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【完結】おじさんガチ恋物語〜私の初恋は会社の上司。この恋、社会的にアウトですか?〜  作者: 音無響一


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第20話 宴会の後は

「温泉と宿は堪能しているか!」



宴会場に今回の第1陣で参加した社員があつまっている。


役職者席なのだろうか、俺は社長の隣だ。


その社長がマイクなど使わずに声を張り上げてしゃべっている。


うん、うるさい。


ああ、なるほど、体育会系の原因はこの人だったな。


社長の掛け声で男性社員達が元気よく返事をするんだが、元気すぎないか?


他の宿の客に迷惑になりそうなんだが⋯


女将さんが入口付近に居たので見てみるが、ニコニコとしている。


迷惑じゃないならいいんだ。


ん?女将さんと目が⋯手を振ってるな。


俺⋯か?







社長は相変わらず元気だよね。


すごい声。


社長がいるだけでみんな元気だし明るくなる。


会社のこの雰囲気が私は好き。


でもなんで大地さんが隣じゃないんだろ。


右に坂下先輩、左に玉木さん。


今回の旅行はこの3人でワンセットみたいになってるのかな。


飲み会でも隣になれなかったし、こういう時の私と大地さんって縁がないのかなぁ。


大地さんは社長の隣なんだ。


役職者は社長の近くなんだろうな。


あれ、大地さんが手を振ってるのはなんで?


大地さんの視線の先には⋯


あの女将さんがニコニコしながら手を振っていた。


どういうことなんだろう。


何あの二人だけの秘密みたいなやつ。


坂下先輩も気付いているんだ、顔が怖い⋯



「何なのかしらあの女は⋯」



小声で言っているんだろうけど、声が低くて私にもその声が届いた。


言い方が怖いよ坂下先輩⋯


大地さんに聞くことが増えちゃったな。








「それでは、乾杯!」



みんなで元気よく乾杯だ。


隣同士になってる人同士でグラスを鳴らす。


俺も社長と乾杯をし、最初のビールで喉を潤す。


チラリと夢花達を見る。


玉木さんが心配だからだ。


飲むなとは言わないが、控えてくれよ⋯


フラグではない、そう信じよう。


胃には良くないだろうが一気にグラスに入ったビールを飲み干す。


なぜか横には女将さんがいた。



「川崎さんはお強いんですか?はい、おかわりどうぞ」



俺と社長の間に女将さんがいて、お酌をしてくれるようだ。



「ははは、川崎くんは本格的に女将に気に入られたようだな!」


「何を言ってるんですか社長、そんなことあるわけないじゃないですか」


「そうか?さっきも2人きりで旅館を歩いていたじゃないか」



あれは⋯ただのサービスじゃないのか?


気にしちゃダメだ、だいたいこんな美人なんだ。


男なんて黙ってても寄ってくるだろ。








「あの女⋯なんで大地さんの隣にいるのよ⋯⋯⋯⋯」



坂下先輩、グラス握りつぶす気なのかな。


青筋立ってるし⋯


気持ちはわかりますが、美人が台無しです。


でも坂下先輩も大地さんのこと⋯


こんなに怒ってるってことはそういうことなんだろうな。


はぁ、ライバル多すぎだよ大地さん。



「やっぱり⋯美味しい⋯⋯」



玉木さん、もしかしてお酒飲んでる?



「玉木さん、飲み過ぎないように注意ですよ!」


「は、はい⋯でも美味しくて⋯⋯」



これはもしかしてダメなやつなんじゃ。


玉木さんがこの前の飲み会みたいになったら、今度は私が介抱しないとなの?


助けて大地さん⋯⋯⋯







「やっぱりお強いんですね」



女将さんが日本酒をお猪口に注いでくる。


食事も美味い、酒も美味い、そして美人のお酌。


これで酔わない男がいるんだろうか。


⋯⋯⋯⋯詰みか?


