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異世界リプリースの大地にて  作者: 茶葉のの
第一章:サンテの町編
9/14

8話(森の異変)

そろそろ、一章も佳境です。


「もうちょい行けば五匹程の数が居るな」


どうやらカイムさんの気配探知で、次のゴブリンを発見したようだ。


「ちと数が多いな、次はアリーシャも参加で行くか」


「三人での初戦闘ねぇ、魔法は牽制程度にして。マティちゃんのフォローに回るわね」


「そうしてくれ、三体は受け持とう。先に二体を片づけて俺の方に来てくれ」


「分かりました」


簡単な戦闘の流れを決め、見えてきたゴブリンに向かってまずアリーシャさんが魔法を使う。


「行くわよ、ウィンドボール!」


ソフトボール程の大きさの風魔法Lv1を二体に放つ、急に魔法が飛んできて対応出来なかった二匹は頭に直撃しその場に倒れた。


「おい、殺してんじゃねぇか」


「あら?、しまったわね。良い感じに頭に当たって殺しちゃったわね」


「あはは・・・」


「しゃーない、マティ残りを俺と片づけるぞ」


「了解です」


突然の魔法攻撃に慌てていたゴブリンの残り三匹が走って向かってくるのを挑発で引きつけるカイムさん。


「こっちこいやぁ!!!」


そこからは先ほどの戦闘と一緒で危なげ無く終わる。

頭の中で気の抜けるレベルアップ音がしたが、今日の夜にでも確認をしておくとしよう。


「よーし、依頼は終わりだな。討伐証明部位を取ったら死体を燃やして帰るか」


「はーい」


帰り道で今日の反省会が始まる。


「あれだな、依頼の数をこなせばマティは平気そうだな」


「そう・・ですね、まだ若干戦闘が終わった後が少しキツイですが慣れれば平気そうです」


「そうねぇ、特に戦闘の方も心配は要らなそうね。ちゃんと動けてるし」


「あれだ、マティは思った以上に動けて良かったが」


「おい、アリーシャお前は今日の残念賞だ」


「あれねぇ、まさかあの程度で死ぬとは思わなかったのよ」


「そんなにMPは使って無いのよ?、次はもっと小さく発動させるわ」


「そうしてくれ、俺達が殺したら意味がねぇ」


ある程度の威力調整が出来るのが属性魔法の特徴でもある、その際に籠めたMP分の威力になるが限界は勿論ある。

例えば属性魔法Lv1のボール系魔法なら、最小威力がゴルフボール位で最大威力がサッカーボール位の大きさで発動させる事が出来る。


その後、ギルドに戻りゴブリンの討伐依頼の報酬を受け取り宿に帰った。


次の日からも、三人で依頼を受け順調に俺のLvとギルドランクは上がっていった。

初の三人でのゴブリン討伐から、5日経った今の俺のステータスはこんな感じになっている。


名前:マティルダ

年齢:16

性別:女

種族:人族(未確定)

職業:強化者ブースター


レベル:4 ⇒ 18

HP:180 ⇒ 460

MP:200 ⇒ 500

筋力:20 ⇒ 31

頑丈:15+5 ⇒ 20+5

敏捷:33+5 ⇒ 60+5

知力:32 ⇒ 45

器用:26+5 ⇒ 40+5

運:3+50


ステータスポイント:0


スキル:『剣術Lv1 ⇒ 2』『強化刻印』『鑑定』『ステータスポイント振り分け』

魔法:『治癒魔法Lv1 ⇒ 2』『身体強化魔法Lv1 ⇒ 2』

称号:なし

加護:『光ったお爺さんの加護』

装備:フラムベルク(刻印)・鉄の胸当て(刻印)・鉄の籠手(刻印)・革のブーツ(刻印)・バックラー(刻印)・アイテムポーチ・ショートソード(サブ)


所持金:74200リプ(内訳:金貨6枚・銀貨14枚・銅貨2枚)


