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          222 滅亡

 古代文明は現在のこの国が滅亡させた。許し難い蛮行だ。マリエールは王国を滅ぼしてメアリーにマリエールの傀儡政権を作らせた。

            222  滅亡


 マリエールは怒りが込み上げて来たが努めて穏やかに話した。

「どうやって古代文明を滅ぼしたのですか。」

文明は古代文明の方が発展していた筈である。普通に考えれば逆である。ギルド長は、

「当時、この国には爆裂魔法の使い手と毒ガスと核兵器があった。古代文明を滅ぼした時、この国の文明も滅びたから、今はもう誰も知らないがな。古代人は絶滅したが、この国の人間の一部は生き残り、劣る文明だが再興したわけだ。そしてそれが古代文明の遺跡が辺境や島にしか残って居ない理由だ。」

衝撃の事実だ。この国も当時は高度文明があったのだ。

「この国と古代文明を持つ国は混在していたのですか。」

マリエールはそんな質問をしてみた。 

「この地は古代人の住んでいた地だ。その当時我々はもっと西に住んでいた。」

様々な歴史があるようだ。つまり滅ぼした文明社会の上に国を作ったのだ。マリエールは、

「古代人は皆殺しになったのですか。」

そこが重要だ。

「この国は幾つかの古代人の村がある。しかし文明は失われている。」

ギルドに幾つかの古代人の村を紹介して貰った。マリエールは一大決意をした。この国を滅ぼそう。 

 アンドロイドを十万体出した。全ての王侯貴族、役人、軍人、下女、女官全ての記憶を読み取り取り敢えず全て現状維持に努めた流通関係も同様だ。全ての機能をマリエールが手中に収まった後にマリエールは大規模な事業、産業、制度の改革を実施した。そして国政はマリエールが支配した事を伝えた。

 傀儡政権は、古代人のメアリーだ。メアリーは転生者でチートもある。テレパスも念話もあり、アンドロイドの能力もある。政治を行う能力は十分にあり、知識も豊富だ。マリエールはメアリーを女王に任命した。

 国はメアリーの元発展した。遺跡調査も順調に進んでいる。道路、上下水道、電気、塵処理---------------と言った事業、食料品、製鉄、医療、衣服、建築、宝石類といった産業。そして流通が発展した。事業、産業、流通等新政権のやり方に不満を言う者は粛清される。

 メアリーはマリエールと会談した。会談の様子は一般国民に公開される。新聞記者達も傍聴する。メアリーは、

「国政は順調です。一部の不穏分子が活動していますが徹底した取り締まりで押さえています。経産活動は順調です。国民が豊かになったのを実感しています。」

マリエールは、

「何時の時代でも不穏分子は必ずいる。いくら善政積んでも根絶する事は出来ない。メアリーは良くやっている。不穏分子はその都度粛清していけば問題ないだろう。」

メアリーから質問があった。

「現在取り組んでいる問題もある程度見通しが付きつつあります。次なる目標を求める声もあります。もしあるのであれば教えて下さい。」

マリエールは苦笑した。

「まだメアリーは今回の課題に取り組み始めたばかりだと言うのに次の課題のお強請りか。気が早すぎるのではないか。まあ、準備に時間をかける意味では良いか。」

 メアリーとマリエールは国民向けのトークショーを開いた。一般国民も新聞記者も集まる。マリエールは今後の指針を語る。

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