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目覚め、または始まり


 何故そこに居るのか、それが何時も分からなかった。


 それまで何をやっていたのかは覚えている。

 けれど日常は常に靄が掛かっている様に感じ、たまに一緒だけ靄が晴れた時に毎回そう感じてしまう。


 今回もそんな意識の覚醒をした。


 いつもの時と同じ、日々の暮らしに流され忘れ去られる小さな意識の覚醒。


 そのはずだった。だったんだけどな。


 マジでここどこ?


 視界に映るのは広い草原と遠くに見える山々。

 肌に感じるのはどこか懐かしさを感じる生温い風。

 そして幼い頃の記憶を呼び覚ます様な草木の匂いが鼻を抜ける。


 直前の記憶は、日々の暮らしに疲れた体をぶら下げ帰宅中に歩道で見上げた街中の星空だ。


 それが何故?意味が分からない。


 けど、残念ながら意識が今までに無いぐらいハッキリしている。

 その意識がここは現実ですよーっと訴えてくる。


 そっかー、これが現実か。

 靄が掛かってた世界よりだいぶハードな気もする。けれどこれが現実なら、ここで生きなければならないのだろう。


 何故かそう納得出来てしまった。

 それと同時に前から感じていた、何か大切なことを忘れてる様な感覚と誰かを死ぬほど愛したいという渇望、そして命を賭けるべき何かに出逢いたいという想いが溢れ出す。


 今までは叶わなかったが、ここならもしかしてと願わずにはいられなかった。


 そんな小さな期待を胸に、ここでの人生をいざ始めようではないか。


 と、一歩踏み出して違和感。


 俺の体、小さくないですかね?

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