12話(再びの出会いと突然のキス)
そう言えば前回から心の中で考えている事を()内に書いています報告遅れました。
今回も宜しくお願いします。
少し編集しました、アルジェントが骨折の事を聞かないのは不自然だったので会話を増量です、ほんの少しですが。
(うぬぅ、少し頭が痛い・・・これが二日酔いかぁ)
ズキズキとする頭を軽く振り、寝ていたベットから起きるとアリーシャが話しかけてきた。
「おはよ、マティちゃん。初めての二日酔いはどう?」
「アリ~シャさ~ん、頭が少し痛いですぅ」
「ふふふ、これからはお酒の飲み方も覚えないとね」
「はいです」
「取り敢えず、水飲んでおきなさい」
そう言って水の入ったコップを渡される。
「ありがとうございます」
受け取ったコップの水を飲み、少し落ち着いた所でアリーシャにマティルダが質問した。
「私は何時寝ました?」
「私ね・・」
「どうしました?」
「いえ、逆に聞くけどどこまで覚えてるの?」
言われて、昨日の事を思い出そうとしてみる。
「えっと、果実酒・ワイン・エールそれから・・・う~ん」
「大体その辺りまでって事かしら?」
「そう・・ですね、そこら辺から記憶が無いです」
「本当に?」
「本当ですけど・・・」
「そっか、その後はね酔ってカイムに絡んでたわ」
「えっ!?、どんな感じですか?」
(聞きたい様な・・・聞きたくない様な)
「そうねぇ、まず意味が良く分からない事を延々とカイムに喋ってたわね」
「ひいいぃぃぃ」
「それから、何を思ったか急に椅子から立ち上がってね、カイムの膝の上に座って身体を弄ってたわね」
「ぎゃあああああああ」
「その後にカイムの服を捲って腹筋撫でてたわね、そして少ししてカイムの膝の上で寝ちゃったのよねぇ」
「あああああ、なんて事ぉぉぉぉ」
「昨日のマティちゃんは面白かったわぁ」
「私は面白く無いですよぉ、どんな顔してカイムさんに会えばいいのやら・・・」
「普通にしてれば良いのよ、カイムも気にして無いわよきっと」
「きっとって言うのが怖いんですよぉ」
「ふふ、起きた事だし朝食に行きましょうか」
「はぁい」
アリーシャは既に着替えていたので、マティルダは着たまま寝てしまった白のワンピースを脱ぎ薄い青のワンピースに着替える。
1階に下りてカイムと合流する。
「お、おはようございます」
「おう、二日酔いとかにはなって無いか?」
「少し頭が痛いですが、酷くはないです」
「そうか、なら良かった。昨日はすまんな、調子に乗って飲ませすぎた」
「いえ!、私もすいませんでした!」
「気にするな」
「はい」
とは言うものの恥ずかしい事には変わりない。
気持ち少しだけカイムから椅子を離して座る。
「さて、今日はどうする?」
「私は壊した盾の新調と破損した籠手の修理ですかね」
「私は王都に向けての旅の準備かしらね」
「俺も今日は準備にあてるかな、マティの分の準備も俺とアリーシャでやっとく」
「分かりました、ありがとうございます」
朝食を取り、先ほど話した通りに武具店に向かい盾を依然と同じ系統のバックラーにし籠手の鉄の部分を交換。
両方の出来あがりは明日になった。
「さて、お昼を少し過ぎた位かぁ。何しようかな」
一人でぼーと考えていると後ろから声を掛けられた。
「お前、この前ぶつかった奴か?」
「はい?」
後ろに振り向くと、以前に服を買った時にぶつかった銀髪のイケメンが居た。
「あ、この前の・・・え~と」
「アルジェントだお前は?」
「私はマティルダです」
「マティルダか」
「マティって呼ばれる事が多いのでそう呼んでください」
「ああ、俺も名前が長いからな好きに呼べ」
「それじゃあ、アルさんって呼ばせて貰いますね」
「アルさんの方が年上ですよね?、私は16なんですけど」
「俺か・・・あー18位だ」
「なんですか位って」
少し笑いながら言うと目を逸らされた。
キョトンとして首を傾げていると焦った様に話を始めるアルジェント。
「そ、それよりお前その腕はどうした?」
「あ、これですか?。ちょっと依頼で骨折しまして」
「お前・・・冒険者だったのか?」
「そうですよ?、そう言えば冒険者らしい格好では会った事無かったですね」
「そうだな、初めて知った」
そう言った後に少し考えるような仕草をした。
何かを考えた後に昼食に誘われる。
「昼は食ったか?」
「まだですけど・・」
「そうか、食いに行かねぇか?」
「・・・・」
「駄目か?」
「あ、いえ。駄目じゃないです」
「そうか、なら行くか」
「あの、何で私を?」
「ん?、お前が気になるからだが?」
「はぁ!?」
「ど、どう言う意味ですか?。ナンパとかですか?」
(え?何?ナンパだったのか?)
