表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
233/260

         233  新国王

 新国王と私は、北の国で研修している。国をどう治めるべきか。何よりも大切な事だ。

           233  新国王


 新しく国王になったミハイルと私は北の国の王城で教育を受けた。洗脳かも知れない。国王として国をどう治めるかだ。事業、産業を興して、国内、国外の流通を円滑にするためにマリエール商会を活用する。北の国を含めたマリエールの国々との友好、北の国の北の国々の取りまとめ、イワン帝国やその他の国々の動向の調査、友好や流通、そしてマリエール商会との綿密な連携、そして国民には自由と平等、教育と意見を聞く場を設ける事、国民の意見をなるべく政治に反映させる事が大事である事などである。政治経産、地理、歴史、物理化学、数学、魔法について学ぶ。

 大凡4ヶ月北の国に滞在した。私は新王ミハイルの后になる事になった。ミハイルは国に帰って、もう1人か2人后を迎えるそうだ。宰相ら30名の部下達と帰国した。帰国して驚いたのは知った顔

がほとんどない事だ。元国王の顔がない事は当然だが、甥、姪、王族の姿がまるでない。貴族の姿もほとんどない、役人、軍人の姿も変わっている。女官や下女は知った顔もある。何年間も城にほとんどいなかったミハイルには元々馴染みは薄いが。ミハイルの離宮にいた者達は今城に居る。4ヶ月ぶりの王城はやけに人が少ない。

 文官と思われる者が役職と氏名を名乗った。総務部長のマイケルというらしい。平民の名前のようだと思ったがはっきりとは判らない。マイケルは現状と予定を述べた。明日が国王の就任式で国民へのお披露目もある。今日は后候補10人がこの後紹介されて1週間の内に1人か2人選ぶ事になる。選ばれなかった者も女官となり王や后の側近となる。王には男性の文官や騎士が就く。政治的な采配は宰相の役割だが宰相が不在の時大きな変革があり宰相が即断が難しいので総務部長が暫く宰相と共に国王に付く事になっているそうだ。

 総務部長の説明後后候補の10人がやって来た。私は既に后として北の国で祝言を上げている。10人は15歳から20歳までの女性だそうだ。20歳になれば行きそびれと見なされるが、国王が25歳という事で20歳でも許容範囲になる。いずれも美女沿いである。話していると知的にも優れている。上流貴族だけでなく、中流下流、平民もいる。美しさと知的能力と王妃としての優雅さ必要だとされるが、優雅さは後付け出来ると見なされるようだ。私にもそれはない。私にあるのはマリエールとの繋がりだけである。ミハイルは私をないがしろにはしないだろうが、愛されるとも思えない。

城に来て一週間は変則的な生活だった。大きな部屋に国王も私も10人の女性も軟禁された。衝立でプライベートは確保されるが、女官や下女、宰相や総務部長や文官が出入りする。その間に就任式も行なわれて政務が本格化する。5日後に后が決まり、各人に部屋が割り当てられた。新しい后は優しい方だ。彼女が第二王妃、私が第一王妃だそうだ。

 全ての事が国王、私、宰相、総務部長が決める。だいたい総務部長が原案を出して、4人で決める。国王が総務部長に前国王一家はどうしたか聞いた。全員処刑したの一言で場が凍りついた。国王は怒るでもなく、そうかと言った。

 国王と総務部長が政務全般、私が外交とマリエール商会とのやり取り、宰相が財政を取り仕切る。という枠組みがだいたい出来た。

 私と国王は、国に帰った。私は后だけどもう一人か2人后を貰う必要がある。結果優しい方が后になって私は嬉しい。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