247 宇宙
宇宙人のマリエールは話し詰めだ。これまでの事これからの事、マリエールの話題は豊富だ。以外に平凡な出生だ。
247 宇宙
宇宙人のマリエールはずっとロザリアに話しづめだ。そういえばマリエールに良く似た外見、雰囲気だ。マリエールがお喋りになった感じだ。これまでの事を語り、これからの事を語った。
「私は薬師だったでしょう。少しでも良い薬を作りたいと思ったの。ゴブリンという魔獣からも薬は出来たし、薬のためなら魔法も学んでドラゴンも倒したわ。王女を救って、悪い奴等を退治したわ。王様を助けるためにリバイアサンと言う海のドラゴンを捕らえてエリクサーを作ったわ。国の事は済んだからフライで旅に出て、神様に会って宇宙船を作って宇宙の旅をしたわ。そして知ったのよ。環境破壊と戦争で滅んだ星がどれ程多いかを。」
マリエールは一息ついて、自分とロザリアにお茶を入れた。
お茶を飲み落ち着いたマリエールはまた話し出した。
「科学が進歩すると、兵器も進歩するわ。お互いに歯止めがかからないとボタン一つで星を滅ぼす兵器が出来るわ。そうならないためにも人間は一つに纏まり、兵器の発達を止めなければならない。政治の仕組みを正さなければならない。私の国は機械が判断する星になったのだけどつまらないと思ってしまったの。私は星を出て滅びた星を再生して住んでいるの。そしていろいろな星を巡っておせっかい焼いているの。今迄こんな事続けて本当に正しかったのか自信がないわ。でも誰かに力を与え自分の心配丸投げにして上手く行ったことは偶にあるの。ロザリア、あなたに私の力をあげるわ。あなたの世界を救って頂戴。」
ロザリアはこのマリエールの話しが信じられなかった。しかし力を貰う事はありがたい。
「世界を救う事が出来るかどうか判りませんが、力が頂けるのはありがたいです。でも私の世界に居るマリエールより強くなってしまいませんか。」
マリエールは笑った。
「もう一人のマリエールは私の分身よ。いくら私の教え方が上手くても私の分身よりも強くなる事はないわ。それに教えたい内容が違うの。あなたにはもっと違う力を与えたいの。」
分身体のマリエールとは違った力。今はまだ聞かない方がいいだろう。
「よろしくお願いします。」
マリエールは違う話しをしだす。
「超光速宇宙船は時を止めたり遡ったりして光速を超えた様に見せかけるのよ。超光速宇宙船の場合は宇宙船だけが時間が変わるけど世界全体を時間を遡らせばリセットする事になるわ。滅びてしまった星にリセットをかけてやり直したり、滅んだ星を再生したりする技術は私以外使える者を知らない。それを使うには超光速宇宙船が必要になるわ。分身体にはそういった能力は与えてないけど私はあなたに与えたいの。将来役に立つかどうか判らないけれど、あなたが私の様になるなら神様の代わりになりたいと思うの。」
必要な能力かは判らないけど、断る理由も浮かばない。第1この星が滅びたらロザリアも死ぬからリセット出来ない。宇宙船が有っても何処に行けばいいのか判らない。本当に役に立つとは思えない能力ばかりだ。ロザリアにマリエールの様になる将来があるのだろうか。ロザリアには判らない。
超光速宇宙船の事、星の滅亡の事、リセットの事、星の再生の事、マリエールが私に与えたい能力だそうだ。




