7 大きな仕事
キャサリンの依頼を受けたマリエール、宰相や伯爵やその一派の財産を根こそぎ奪った。それがこの国の不正を暴く一因となった。
7 大きな仕事
何度も打ち合わせた。途中で離れ、マリエールはアンドロイドを出して、伯爵の屋敷や宰相の屋敷、派閥の領主の屋敷、それぞれの領から、金銭、食料、有価物を奪い。妨害する者も収納する事にした。食料庫や庄屋の屋敷、豪商の屋敷まで襲った。当然治安部隊や軍勢も出たが、マリエールの敵にはならない。数日する内に各領は惨憺たる状態になった。伯爵やその一派、宰相は国からの援助と国軍の派遣を国王に要請する。第1王妃が病気のためキャサリンがこの場にいる。キャサリンは、
「国賊、伯爵とその一派、そして宰相、第2王妃、第2王子、そして第1王妃とその子ども達に毒を盛った悪人ども、全て捕らえ処刑せよ。第2王妃に麻薬を盛られまともな判断のできない国王は引退し暫定的に私キャサリンが女王となり国を治める異議ある者は申しでよ。ことごとく切り捨てる。」
このクーデターの様なやり方は、国王陛下が奸賊第2王妃に麻薬漬けにされまともな判断が出来なくなっていたにも関わらず、宰相が国王の命令として勝手に国王印を押していた事を国軍大将がキャサリン王女に知らされ次々と証拠を出され、国王に謁見しようとしたら宰相に止められ、国軍としての判断としてキャサリン王女につく事にした。合計300人以上の宰相、伯爵とその一派、第2王妃、その子ども達、その一族、手の者、毒を盛る者、麻薬を盛る者、毒を持ち込んだ者、麻薬を持ち込んだ者--------------。子どもや妻には責任がない等の意見が出たが、危険がある人物は全て処刑する事になり関係した貴族も領も廃爵、廃領となり、実に3分の1の領がなくなった。直轄地が半分以上になり、国軍大将とキャサリン女王が力を振るったが、10年で国軍大将もキャサリン女王も引退して、本来の国王、元の第1王子に国権を譲った。国軍大将もキャサリン女王も英雄と讃えられるがキャサリン元女王は少し若すぎると苦笑いする。キャサリン女王はマリエールを約束通り、永久最重要人物として如何なる税金も課さず、本人が希望した物は与え、希望した名誉も地位も与えると、キャサリン女王は書面にして渡し、次の国王にも伝え、その後も歴代伝えられたが、マリエールという人物がキャサリン女王の協力者という伝説上の人物として知られる様になるのは本人にはいささか不本意かも知れない。
マリエールはキャサリンとの約束通りただで協力した訳ではない。宰相や伯爵やその一派の財産を根こそぎ奪った。その財産は何処にも返ってない。それで領民は少し困ったかも知れないが、その後の混乱に比べれば些事だ。しかし個人として持つには多い財産だ。正義の行為、悪を懲らしめる行為だとして、マリエールも納得した。その後一切、マリエールが別の要求をしなかったからと言って謙虚な人物だと考えるのは違うと思う。
後日の歴史で国軍大将やキャサリン女王が美化される様に、マリエールに付いてもキャサリン女王を助け、導いた謙虚な人物とされたが、マリエールを知る人々には違う印象を持つ。ただでは動かない、がめつい人間。
伝説なんてそんなもんだ。
キャサリンが国軍大将に宰相や伯爵、その一派に国王が利用されていると証明出来た事が解決に繋がり、マリエールはそれに手を貸したがただで請負ったわけではない。