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         260  古竜

 古竜討伐はロバート達と公爵領軍の合同作戦だ。公爵領軍は火矢を用いて、ロバート達は上空から魔法を用いて攻撃する。

            260  古竜


 エイシェントドラゴンは山を降り、主要な都市を殲滅しながらゆっくり王都に進んでいる。次のエイシェントドラゴンの狙いはこの国第2の都市である事は明白だ。この都市を落としたら次は多分王都だろう。この動きはエイシェントドラゴンの行動から読み取れる。エイシェントドラゴンは山村を襲い家畜や人間を襲った。自警団や冒険者を倒して食べた。他の山村や街を襲った。やがて山を降りより多くの家畜や人間を食べた。より多くの人間を求めて。エイシェントドラゴンは気配で感じるようだ。より多くの人間のいる場所を。その行動パターンから、エイシェントドラゴンの行動が判る。

 ロバート達は今、公爵領軍、軍本部参謀と共にいる。参謀は諜報部の管理と一部の軍指揮権が与えられている。つまりロバート達はこの参謀と連携をとって討伐を達成しようとしているのだ。参謀は、

「エイシェントドラゴンは明らかにこの公爵領を狙ってますがこの数日、近くの小高い丘を根城にしています。昼間は近隣の街村を襲っていますが、夜にはここに帰って来ます。夜に、我々とあなた達で急襲すれば討伐の成功率は高まるのではないでしょうか。」

参謀は作戦の詳細を述べた。つまり公爵領軍200名が、根城の麓の民家に潜み、夜の10時に根城に進軍する。12時に公爵領軍が火矢を射て魔法攻撃を開始する。上空からロバート達が攻撃する。というものだ。ロバートは、

「いいと思いますよ。夜中の12時に一斉攻撃を始めれば、エイシェントドラゴンの隙をつけますし、作戦成功の可能性が高まります。」

ロバートは公爵領軍の加勢にあまり期待はしていなかった。公爵領軍はエイシェントドラゴンと一緒にロバート達を滅ぼしたいだろうし、共闘など考えてない。ロバートも公爵領軍をあてにしているわけではない。邪魔してくれなければいい。

 エイシェントドラゴンが根城に帰っていった。公爵領軍は10時に進軍を始めた。12時に一斉攻撃が始まった。火矢の攻撃が始まった。ロバート達も上空から攻撃を掛けた。エイシェントドラゴンはブレスを公爵領軍に吐き続けた。公爵領軍は壊滅した。ドラゴンは飛び立った。公爵領軍の攻撃は少しドラゴンに被害を与えたらしい。ドラゴンの飛び方が歪でスピードが乗らない。ロバート達は追撃する。スピードはロバート達が早い。

 ドラゴンに対して6人は左右前後上下から攻撃して、ドラゴンもブレスで応戦するがドラゴンの劣勢は揺るがない。ドラゴンは小高い丘に着地して応戦しだした。ロバートは、

「各自ドラゴンを攻撃して注意を向けさせてくれ。俺は一撃必殺の業を準備する。」

ロバートはドラゴンから離れた。ロバートは自分の持つ最強の魔法、闇魔法と土魔法と火魔法と風魔法の合わせ技、貫通魔法の準備を始めた。この魔法ならば如何にドラゴンが強くとも倒せる筈だ。

 ロバートは魔法を込めた。準備が終わるとドラゴンの正面に立った。ドラゴンはロバートにブレスを放とうとした。その瞬間ロバートは貫通魔法を放った。

 古竜は上空に逃げた。ロバート達の前後左右上下からの攻撃仕掛けた。ロバートは必殺の貫通魔法の準備をした。

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