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        32 協力要請

 妖精は妖精王と名乗った。実際は王配だが、妖精女王の不在な今、王を名乗れるのがこの妖精しか居ない。


           32  協力要請


 突然現れたマリエール達に妖精も驚いたようだ。

「マイケル達は今日はご苦労さん。明日の出発の準備をお願い。」

マリエールは念話で妖精に呼び掛けた。

「話しは聞いたわ。妖精さん。私は西の大陸のマリエール。ドラゴンは倒した事があるから、多分倒せると思うわ。助ける約束はするから、今日は妖精さん達と明日はエルフさん達と話しをさせて。其の間にマイケル達が妖精の島に転移陣を敷くわ。私達は明後日にも妖精女王を助け、ドラゴンを討伐すれば良いのでしょう。」

妖精が姿を見せた。マリエールは妖精の姿など始めて見たが、気高く、神々しい姿だ。

「ありがたい言葉だ。これまでドラゴンに良い様にされ、妖精は塗炭の苦しみを味わっている。これまで何の希望も無かった。マリエール殿、妖精王として協力要請する。ドラゴン討伐をお願いしたい。その代り、妖精はマリエール殿達に協力する。」

妖精王とは、本来ない役職だ。この妖精王は妖精女王の配偶者だ。つまり王配、権限は何も無かった。妖精女王が捕らえられた時助けに向かおうとしたが止められ、此処に連れて来られた。何の役にも立って居ない。

「妖精女王って霊的存在ですよね。捕らえられるというのが分からないのですよね。」

霊を捕らえる事など可能なのだろうか。

「アポネス草で作った薬草は、霊を一時的に留め置く。ドラゴンの結界の中に霊を閉じ込める結界がある。」

あぁ、アポネス草の薬草ね。意識を失いそうな患者の意識を暫く保たせたり、命が無くなるのを暫く保たせたりするものた。マリエールには意味が無い薬に思えるが、死に際に立ち会う事が大事だったり、最後の一言を聞く事が大事なら、意味はあるのかも知れない。霊を閉じ込める結界は今後悪霊と会うかも知れないからドラゴンから奪っておこう。

「アポネス草の効果は分からないが、ドラゴンを倒せば、女王を救出した事になるのかしら。」

妖精王はその通りと言った。

「妖精女王はドラゴンの結界に捕らえられていると考えられる。ドラゴンを倒せば、妖精女王は開放される。」

 次にドラゴンは妖精の島をどうして支配したかだ。

「妖精の霊力は魔力と同じ物だ。大地より霊力を取り出せる妖精を支配すれば魔力が不足する事が無くなると考えたのだろう。実際、妖精女王を捕らえられ、妖精はドラゴンに逆らえないままドラゴンに魔力を供給している。」

魔力枯渇の心配がないため、魔力の無茶な使い方をしている。好きな食材を複製魔法を使って際限なく増やしたり、ファィヤーを使って料理したり、調味料を作ったり、料理に振り掛けて出来た食事を際限なく複製したり、アイテムボックスの容量を魔力に構わず大きくしたり、これまで魔力が枯渇する事を怖れて出来なかった事をどんどんやっているらしい。

「ドラゴンは自分を強化するためにも魔力を使っているの。」

其れはないらしい。自分よりも強い存在を知らない故、これ以上強く成りたいとは思ってないらしい。贅沢をしたいため妖精の島を支配したらしい。

 ドラゴンは魔力供給のため妖精の島を支配した。食材や食事の際限ない複製やアイテムボックスの際限ない拡張を魔力任せてやっている。贅沢のための浪費だ。

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