なんと言うパワーレベリング・・・順調過ぎて怖いね。

ギルドランクもEになり、アイテムポーチを支給してもらった。

スキルや魔法のLvも上がり戦闘もかなり安定してきている、MPが上がったおかげで身体強化魔法も普通に使えるようになったのが大きい。

ただ、この身体強化魔法の問題点も分かって来た。


まず、消費MPだが一人に1個の強化なら60で済むのだが、一人に2個目の魔法を使うと消費MPが2倍になるのだ。

例を上げると、カイムさんにパワーブーストの魔法を掛けるとMPを60消費し、さらにスピードブーストの魔法を使うと消費MPが120に上がるのだ。

なので、基本1個の強化しか使用していない。

2個目の強化魔法を使うような強敵に出会っていないのは幸いである。


そして、今日はここ最近依頼を受けてばかりだったので、久しぶりの休日になった。


今は朝起きて、今日は何しようかなぁと普段着の白のワンピースに着替え髪を整えながら考えごとの最中である。

ワンピース着たり髪の毛を自分で整えたりと、違和感無く順調に女の道を進んでいるが本人は気が付いていない。

慣れって怖いね。


「マティちゃんは今日の予定はあるの?」


ぼー・・と考え事をしているとアリーシャさんが話しかけてきた。


「無いですよぉ・・・服でも見に行こうかなぁと、今思いつきました」


「この服も買って貰った物なので、お金も貯まりましたし。自分で何か買おうかと」


「それに、普段着が2着だけって言うのもなんですしね」


キランッとアリーシャさんの目が光った気がしたが気の所為だろうか?。

いや、あれは気の所為じゃない、あれは捕食者の目だ。


「ちなみに聞くけど・・・買うならどんな服を買うのかしら?」


この言葉に対する返答は重要だ・・・慎重に行くしかない。


「え~と、は、派手すぎ無い感じのおちゅ・・落ち着いた服とスカートにしようかと思います。後はジャケットか何か羽織るものが欲しいですね」


少し噛んだが気にせず行こう。


「ふむふむ」


は、判決はいかに?。


「良いんじゃないかしら?、マティちゃんなら派手なのでも良いだろうけどねぇ」


どうやら、許された様だ良かった。

ついて来るとか言われる前に、さっさと向かおう。


「じゃあ、行って来ますね」


こっそりズボンも買おうかなぁ、バレなきゃ平気でしょう。


「今、良からぬ事を考えた気配がしたわ。駄目よ」


部屋から出る前に釘を刺された・・・手ごわいなDランク依頼の魔物より手ごわい。

いつか勝てる日は来るのだろうか。

そんな風に思いながら宿から出て、服屋に向かう。


ちなみに勝てる日は来ません悪しからず。


無事に服屋に着いたので、予定していた通りの落ち着いた感じの服と膝までのフレアスカートにシャツの上から羽織る革のジャケットを買った。

買い物も終わったし、少し町をブラブラしようと道の角を曲がった時に人にぶつかった。


「あっ、ごめんなさい。よそ見してました」


慌てて頭を下げる。


「気にすんな、俺も悪かった。頭を上げろ」


頭を上げて、その人を見る。

言葉使いは良くないが、粗暴な感じがしないイケメンだった。

銀髪に均整のとれた顔立ち、身長はカイムさんと同じか少し高い位。

少し見惚れてしまった、相手も何故か顔を見て固まっている。


何だろう?、男の顔なんか見惚れる筈無いのに、その人を見ると安心してしまう。


「あの、どうしました?」


ハッと相手の男の人も驚いたように俺の言葉に反応した。


「いや、すまん。何でも無い・・・・何だこの感じは・・同族・・・いや違うな・・」


謝罪の後にも何か呟いた様だが、あいにく聞こえなかった。

ずっとこのままな訳にもいかないので、立ち去る事にする。


「それじゃあ、私は行きますので。ぶつかってごめんなさいでした」


そう言って立ち去ろうとしたのだが、呼びとめられた。


「なぁ、少し歩かないか?」


「えっ?あ、はい」


思わず了承の返事をしてしまった、何時もなら即行で断るのに、如何したんだろう俺は?。


その後は、特に何かが起こる事無く町の中を二人で歩きまわり。

