31 旅路の続き
一つ目の島が恐竜の島、二つ目の島がサーベルタイガーや大型ゴリラがいる島、三つ目がマンモスのいる島だ。
31 旅路の続き
始めの島も恐竜が居て驚いたが、二つ目以降の島も驚きの連続だ。二つ目の島の南が温暖で、大きな、体長がダチョウの3倍ほど有る鳥が走り回り、犬歯が無闇に長い虎や体長20mを超える蛇や3mを超える猿など、知らない動植物が目白押しだ。自然の豊かさと多様性を感る。そんな中に時々人間の様な生き物の気配を感じる。慎重に調べたいが、調査の時間が取れず、撤収した。
三つ目の島は北部が雪の世界だ。毛の長い大型の象が群れをなし、川にも湖にも幸が溢れ、森や雪の下、短い夏には幸が有るらしい。象達もそんな幸を貪る。様々な動植物がそれぞれの生活を生きる。そんな中人の気配を感じる。今回も報告だけだ。
どうやら、人間は多種類いる様だ。動植物も多様な様に、人間も多様性に飛んだ生き物らしい。コミニケーションが取れるかは分からないが、知的生物なら交流したいものだ。
いよいよ中盤、四つ目の島だ。この島の北部は、霊気が深い。霊的な存在が居るようだ。マイケルさえ感じる。アンドロイドはもっと敏感に感じている筈だ。
霊気を魔法と言うのは極論だが、魔法も霊気を利用したものと理解していれば、これだけの霊気が有る場には霊気を纏う者が居るのだろう。神様、聖獣、妖精、精霊、魔法使い-------------。島の北部は森が多い。森の中に、草原や湖、川や山が有るという状態だ。アンドロイドはマリエールの記憶に森の人、エルフは強い魔法を持ち、草原に住む妖精から魔法の力を得るらしいという記憶が有ると言った。とすれば念話も通じる筈だ。マイケルの念話の力は弱い。やっとアンドロイドと通じるだけだ。しかし、霊気の強い草原の妖精になら念話が通じるかも知れない。アンドロイドは森の中でエルフを探しみる事にした。2人それぞれの場所で念話を試した。
始めに反応があったのは、マイケルだ。
「私は西にある大陸に住むマイケルという人間です。魔法と念話が使えます。聞こえたら返事をしてください。」
念話は正確には言葉ではない。感情が伝わるだけだ。更に両者に通じる言語があれば、会話が成立する。両者に万能言語の能力があれば通じる筈だ。特に妖精は強い念話と万能言語の力がある。マイケルも万能言語の能力がある。妖精がいれば伝わる筈だ。この草原は霊気が溢れている。意思のない精霊の筈はないと思う。マイケルが何度か念話を試みると反応がある。更に念話を続けると。
「西の大陸の人間がここ迄来て我々に念話するとは。我も永く生きてきたが始めての経験だ。我々に力を貸してくれるなら、我々も其の方等に協力しよう。」
妖精達は妖精の島で平和に暮らしていたが。ある日ドラゴンが現れ妖精の草原を踏み荒らし、動植物を食い荒らした。止めに入った妖精女王を捕らえられ、我々はこの島に逃げた。妖精の島に残って戦っているものもいるが、妖精女王を奪還してドラゴンを倒す手立てがない。
マイケルはアンドロイドに連絡し、アンドロイドはマリエールに連絡した。マリエールは直ぐに行くから相手の妖精がいる所に転移陣を置く様に指示があった。マイケルは転移陣を置いた。マリエールとアンドロイド3体が現れれた。
マイケルは妖精の草原で念話を使った。妖精は反応して、助けてくれるなら協力すると言った。マリエールに連絡したら、直ぐ駆け付けて来た。