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異世界リプリースの大地にて  作者: 茶葉のの
第一章:サンテの町編
1/14

プロローグ(俺、異世界で女の子になりました)

初めての作品ですが、読んで頂けると嬉しいです。

感想や意見、誤字脱字ありましたら教えて頂けると修正致します。

「どうする・・・どうしてこうなった・・・・」


元々男だったはずなのに今は女になり俺は森でガイコツに襲われていた。

そもそもの原因は神様と名乗るお爺さんに異世界『リプリース』に行って欲しいと頼まれた事だ。

少しこうなった経緯を思い出してみよう・・・



俺は小学校の頃の事故によって両親は死亡し、下半身不随になりずっと病院に入院していた。

その日も、朝起きて看護師さんの用意した朝食を食べた後に日課である庭の散歩を車椅子に乗って一人でしていた。

空を飛びまわる雀を見ながら。


あ~俺も自由に空飛んだり、もう一度好きなところに歩いて行きたいな。


そんな事を思って居ると、空を飛んでいた雀が急に俺の膝に下りてきて喋り出した。


「そう思うのなら丁度良い世界がある」


雀に言われた瞬間、その雀がもの凄い光を発した。



次に目が覚めた時には、周りには何も無い真っ白な空間?に座っていた。


「どこだここ・・・てか、車椅子は無くしたら怒られそうな気がするんだが、近くに無いな・・・どうしよう?」


見当違いも良い所な感想を零していると、後ろか声をかけられた。


「君は全然慌てないんじゃな、こんな所に来たのに」


苦労しながら後ろに体を向けてみると、光ったお爺さんがいた。


「お爺さん、光ってるけど眩しくないのか?」


「そう言う存在じゃからな、眩しくもなんともないよ」


「そっか・・・それで、ここは何処のお爺さんはどちら様?」


「ここは所謂『神界』神の住む世界で、わしは創造神じゃな、君の居た世界を創った者じゃよ・・・双海伊織君」


「おぉ、名前とかも分かるんですね」


「神様じゃしな、君が10歳の時の事故で下半身不随になり、それから6年間ずっと病院で入院していたのも知っているよ」


「君は落ち着いてるようじゃし、少し話を聞いてくれんかな」



そう言った神様?は、俺をここに呼んだ理由を説明しだした。


「君をここに呼んだのは、とある理由で探していた魂の波長に適合していたから。次に君がもう一度自由に

歩きたいと願ったからじゃな」


「とある理由?魂の波長?」


「そう、理由と言うのは『リプリース』と言う世界で死んでしまった者が居ての、ちと困ってのう

魂が既に転生の輪に乗ってしまって下手に転生システムを弄る訳にはいかんのでな

新たにその体に適合する波長を持つ魂を探しておったのじゃよ」


「波長が適合する魂は君の他にも居たのじゃが、君以外は皆健康な体をしておるし両親も健在でな頼み辛くてのぉ

そんな時に見つけたのが君じゃ、魂OKで歩きたいと願い家族が居ない、条件的には最高でなこの場に呼ばせてもらった」


「えーと、つまり俺にその死んでしまった人の体に入って生活して欲しいって事ですか?

でも、死んでる体に入っても直ぐ俺も死んじゃうんじゃないです?」


「その考えで間違いないよ。後体の方はわしが治しておくよ」


そう言うお爺さんを見ながら少し考えてみた。

確かにもう一度歩きたいと思ったし、病院での生活なんて退屈なだけ。

家族も居ないので未練なんてない。


歩けるようになるなら、今の生活なんて捨てても構わない。


結論が出たので、何か考えている俺を見て話すのを中断していたお爺さんに話しかけた。



「あの・・確かに俺は未練なんて無いし、歩けるようになるのなら異世界?に行きたいです。お願いします!」


「ただ、どんな世界なのかとかは教えて頂けますか?」


「行ってくれるか・・・ありがたい」


「そうじゃのう、どんな世界かと言うと君が病室で読んでおった本やネットゲームに出てくる

ファンタジーと一般的に言われる所じゃな。君は凄まじいまでの数の本を読んどるだろう?」


「剣・魔法・スキル・魔物やらファンタジー御用達の種族達」


「君がノートPCに隠しとるアレなゲームとか漫画に良くある所じゃよ」


おい、なんでそんな事知ってんの!!!。

確かに隠してるけど!!

確かに本むっちゃ読んでるけど!


「神様じゃしな」


やめてください、死んでしまいます。

俺のHPは既にマイナスよ?


「ここで死なれるのは困るのう・・・」


あれ?声に出してた?もしかして心読まれてる?。


「うむ、読めとるよ?」


じゃあ、さっきまで普通に話してた意味は?。


「聞かれんかったからのう」


おぉぉ、なんか一気に神様ぽくなった!。


「まあ、光ったお爺さんからランクアップして良かったよ」


そう言えば、そんな事思ったな・・・すいませんでした。


「なに気にせんで良いよ、とりあえず行く世界は分かってくれたかの?」



そうですね、大体わかりました。

あっ、思うだけで良いなら喋らなくても良いですかね?。


「かまわんよ」


後は、知識とか言語とかはどうなるんでしょうか?