寝る前に温泉に行きたかったんだがなぁ。


はぁ、美味いなぁ。


周りを見てみる。


楽しそうに話して盛り上がるやつ、カラオケで熱唱するやつ、真面目な顔して話し込んでるやつ、女性同士でいるところは女子会みたいなもんかな。


みんな楽しそうだ。


この温泉旅行を企画してよかったなぁ。


社長がいちばん楽しそうにしてるが⋯



「川崎さんは歌わないんですか?」


「ああ、どうしましょうか⋯」



酔っている、そう自覚するほど飲んでいた。



「じゃあこれ歌えます?」


「んー、歌えますよ」



これはかなり古いが、歌えないことはない。


昔流行ったなぁ。








「ちょっとなんで課長とあの女がカラオケの前にいるのよ」



突然坂下先輩が声を震わしながら言い出した。


私もカラオケの方を見てみる。


イントロが流れ出した。


聴いたことのない曲だけど⋯



「あ~こりぇはでゅえっほれすねぇぇ」



え、なんて言ったの玉木さん、なんでわかるの?


有名な曲なの?



「な、なんですって⋯」



何をそんなに焦ってるの坂下先輩。


私にも分かるように言ってください。



「ははははは、デュエットか、いいな川崎くん!女将と歌えるなんて羨ましいぞ!」



な、なななななな、なんですって!


デュエットって⋯なに?


一緒に歌う?


どういうことなの、教えて玉木さん!



「こんなことならデュエット曲を覚えてくるべきだったわ⋯何たる不覚⋯」


「わらしはうたえましゅよ~わらしもかちょーとうたっちゃおかなぁ」


「何言ってるの。酔っ払いは大人しくしてなさい」



坂下先輩も酔ってるの?


なんだが怖い⋯


あ、歌い始めた。


女将さん上手⋯じゃなくて、くっつきすぎ!


え、大地さんも上手いし、なんで見つめ合ってるのよ!



「あの女⋯⋯⋯⋯」


「わわ、いい感じに見つめ合ってましゅねぇ」



私は2人が寄り添って見つめ合って歌うのを黙って見ていることしか出来なかった。








盛大な拍手を受けた。


主に社長の拍手だが⋯



「うふふ、お上手で驚いちゃいました」


「あはは、それはこちらのセリフです。はぁ久しぶりすぎて緊張しましたね」



席に戻ると社長が肩を組んできた。



「なんだなんだ、もう2人はアツアツか?隅に置けないなぁ川崎くん!手が早いとは思わなかったぞ!」


「何を言ってるんですか社長、そんな訳ないじゃないですかぁ」


「うふふ、川崎さんったら熱い視線で私の事⋯⋯⋯⋯」


「ははは、女将も満更じゃないんじゃないか?ほらほら、2人で話してればいい、邪魔な男は消えておこうじゃないか!」



本当に行ってしまったな⋯


女将さんは、まだいるな。


というか、お仕事はいいのか?


これも仕事のうちなのだろうか。







「何あの女⋯太ももに手を置いてるんだけど⋯⋯⋯」


「え、ほんとだ⋯なにあれ⋯」


「ふわぁ、ラブラブですねぇ」


「バカ言わないで、ちょっとあそこに行ってくるわ」



坂下さんが立ち上がろうとした時に社長がこちらにやってきた。



「君たち!楽しんでるか!」



社長が話し掛けてきたから坂下先輩は動くに動けないみたいだった。


チラチラと私達は大地さんを見ている。


でも社長の話が始まったのでみんな動けない。


私は気が気じゃなかった。


坂下先輩もすごいソワソワしているのがわかる。



「わらし!おーといれにいってまいりましゅ!」



これよ!ナイスよ玉木さん!



「あ、じゃあ危ないんでお酒飲んでない私が付き添いますね」


「井上さんだけじゃ心配ね、私も行くわ」



坂下先輩も気付いたんだろう、この場を動く方法を。


私と坂下先輩は頷き合い、玉木さんと御手洗に向かった。







「川崎さん、まだお飲みになります?」


「いやぁ、もうそろそろやめにしないと明日に響いちゃうかもなぁ」



女将さんと話しながらツマミを頂く。


カラオケも楽しかったし、女将さんはいいなぁ。


やはり大人の女性は違う。


安心感が段違いだ。


それに俺の太ももを触られてるのがまた⋯


浴衣の上から撫でられてて気持ちよくなってきてしまう。



「課長、少し飲みすぎでは?」



ん、なんだ、アリサじゃないか。



「どうしたアリサ、飲み足りなのか?この日本酒美味いんだぞ~」


「酔っ払いすぎです課長!」



夢花までいるのか。


2人ともどうした?



