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         71 マリエール

 先輩に宇宙船と惑星についた学ぶように言われる。最先端の宇宙船や惑星に付いて学べる可能性があるそうだ。

           71  マリエール


 ジュリは目の前の人物がただ者でない気がした。何故ただの先輩がそこまで心配してくれるのだろう。

「関わる惑星が多数ある事は、父が品種改良や食品加工の仕事に付いていますので知っています。しかし、マリエールは人間を信じてないので、その星々で出来た食品を与える程度しか考えていない。人間に高度な宇宙の移動手段やまして惑星の情報を知らせる事はない。と言ってました。私もそう思います。」

先輩は軽くため息をついた。

「それでは、マリエールは可哀想だわ。マリエールは人間の事をそれは大切に思ってこの星を作ったのよ。マリエールは人間のためにこの宇宙専門学校を作って、宇宙の事を人間に教えてくれているのよ。もちろん今は全てを公表する段階ではないと思っているようだけど、宇宙専門学校の学生がそこまでマリエールに懐疑的では、せっかくマリエールのキモイリで作ったのに可哀想だわ。」

まるでこの先輩がマリエールのようだ。

「マリエールはこの学校で高度な宇宙の移動手段や惑星の事を教えてくれるのでしょうか。」

ジュリは懐疑的だ。これまでマリエールは人間にその存在さえ明かしていない。

「人によるわ。人間性だとか知的技術的能力もあるだろうし、知りたい目的もあるでしょう。マリエールと共にそういった技術や知識を活かして行く事が目的なら協力してくれるし、私利私欲や人間に開示して人間の増長を招くような使い方を考えている者には協力しないわ。」

マリエールと共に活かす。

「一般には周知もしていないけど、この大陸中央の地下に宇宙船基地があって、其処にもそこそこの宇宙船はあるけれど、あなたがいう高度な宇宙の移動手段は、その基地で宇宙船に乗り移動した所にあって作っているわ。あなたのお父さんの言っている多数の惑星に行きたいならそこまで行く必要があるわね。ただしあなた達が食べている食材はそんな方法で運んでいるわけではないけど。」

じぁどんな方法で、といいかける前に、

「そろそろ時間ね。楽しかったわ。また会いましょう。」

と言って去って行った。入学生が集まりだし、受付が出来た。クラス分けも発表された。ジュリもそちらに移動する。

 制服のないこの学校では入学生と先輩の区別がつかない。言動とか行動で判断する。受付に居るのは先輩だ。掲示されたクラスを告げ名前を言って受付してもらう。体育館に入り番号順に並ぶ。入学式が進み来賓挨拶だ。マリエールと紹介された。マリエールは知っいる。神のような全能な存在だ。数々の惑星を支配してこの星この学校を作った人物。そういえば、姿は知らないな。

 壇上に上がった人物は、朝話た先輩と思った女性。衣装が変わってフォーマルウェアーだ。化粧をして大人びているが、子どもが背伸びしている印象を歪めない。子どもじゃん。

「ご紹介に預かりましたマリエールです。この学校創設には縁がありまして、毎年入学式には呼んで頂きます。世界唯一の宇宙を専門とした学校。宇宙船、惑星、天文学と幅広く教育内容は広がりますが、どれもこの世界の最先端の研究です。------------------。しっかり学習して成果を挙げる事を祈ります。ご清聴ありがとうございました。」

マリエールと話せた事は幸運だったのだろうか。

 人間性、能力、目的によっては、マリエールは宇宙船や惑星の事を教えてくれる可能性があるらしい。宇宙食材は宇宙船で運ばれた物ではないらしい。

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