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         95  月の開発

 月の開発が始まった。月の自転周期を24時間にして移住星に近い月から発電所を作る空洞を空ける。移住星では宇宙船を作る。

            95  月の開発


 ジュリが月の開発を宣言した。目標は移住星の化石燃料の5割カットだ。不可能な目標ではないとジュリは思う。月に移住星の発電所の機能全て移すのだ。移住星には予備用の発電施設を残すだけだ。

 先ずジュリは天体操作で月の自転を24時間にした。もちろん大気はないので月表面での人間の活動は出来ないので月の200ヶ所に空洞を空けて発電所を作るのだ。ジュリは空洞を空けるまでだ。後はマリエール商会に任せる。始めはアンドロイドだ。空気ない場所では、人間は活動出来ない。マリエール商会は宇宙船の増産を図る。ここでも複製が役立つ。一艘出来れば複製すればいい。建築資材も同様だ。一揃え揃えれば、後は複製だ。送受電の装置も同様だ。人間の技師達は移住星の作業に追われる。移住星に近い側の月100ヶ所の空洞が空いた。宇宙船100艘が出航する。それに送電設備建築のための宇宙船も出航する。

 自分の大任を一先終えたジュリはマリエールの分身体と共に、宇宙船の中で移住星からの宇宙船を待ちながら話している。

「ジュリの魔法は強力ね。あっという間に空洞が出来上がった気がするわ。」

新たな不滅の存在を称賛するマリエールの言葉だ。

「移住星を作られたのはマリエール様です。それに比べたら稚技の様なものです。」

ジュリには天体操作の術をもってしても惑星を作り出す事は出来ない。自分の精一杯の術を使ってみてマリエールの大きさを実感する。

「多分ジュリは私を超えるわ。あなたには人間に対する愛がある。私のように振りをしているわけではなく、あなたは人間であり続ける。私は移住星を人間のために作ったわけではない。シルビアのように人間を残しておける自信なかったから自分のために作ったのよ。自分の弱さの産物ね。そしてあなたと意見が一致して火星を人間居住の星にする。あなたにとっては人間への愛の現れ何だろうけど、私にとってはただの逃げ道よ。」

移住星の総理大臣の言っていた話しか。移住星を作った時にはマリエールは今でいう母星を滅ぼす気だったのだ。ジュリの我儘で移住が遅れたジュリ達は限りなく危険だったわけだ。マリエールの機嫌一つで生死が決まるのだ。それは今も変わらない。マリエールによって作り出された不滅の存在はマリエールが不要と断ずれば何時でも滅亡させられる。他の要因に対して不滅だけだ。

 宇宙船百数十隻到着した。ジュリにアンドロイドから工事に入っていいか確認が入った。ジュリは許可をする。宇宙船は移住星に向かう。マリエールは帰りの挨拶をする。ジュリも応じる。

 ジュリはマリエールが移住星を作った経緯を人伝でしか知らない。この星と呼ばれれていた母星で人間が武器を作った。激怒したマリエールはアンドロイドを使って調べ上げて、300人を超える処刑を行った。国の幹部もいた。マリエールは移住星を作り、マリエールに反意を持たないものだけ、移住を認めた。一応期限が有った。移住星からこの星に戻れない期日が。それがこの星を滅亡させる期日と考える人もいた。先程のマリエールの話しでもそうなる可能性は高かった。その時ジュリ達は移住していなかった。ジュリの我儘のせいで両親を殺していた可能性が高かった事を考え愕然とするジュリだった。

 マリエールに移住星は、母星を滅ぼすために作った星だと聞かされて、ジュリは自分の我儘で両親を殺す所だったと知り愕然とした。

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