41 アルファリア
マリエールはアルファリアに最高のプレゼントを送る。多すぎる分は天空神殿の別館を作るのでそちらに飾るとマリエールは言う。
41 アルファリア
マリエールは国や海外から、美しいものを集めた。書籍やゲームも揃えた。一応宝剣も用意した。妖精の秘宝やエルフの秘宝も複製した。此処迄しても友誼を得たい相手も珍しい。
マリエールの来訪は、アンドロイドから事前にアルファリアに連絡してある。マリエールは転移陣を出て、アンドロイドに案内されて、アルファリアの神殿に向かった。アルファリアの神殿は天空にある。フライの持ち主でないと辿り着けない。
神殿に入るとアルファリアがいた。
「太陽系第3惑星地球から来ましたマリエールと申します。アルファリア神様にご挨拶のため参上しました。悪霊の件お詫びすると共に、今後のお付き合いにつき、ご相談に来ました。」
アルファリアはマリエールを見て、
「アテネに言われて此処に来たにしてはまとものようだな。あれは正直好かんが、そちとなら話しが出来そうだ。」
マリエールは、ありがとうございます。と応えて、進呈する品々を出し始めた。
「こちらが妖精の秘宝、こちらがエルフの秘宝、こちらが人間の女王の最高のジュエリーとダイアモンド、人間の国の秘宝の数々、真珠や珊瑚や虫入り琥珀、絵画、紫水晶の置き物、美術品の数々です。ゲームも幾つか用意しました。こちらが説明書です。書籍も幾つかお持ちしました。身の周りをお世話するアンドロイドを用意しました。お好きにご使用下さい。不要なら本人に伝えて下されば結構です。」
進呈された品々を見て喜んでいいのか多すぎると怒って良いのか判らない。
「天空神殿は別館を作りますので、余分な分はそちらに飾ります。必要なもの、不要なものがありましたら何なりと仰って下さい。いかようにでも対応します。」
アルファリアは天空神殿の別館を作ると言われ驚いた。天空神殿は霊力のなせる技である。この星は妖精が多く住み、その恩恵で動植物が生きているし、妖精には普通の生き物にはない技が使えるが、天空の建物を作る者はいないし、その技が神以外に使える事を知らなかった。
「マリエール、その方は神か。」
マリエールは、アルファリアの心を見抜いて応える。
「魔法ですよ。神の御業に似て異なる物。魔法は、火山の魔素溜まりでも妖精の霊力でもスライムの分解でも神様の神力でも強くなります。神の御業に良く似た事も出来ますが、全く違います。」
アルファリアは呆れた。
「アテネは全く飛んでもない化け物に更に力を与えたのか。それでその化け物は私に何を望むのかな。」
アルファリアは戯けた調子で尋ねた。
「私の能力は物を真似るだけです。天地創造は出来ません。人を作ろうとすればアンドロイドになります。生き物を作ろうとすればアンドロイドになるか、死体になります。しかし、生きていない物なら同じ物が出来ます。この星の様々な物を調査して、複製したいのです。アルファリア様の側使いを合わせ常時10名のアンドロイドを配置したいです。身の危険がない限り、この星の生命には危害を加えません。生命を複製やアンドロイドにするには固定する必要があるのでそれが命を奪う事になる可能性はありますが、極力注意します。」
アルファリアの同意は得られた。
アルファリアはマリエールは神なのかというが別に神ではない。ある物を複製出来るだけだ。複製出来る物を調べたいからこの星の調査がしたいだけだ。