「かっちょ~~わらしもにぽんしゅのみたいれす!」


「どわっ、な、なんた!」



この重みと柔らかさと声は⋯玉木さんか?








「ちょっと、何してるのあなたは!」



わわ、課長の頭の上にあの大きなマシュマロが⋯


うらやま⋯じゃない。


どんな感触⋯じゃないって!


なんてことしてる玉木さん!


坂下先輩、もっと言ってあげてください。



「えへへへへ~かちょー」



全然離れないどころか抱きついてるじゃない。


私も引き剥がしにいかないと。








「た、玉木さん、離れてください!」



夢花も手伝ってくれたのか、何とか玉木さんは俺から離れてくれた。



「あ~~~かちょ~~~~」


「いいから大人しく座ってなさい」



無理やり玉木さんを座らせ、そのままアリサと夢花が俺の両サイドを占領してきた。



「うふふ、川崎さんはモテモテですね」


「あなたどういうつもりなんですか」


「どう?どうとは?」


「大地さんにお酌したり、デュエットしたり、さっきなんて太もも⋯」



何怒ってるんだアリサは。



「素敵な殿方にはお酌をしたくなるものですわよ?それに社長さんに川崎さんのことを頼まれておりますので」


「あはは、素敵だなんて、いやだなぁ」


「何ヘラヘラしてるんですか⋯」



なんで俺まで怒られてるんだろうか。


夢花も睨んでくるし⋯



「わらしにもにぽんしゅくらさい!」



いつの間にかお猪口を持って俺に近づけてきた。


仕方ないので俺がお酌をする。



「あ、だめよ、これ以上飲んだら!」



少しくらいいいじゃないか、ほらほら、飲みなさい。



「いたらきまーす!んっんっっぷはぁぁっ」


「はは、いい飲みっぷりだ。さて俺も一献⋯⋯あれ?俺のお猪口は⋯」


目の前を見るがお猪口はない。



「おいしいいいっ、にぽんしゅおいしいでしゅ!」


「おいおい、それは俺のお猪口じゃないか」


「あはは、そうなんれすか~じゃあかんせちゅちゅーれすね~やったぁ」



何を言ってるんだ玉木さんは、そんなの飲み会じゃ普通⋯







「あなたって人は⋯」


「え、私もしたことないのに⋯」



思わず声に出していた。


ずるい、ずるいずるいずるいずるい!


女将さんといい玉木さんといい、ずるい!



「ほらほら、返しなさい、女将さん、お猪口もうひとつお願いします」



玉木さんが使ったのを課長が使うの?


それじゃあまた玉木さんと関節⋯⋯⋯



「わらしがおしゃくしまーーしゅ」


「ん、悪いなぁ、おとととととと?と、止め!」


「あ~こぼしちゃいましたぁ、ごめんなしゃい」



も~玉木さん、酔っ払いすぎ!



「少し浴衣がお酒で濡れちゃいましたね」



女将さんはいち早くおしぼりで拭いている。


しかも脚を直接?


あ、大地さんの太もも見えた⋯


ってそうじゃない、もうよくわかんないよ!






「まぁ仕方ない仕方ない、ぷはぁっ」



やっぱり日本酒は美味いなぁ。



「あ~かちょー飲んじゃった。またかんせちゅちゅーれすね~」


「あなたは何してるのほんとに!あれほど飲みすぎちゃダメって⋯⋯⋯⋯」



またアリサが玉木さんに説教してるな。


夢花も一緒に玉木さんとアリサとわちゃわちゃし始めている。


賑やかでいいなぁ。


うんうん、酒が美味い!





面白いと一欠片でも思って頂けたなら、お手数ですがブクマと星評価をよろしくお願いいたします。


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