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         234 国の運営

 ミハイルは国王になって5年が経った。既に5人の子どもの父親だ。第1王妃との間にはロザリアという王女がいて天才だ。

           234  国の運営


 ミハイルが国王になって5年が経った。ミハイルは3人目后を迎えた。子どもも5人生まれた。2男3女だ。私も女の子を生んだ。娘はロザリアと言う。私の妊娠はマリエールと会って告げられた。マリエールは胎児に能力を与えた。お陰で3歳のロザリアは国の運営に意見をする。ミハイルもそれを喜ぶ。ロザリアは、

「国の基本は平民です。物を作り税金を納め流通を担うのは平民です。この国は父上の善政で平民は穏やかに生活しています。望むならば、平民に教育を与え、役人に登用出来れば平民の暮らしを良く知った役人が増えるでしょう。父上の役人に不満があるわけではありません。平民にも役人登用の道が有ったら平民の国への忠誠が高まるものと具申します。」

マリエールは3歳で西の国を制圧した。マリエールに能力を与えられたロザリアにもマリエールと同様な力があるのかも知れない。ミハイルはロザリアとの会話を楽しむ。ミハイルは、

「平民への役人の登用制度は作ろう。教育制度は時間がかかるな。平民の教育制度は順次進めてはいるが、役人登用となると1年2年の教育では足りないな。」

ミハイルはロザリアの言葉を子どもの戯言とは捉えない。ロザリアは、

「義務教育は読み書き計算出来る1年2年で構わないと思います。希望者に流通や役人登用制度の受験に必要な学力を身に付けるために進学させるのは如何でしょうか。」

こうしてロザリアの言う通りの政策が実現する。

 ロザリアはその場の思い付きで発言しているのではない。総務部長や宰相等に根回しした上の発言だ。ミハイルもあらかじめめ聞いている。ミハイルの他の子ども達にはこの様な能力はない。その事は子ども達もその母親達にも判っている。王位の争いなど心配はない。ロザリアの思うままだ。

 ロザリアはもう一点発言する。

「お父上、この度マリエール様からお召しがありました。私にとって大変重要な事なのだそうです。私は存じませんけど、マリエール様は母上が私がお腹に居た頃、私に能力の卵を授けていただいたそうです。この度私の成長を見て能力を開花させるかどうか決めるそうです。それにより私のこれからの人生に大きな影響があるそうです。お父上しばしのお別れです。ご健勝であられますようにお祈りします。」

もちろんこの事も事前に聞いていた。ロザリアをマリエールがどうするかミハイルには判らなない。ロザリアをこの国の王とマリエールが定めるなら反対する理由がない。マリエールがロザリアを取り上げるのはちょっと嫌だ。ミハイルはロザリアをとても愛している。

「判った。それはロザリアにとってとても重要な事なのだろう。行ってきなさい。そしてそれがどんな結果になろうと私は受け入れる。思い通りに生きなさい。それがロザリアの人生なのだから。ロザリアに幸多かれと私は祈る。ロザリア、行ってきなさい。」

ミハイルにはロザリアが大きく変わる事は判る。その変化がこの国にとってこの世界にとってどんな影響があるかまでは判らないない。

 ロザリア王女は母親が妊娠中に、能力の卵を与えられた。3歳になった今マリエールはロザリアを呼んだ。

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