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【完結】おじさんガチ恋物語〜私の初恋は会社の上司。この恋、社会的にアウトですか?〜  作者: 音無響一


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第48話 明日の予定

なんだか寝れないな⋯⋯⋯


まだ22時だもんな。


肉体的にも精神的にも疲れてるんだろうが脳が覚醒しているのがわかる。


今日の出来事を反芻してしまう。


胸が熱くなる。


レッサーパンダは可愛かった。


可愛かったんだが、あのレッサーパンダが褪せてしまうほど、夢花がさらに可愛かった。


恋⋯⋯⋯か。


最後にこんなに愛おしくなるほど恋したのはいつだろうか。


以前の恋人を蔑ろにするわけじゃないが、今までに感じたことがないほどの想いが夢花にはあるような気がする。


一目惚れ⋯ではないと思う。


関わっていく中で徐々に徐々に惹かれていったんだ。


気がついてら後戻りできないほど。


夢花の全てを好きになった。


夢花の全てを愛おしく感じた。


夢花をほしい、そう思ったんだ。


恋じゃないな、俺は夢花を愛している。


今までの誰よりも。


ん?夢花からメッセージが来たな。



『寝れません。大地さんは寝れましたか?』



夢花も寝れないのか。


俺がこんなに興奮しているんだ。


夢花も俺ほどじゃないにしろ興奮しているんだろう。







『夢花も寝れないんだな、俺もなんだ。少し話さないか?』



大地さんもなんだ。


話すって、チャットだよね。


電話?まさかね。


大地さんと電話⋯え、まって、楽しそう。


でも緊張しちゃうかな。


大地さんはどっちのつもりで言ったの?


聞いたほうがいいのかな?


付き合えたからっていきなり電話かけてくるなんてことないよね?


どうしよう、来てもいないのに緊張しちゃう。







『はい、お話したいです。それに、明日も会いたいです』



会いたい。


明日と言わず今すぐ。


そうか、明日夢花のお母さんに報告に行くのはどうだろうか。


付き合ったのにもどかしい思いをするくらいなら、明日にでも報告に行くほうがいい。







『俺も会いたいよ。明日も夢花に会いたいな』



すぐに大地さんからメッセージが届いた。


嬉しい。


メッセージを見てるだけでドキドキしちゃう。


こんなこと言われたら余計寝れないよ⋯


スマホを両手でしっかりと握りながら眺めている。


ん?またメッセージだ。



『明日のお母さんのご予定はわかるか?もし空いているなら俺達のことを報告させてもらえないだろうか』



んえ?ほ、報告?


どうしよう。


お母さん予定バッチリ空いてるよ。


でも急すぎない?


まだお母さん起きてるから伝えられるし、え、本当にどうしよう。



『夢花と憂いなく付き合うために大事なのは、やっぱりお母さんの承諾だと思うんだ。俺は君と中途半端に付き合いたくない。だからどうだろうか』



それはそうなんだけど、急すぎるんだよ~







『ちょっとお母さんに聞いてきます』



聞いてくれるのか。


なんか緊張するな。


なんて夢花は話すんだろうか。


どう話すにしても、さっきの別れ際の一連の行動を見られてたんだ。


夢花のお母さんだってどんな話をするかは察するだろう。


返事を待ってるのが辛いな。


もしかしたらもう連絡するなと言われるかもしれない。


それはかなりきついし、そうなったとしたらと思うと気が気じゃない。







「お母さん、話があるの」



大地さんにメッセージしたあとに私はすぐに行動した。


善は急げって言うもんね。



「なぁに?結婚の報告かしら?」


「は、け、けっこん?何言ってるのよ!」


「何ムキになってるの?冗談よ冗談」



今の私には心臓に悪すぎるよ!



「もぉ、お母さんが変なこと言うからびっくりするじゃない!」


「そんなに驚くと思ってなかったらよ。それで、話ってなにかしら?」


「えっと、その⋯あのね⋯」



いざ言おうと思うと恥ずかしくて言葉が出てこない。


なんて言ったらいいの?


助けて大地さん⋯



「煮え切らない子ね。課長さんのことでしょ?やっとお付き合いできたの?」



なんでわかるのよ!


エスパーか何かなの?怖すぎだよお母さん⋯



「はいはい、あんたの顔見てればわかるわよ。良かったわね」



え?顔?それだけで?


本当に超能力でもあるの?


私の顔ってそんなにわかりやすいの?



「何黙ってるの。なにか言いたいんでしょ?」


「う、うん⋯⋯⋯」



もうバレバレなんだもん、言うしかないよね。


大地さんと付き合うのをお母さんに心配されたくないから。



「お母さんの言う通りなんだけど、大地さんとお付き合いできたの。それでね、大地さんがね、ちゃんとお母さんに報告したいって言っててね」


「そんなの気にしなくていいのに」


「え?な、なんで?」


「この前言ったでしょ?夢花の人生よ?夢花の選んだ人なんだもの、私がとやかく言うことじゃないわ」


「お、お母さん⋯」


「それに課長さんとは何度もお話してるし、いい人だってわかってるもの。反対なんてするわけないじゃない」



嬉しかった。


お母さんの優しさが嬉しい。


ダメまた泣きそう。



「いつ来るの?課長さんは」


「早い方がいいからって、明日お母さんの予定が空いてたらどうかなって」


「急な話ねぇ、でもいいわよ。明日は何もないから、何時でも大丈夫って課長さんに伝えてちょうだい」


「わかった!ありがとうお母さん!」



お母さんの笑顔はとても優しく穏やかだった。


お母さん、大好きだよ。


お母さんと同じくらい大好きなのが大地さんだから。


お母さんが認めてくれて本当に嬉しい。


ありがとうお母さん。








『明日何時でもいいってお母さんが言ってくれました。何時にしますか?』



やっとメッセージが来たな。


何時でもいい、か。


午前中にするか。


いや、しかし早すぎるのも失礼だろう。


午後⋯⋯⋯うーん、どの時間もしっくりこないな。



『夢花は何時がいい?』


『私は何時でも!あっ、でも⋯早く会いたいです』



はぁ、かわいいな。



『それじゃあ11時頃はどうだろうか』


『いいですね!お昼ご飯作って待ってます!』



あぁ、そうか。


昼食が近ければ必然的にそうなるよな。


午後にしたら夕飯になるしなぁ。


だがあの居心地のいい空間にまた浸れるんだ。


喜んでおこう。


明日は早起きして菓子折りでも買って伺うとするか。


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