24 リバイアサンを知る
禁書の知識も有用だった。研究者以外にもリバイアサンの目撃者はいて、しかも全身を見たものが他にもいた。リバイアサン討伐の可能性が広がる。
24 リバイアサンを知る
禁書でのリバイアサンの書物は、研究者の書いた物あり、とても参考になった。中には伝説が書かれり、架空の話や英雄譚だったりするものもあるが、目撃情報の場所、日時、目撃された姿など細かく図入りで説明されており研究者の事も言及して場所、日時、姿が書かれ、同じ物だったので信憑性が高まった。この書によれば3度全体像が確認されておりいずれも冬の氷上で別の場所で別個体と思われる姿で書かれている。そこは判然としないが。海上での発見は多い。研究者の発見付近も多いが、別の場所でも発見が多い場所があり、全体像が発見された場所がそれに含まれる事が注目される。ノースランドはこの大陸から唯一船で渡れる島だ。クラーケンの居ない海域だ。リバイアサンがもっと暖かい海域にいるとしても確かめようがない。
少なくともリバイアサンは冬には凍る様な海域で複数の海産物を食べて生活しているらしいと言う事だ。春研究者と何度か会い。場所の確認をして、6月アンドロイドにノースランドに幾つか転移陣を作って貰った。来年はリバイアサン討伐だ。
一方で海洋開発は順調に進んでいる。魔素のお陰でアンドロイドが順調に増やせて仕事が捗っている。6月に別のアンドロイドがノースランドに行ったいる時には壁の工事が終盤に掛かっていた。最後の壁が出来たのは、7月10日だ。この日から海の魔獣が大量に取れ、KMドラッグストアを通して大量に市場に出回った。海産物は特権階級の物ではなくなった。秋風が吹く頃養殖が始まり、魚も庶民の味覚になった。冬でも採卵稚魚育成場は活溌に活動して冬は冬の味覚が味わえる。半島や島で砂糖やカカオ、乳製品や小麦粉を作って、お菓子やスイーツを作る啓蒙活動や料理教室、裁縫手芸教室などが常設に成りKMドラッグストアの1つの柱になった。店によりインテリアやスポーツジム、お化粧教室を開く所もあり店の個性を競った。
KMドラッグストアの特徴には、庶民に娯楽を提供するというのがある。幻影つまり魔法で楽しい夢を見せる事だ。典型的な幻影は夕暮れ、白鳥達が氷の張る湖に舞い降りる。白鳥達は舞い踊る。白鳥達は少女達になり踊りを続ける。東の空が白んで来ると消えていくというものだ。幻影は脳に働き掛ける魔法でバーチャルリアリティも実現出来る魔法である。精神支配や精神操作にも関わるので推奨はされないが、苦痛を和らげたり、精神的に安定させたり、睡眠効果や良い夢を見せたり良い効果を出せる。
この魔法で明晰夢も自在に操つれる。魔法を使う方は機会だけ与えれば後は夢を見る側の思いのままだ。これは精神医療に絶大な効果がある。一度だけの明晰夢でも効果があるし、希望すれば明晰夢が見られると知るだけで著しい効果がある。
KMドラッグストアが対処出来ないのは、末期的な症状の人と寿命の問題だ。リバイアサンの素材を得てエリクサーを手にしても多用はするつもりはない。末期的な症状を癒したり寿命を伸ばすなどどんな人に必要なのだろうか。誰に取っても人の命は大切だし貴重なものだ。どんな場合に末期症状を癒し、寿命を伸ばすのか判断が必要だ。でも取れる手段がないのは困る。
KMドラッグストアは、エリクサーが手に入れば対応出来ない医療がほぼなくなると思われる。