「違う!、良いからついて来い!」
そのままズンズン進んで行くので、仕方がないのでついて行くマティルダ。
「ちょっと待って下さいよ!」
暫く無言でついて行くと、この町では珍しいオシャレなカフェに着いた。
「入るぞ」
いそいそと後ろについて行き、勧められるままにオープンテラスの席に座る。
「あの、それで私が気になるって・・・」
「ああ、お前ってこの町に住んでるのか?両親は?兄弟とか居るのか?」
「え、ちょっと!、一気にそんなに聞かれても答えられないですよ!」
「そうか、すまん・・・で?」
(は、反省してねぇ!)
「じゅ、順番に答えるなら」
「この町には住んでません、両親は分かりません、兄弟もわかりません」
「何?、何で分からん?、それにこの町に住んで無いなら何処に住んでた?」
「だからぁ、一気に聞かないで!」
「良いだろ別に」
(この野郎ぉ、前にコイツに安心感を感じたのは何か間違いに違いない)
「と言うか、前の時より少しキャラ違うくないですか?。それが素ですか?」
「前は少し考え事をしてたからな、それでどうなんだ?」
「あ~もう、何でしたっけ?、何処に住んでたかでしたっけ?それも分かりません!」
「なんだそれは、何故分からん?」
「知りませんよ!、記憶が無いんです!!!」
(あ、しまった)
思わず、カイムとアリーシャにも隠していた事を喋ってしまったマティルダ。
「記憶が無いのか?」
「ぐ、え~とその・・・」
(あーあー、どうしよう、どうやって誤魔化そう)
「ちゅ、注文を注文をしましょう!、お昼を食べに来た筈です!」
「そう言えばそうか」
話を逸らし、メニューから適当に注文する。
「アルさんばかり質問はズルイので私も質問します!」
何か聞かれる前に先に質問をする事にする。
「仕事とか何してるんですか?」
「俺か、そうだな一言で言えば調停だな」
「調停ですか?、何をです?」
「色々だ、それ以上は言えんし仕事の話も無しだ」
「あ、ズルイ!、私の事は根ほり葉ほり聞く癖に!」
「俺の事は良い、それよりお前の事だ」
「そっちが言わないなら私も秘密です」
「ああ?、言え」
(こ、怖!、イケメンに凄まれると怖!)
「お待たせ致しました、ご注文のコーヒー二つにキノコパスタとモウスのステーキです」
「来ましたよ、食べましょう」
「チッ」
(ちょ、舌打ちしましたよこの人!!!、関係無いけど何でカフェにステーキなんかあるんだ)
二人で黙々と食事をしつつマティルダ逃げる事を考えて居た。
(どーやって逃げようかなぁ)
食事も終わり食後のコーヒーを飲みながら必死に頭の中で考えるも妙案は浮かばない。
「それで、何で記憶が無い?」
「言いたくありません」
「言え」
「言いません」
「良いから言え」
(し、しつこい何てしつこいんだ)
「何でそんなに聞きたいんですか?」
「お前が気になるからだ」
「何で気になるんです?」
「ぐ、いや、気になるんだよ良いから言え!」
「そんな変な理由じゃ教えません、それじゃ帰りますので!」
(よし、離脱!)
そのまま席を立ちレジにお金を置いて立ち去る。
「お金ここに置きますね!、お釣りは要りませんので!」
速足で店の外に出るも腕を掴まれる。
「おい!、せめて確かめさせろ!」
「何をですか!、何を聞かれてもこたんんぅ」
振り返ると急にキスをされた。
(え?う?あ?何?キス・・・されてる?)
そして、唇が離れるとアルジェントが言った。
「やっぱりか、お前は」
「ひゃあああああああああああああ!!!」
何かをアルジェントが言っていた気がするが、パニックになり走り去ってしまった。
そのまま宿の部屋に猛スピードで走って戻り、布団を被り引きこもる。
部屋に居たアリーシャが何かを言っていた気がしたが、パニック状態で気にする余裕も無く落ち着くと寝てしまった。
読んで頂きありがとうございました。
変更されたマティルダのステータスはこちら。
名前:マティルダ
年齢:16
性別:女
種族:人族(未確定)
職業:強化者
レベル:23
HP:560
MP:600
筋力:36
頑丈:25+5
敏捷:65+5
知力:50
器用:45+5
運:3+50
ステータスポイント:0
スキル:『剣術Lv2』『強化刻印』『鑑定』『双剣剣舞』『ステータスポイント振り分け』
魔法:『治癒魔法Lv2』『身体強化魔法Lv2』
称号:なし
加護:『光ったお爺さんの加護』
装備:フラムベルク(刻印)・鉄の胸当て(刻印)・鉄の籠手(刻印)・革のブーツ(刻印)・バックラー(刻印)・アイテムポーチ・ショートソード(サブ)
所持金:111100リプ(内訳:金貨11枚・銀貨1枚・銅貨1枚)
リトルフェンリルの依頼で前回から金貨5枚が+されて今回の装備の新調と修理+食事代を減らした物です。
盾は前回の装備と同じ物で籠手も修理した後の物になります。
話的には次話でこのステータスになりますが、ここに乗せておきます。
楽しんで頂けたなら、感想や評価頂けると嬉しいです。
次話も宜しくお願い致します。