他愛のない話しをして、夕方には別れた。


変な人だったな、カイムさん以外の男の人とあんなに緊張もせずに話したのは初めてかもしれないな。


「あ、そう言えば。お互いに名乗り忘れてたな・・・」


「まあ、良いか次に会えたら名前を聞こう」


そのまま宿に帰り、何故か始まったアリーシャさんによる買った服のチェックも滞りなく終了。

明日からはまた、冒険者としての一日が始まる。




その日もいつも通り、ギルドに行き。

さぁ!今日も頑張るか!と気合を入れようとした時にアニムさんが話しかけてきた。


「すいません、今時間は御有りでしょうか?」


「ん?、まだ依頼を受ける前だし。かまわねぇぜ」


そう言うとアニムさんが、ここでは何ですので2階の会議室にお願いしますと言い、俺達を促して2階に上がり会議室に入って行った。

俺達に椅子に座る様に言うと、アニムさんは俺達の正面に座り話し始めた。


「以前にご報告頂いた草原奥の森の大きな影なのですが、調査に向かったEランクパーティー2組が帰還していません」


「この事態を考えるに、森に何か異変が起きたのは確実とし、当ギルドと致しましては現在この町で最高ランクのカイムさん方のパーティに調査及び可能であれば原因の排除か究明を指名依頼として出したいと考えております」


「この依頼を受けては頂けませんでしょうか?」


そう言ったアニムさんは縋る様な目でカイムさんを見ている。

話しを聞き終えた、カイムさんとアリーシャさんは同時に俺に視線をおくって来た。


「私も行きますよ?、この依頼はパーティーに出された物です。私もこのパーティーの一員ですよ?」


「今更、パーティーだから報酬は均等に分配!とか言ってたのに、私だけ除け者とか怒りますよ流石に?」


俺もこのパーティーの一員なのだ、ここで引く訳に行かない。


「そうね、治癒魔法に身体強化魔法・・・もう私達のパーティーにはマティちゃんは欠かせないわね」


「確かにな、何があるか分からん以上はマティの魔法は有用過ぎる。連れて行かないって言う選択肢は無いな」


「そうですよ、私だってLvも上がりランクだって調査に向かったEランクの人と同じなんです」


「そこにCランクの二人が居るんですから、大丈夫です」


「いざとなれば、私の魔法で敏捷を2倍にして逃げの一手に徹すれば普通よりも生存確率は高い筈ですし」


強く意思を籠めて言う、魔物だってこの一週間で殺すのには大分慣れた。

もう、この世界に来たばかりの頃の自分では無いのだ。


「よし、その依頼受けよう」


そう言って詳しい説明と報酬の話しに移るアニムさんと、その話しを聞き逃さないように集中する俺達三人。

話が終わり、森に行くのは明日。


今日はしっかりと準備して、明日に備える事となった。

変更された主人公のステータス


名前:マティルダ

年齢:16

性別:女

種族:人族(未確定)

職業:強化者ブースター


レベル:18

HP:460

MP:500

筋力:31

頑丈:20+5

敏捷:60+5

知力:45

器用:40+5

運:3+50


ステータスポイント:0


スキル:『剣術Lv2』『強化刻印』『鑑定』『ステータスポイント振り分け』

魔法:『治癒魔法Lv2』『身体強化魔法Lv2』

称号:なし

加護:『光ったお爺さんの加護』

装備:フラムベルク(刻印)・鉄の胸当て(刻印)・鉄の籠手(刻印)・革のブーツ(刻印)・バックラー(刻印)・アイテムポーチ・ショートソード(サブ)


所持金:73100リプ(内訳:金貨6枚・銀貨13枚・銅貨1枚)

冒険者ランク:E


※宿屋の平均の一日の値段が素泊まりで500リプ(半銀貨1枚)朝食と夕食付きで800リプ(半銀貨1枚と銅貨3枚)。

平民の家族3人暮らしで一日平均500リプ(半銀貨1枚)で生活可能、少し贅沢でも1000リプ(銀貨1枚)。

値段設定はこんな感じで行こうかと思います、服は少しお高めです。



読んで頂いてありがとうございました。

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