「知識や言語などは、君が宿る肉体の物を引き継げる様にしよう

ただし、記憶は君のままじゃな前の肉体の記憶があると混乱するじゃろうからの」


なるほど、記憶と知識は別物って事ですね、わかります。


「後は所謂チートと言う程の物でも無いが少しだけスキルとステータスポイントを優遇しておくかの・・・・

また直ぐ死んでも意味ないしのぉ」


確かに直ぐ死んでも行く意味無くなりますもんね、ありがとうございます。


「いやいや、これ位はさせてもらわんとの・・・たまに下級神のミスで死んでしまって

あやまりに行ったら、他の世界にチートでとか不老不死で転生させろとか言うのもおるからのぉ」


はぁ~まあ、気持ちは分かりますが、俺の場合は自分で進んで行くわけですし。

そんなに我儘言う訳にはいきませんよ。


「ふふふ、こちらがお願いする立場じゃったはずなんじゃがのぉ」


あ!そうだじゃあ、たまにで良いのでお爺さんと話しがしたいです。


「ふむ、手助けや何か魔法をさらに与えたりなどは出来んよ?直接介入は世界のバランスを崩すからのぉ

出来ても雑談位のものじゃよ?」


それで構いません、前の自分を知っている人?と話したい時がありそうなので。


「それならば、大抵の町には教会があるから其処で祈ると良い。話せる時は返事をしよう」


「それから、向うに着いたらステータスと思えば自分のステータスが見れるはずじゃよ。後はそうじゃのう

近くに路銀の入った布袋でも置いておくかの、それで君なら大体わかるはずじゃよ」


分かりました、色々ありがとうございます。


「さて、そろそろ行ってもらうとするかのぉ」


はい、宜しくお願いします!。


「うむ、次に目覚める場所は近くの町から少し離れた森の中じゃ、直ぐ傍の川を山の反対側に

進めば草原に出る、街道を見つければ遠くに町が見えるじゃろう」


「それでは、頑張って幸せになるんじゃよ。行ってらっしゃい」


そう言われた瞬間、俺は光に包まれ何だか良く分からない知識が波の様に襲ってきて意識を手放した。




「んぅ・・・」


目を開け周りを見てみる。

森の中っぽいな、少し頭が痛いし動かずに寝ころんでおくか。

暫くして、頭痛がましになってきたので足がちゃんと動くか試してみることにした。


動け~動けよ~動かないと異世界まで来た意味がないんだぞ。


寝ころんでいる状態から膝を立ててみる。

普通に出来た!。


「やったー!足が動く!」


ガバっと起き上がって少し違和感がした。


「ん?声なんか高くない?・・・それに髪が長い?」


髪の毛を一房目の前に持ってくると。


「んお、金髪じゃないか・・・・長さは背中の半ばまでかな」


そろ~と、目線を胸元に持っていくと。


「なんか胸膨らんでるな・・・・」


大きくも無く小さくも無い、美乳?


「声・・・可愛いな・・」


「身長は正直分からないな、前の俺はずっと車椅子だったし。誰か他の人に会ったら身長を聞いて

その人との身長差で大体の当たりをつけようかな・・・」


またしても、そろ~と男の象徴に手を伸ばすが。


「無いな・・・・」


「oh・・・女の子じゃん・・・」


「なんてこったい・・・神様教えてくれてもいいジャマイカ・・・」


ガクっとorzのポーズ。


体感で10分ほど途方に暮れてから、取り敢えずステータスとか確認するかぁと問題から目を逸らす事にする。


改めて頭の中でステータスとしっかり念じると目の前にウィンドウが現れた。


名前:双海 伊織(仮)


年齢:16


性別:女


種族:人族(未確定)


職業:未設定


レベル:1


HP:120


MP:100


筋力:19


頑丈:15


敏捷:25


知力:23


器用:24


運:3+50


ステータスポイント:5


スキル:『剣術Lv1』『鑑定』『ステータスポイント振り分け』


魔法:『治癒魔法Lv1』


称号:なし


加護:『光ったお爺さんの加護』


装備:布の服・布の袋


「・・・・・つ・・・つっこみ所が多いな・・・・」


「名前の(仮)ってなんだよ・・・人族(未確定)って・・え?人じゃないの?

何なの?バカなの?後は運の+50ってなんやねん!しかも+されて無かったら運低すぎだろ!

さらには『光ったお爺さんの加護』って!この加護のおかげか?運が高いのは?変な名前の加護なのは?あれか

名前教えてもらって無いからか!」


「ハァハァ・・落ち着こう・・ふぅ・・・良し!

