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紫陽花と蝸牛
僕の季節がやってきた
心地好い陽気にときどき吹く淡い風
容赦なく照りつける暑い太陽
そのふたつに挟まれて、
まるで「いじめないで」とでも言うように....
じとじとと洗い流すように降りしきる雨
その雨は大地を潤し汚れを浄める
殻の中に籠っていた僕も外に出る
この季節は僕の季節だ
干からびることも無く、
ずっと殻に閉じ籠る必要もない
紫色の花の上で微睡む僕は
じとじとと。
ぽつり――。ぽつり――。と
滴り落ちる雨粒を見て思う
僕の季節がやってきた