運が低いのは事故で両親死んでたり下半身動かなくなったりとかで

納得は出来るか・・名前は前の世界の名前だからかな?」


「職業が未設定なのはギルドでジョブ決定検査してないからか、それにスキルにステ振りがあるな

これが神様に貰った優遇されたスキルだな」


この世界の職業は各種ギルドの何処でも良いのでジョブ決定検査を受けると、自分に合った職業が提示され。

その提示された中から自分で好きな職業に就けると言うシステムになっている。


ちなみにスキルの『ステータスポイント振り分け』が何故に優遇されているかと言うと。

普通は自分で好きにステータスは振り分ける事が出来ないのである。


Lvが上がった時に職業に応じて自動でステータスが上がる仕組みになっている。

尚且つLv上昇時に上がる数字はランダムで運が良ければ、戦士で筋力が2・頑丈が2・器用が1。

など、全体で5ポイントのステータスが上がり運が悪ければ全体で1ポイントしか上がらない時がある。

ちなみに、運はLvが上がっても増えない、増やそうと思うと装備で底上げか運の上がる加護を所得するしかない。

まあ、加護なんて狙って所得出来るものじゃないけどね。



何でこの世界の事が分かるかと言うと、ここに来る前の光の中で神様が言ってた知識と言語の継承が終わったから。

まあ、その所為でこっち来て少しの間は頭痛がしたのだが結果オーライだと思う。


「多分だけど、俺はLvが上がればステータスポイントが毎回かほぼ毎回5ポイント貰えると思っても良いかな

神様も優遇するって言ってたし運が何か+50されてるし・・・加護の説明見てみるかな」


ウィンドウの『光ったお爺さんの加護』の部分を突いてみる。

すると小ウィンドウが出てきて説明が書かれていた。


『光ったお爺さんの加護』:運上昇(大)・魔法の効果が僅かに上がる。

(本来ならもっと恩恵があるのだが、正確な名前を知らないので効果が下がっている)


「うん、教会に行って名前をちゃんと教えて貰おう、じゃないと勿体無い」


「次は、所持金の確認でもするかな」


布の袋に入っていたのは金貨1枚・銀貨5枚・銅貨10枚で16000リプかな。

この世界『リプリース』でのお金の見方は。


『銅貨:100リプ』


『半銀貨:500リプ』


『銀貨:1000リプ』


『半金貨:5000リプ』


『金貨:10000リプ』


『白金貨:100000リプ』


『光貨:1000000リプ』


となっているようだ、光貨に関しては一般人は見る事はほぼ無いと思う。


「さて、暗くなる前に森から出たいけど・・川が近くにあるって聞いたし何処だろう・・あっちか」


水の流れる音がする方に歩いて行く。

幅約10メートルの深さ1メートルも無い位の川を発見した。


「あった、山の見える方と反対方向に進めば草原に出るんだっけかな。町に着く前に自分の名前も決めてしまおう」


山と反対方向に歩きながら、名前を考える。


「名前ねぇ、金髪で背中まであるストレートの髪か。うぅん」


「ロ○ットにア○スにセ○バーにアル○ェイドにフェ○トにキス○ョットにレ○ンにカト○ア・・・・うん・・

色々金髪で思いつくけどなんかしっくりこないな」


「ブリ○ット・・・これ女じゃねぇや」


「ヴィ○トリカ・・エ○セル・・フ○ンダ・・うーん・・色々名前混ぜてみるか金髪に拘らなくてもいいや」


「ああぁ、ネトゲで使ってた名前で良いや。呼ばれ慣れてるしな」


「よし、俺の名前はマティルダだ。早速ステータス確認と」


ちなみにマティルダは、やってたネトゲのサブキャラの名前である。

メインは男キャラだから合わないんだよねぇ。


「よし、ちゃんと名前の欄がマティルダになってるな」


名前も決まりちょっとワクワクしながら、川の傍を歩いていると。


「ん?なんか前にあるな、あれは人か!?」


走って近寄るが、そこにあったのは白骨化した遺体だった。


「見た目からして冒険者の遺体かな」


「このまま、見なかった事には出来ないかな。簡単にだけどお墓でも作ってあげよう」


遺体の腰にぶら下がっているショートソードを拝借し、近くの木の根元に穴を掘る事にした。


「剣ってスコップの代わりにするには不向きだなぁ、無いよりはましだけど」


1メートル位掘れば、埋められるかなぁ。

ヤバイな、だんだん暗くなってきた、今日はここで野宿か。


「そうだ、冒険者ならギルドカード持ってるよな。回収してギルドに届けるか」


「よいしょっと、何処だ腰のポーチかな」


腰のポーチを外し中にギルドカードが入っているのを確認し穴に遺体を入れようと思った時に。

急に遺体が動きだした。


「カタカタカタッ」


「うおおおおおぉぉお、何々?なんで動くの?」


何?何なの?こいつ何で動いてるの?。

注意深く何だこいつと思いながら見ていると、そいつの情報が頭に浮かんできた。


名前:スケルトン

種族:アンデット

レベル:7

備考:夜になると動きだす、アンデット系の魔物。冒険者や魔物が死亡した際に焼却や浄化せずに放置するとアンデット化する。

動きはそれほど早く無く知能も低い最下級の魔物。


「なんか情報出てきた!」


情報は良いがどうするか、うわっこっち来た!。


「カタカタッカ!!」


飛びかかって来たのを横に転がって避けて、急いで立ち上がる。


「どうする・・・どうしてこうなった・・・・」

読んで頂きありがとうでした!

更新は出来る限り早くしたいと思いますので、宜しくお願い致します。

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