215 サーカス団
マリエール達は護衛として頼りなく見えるようだ。護衛は中年男性がいいのだろう。マリエール達には護衛は難しいのだろう。
215 サーカス団
マリエール達は依頼を受けると良くため息をつかれる。ランクは上がっても変わるわけではない。一々気にしてはやってられない。挨拶して自己紹介すると何とか理解される。しかし、護衛としては頼りないのだろう。護衛依頼は我々には無理ぽい。どうしてS級冒険者が護衛依頼を受けているのかという話しもあるし。彼らも中年の男性が良かったのかったのか。先頭と2台目に3人最後尾に2人中位置にマリエールが乗る。子ども達が乗っている馬車だ。
マリエールが子ども達に話しても乗って来ない。仕方ないのでマリエール冒険譚をする。この世界の者にとっては奇天烈な話しだ。天地創造など眉唾物だ。その星の全ての生き物を全滅する魔法だと話した。始めて反応があった。
「そんなら、この星にやってくれよ。」
マリエールは、10万年間で悪意のある言葉を何度も聞いた。自分の星に天地創造を掛けてくれと言われた事もある。しかし、こんな子どもに言われたのは始めてだ。サーカス団に出されるのは奴隷になるくらい酷い扱いなのだろうか。サーカス団の実態知らないマリエールには計り知れない。マリエールは、
「私が天地創造を掛けるのは、無人の星か他の星に迷惑掛けた星だけだ。宇宙船持たないこの星に天地創造を掛ける理由がない。不正を行う連中に制裁を与え事はあるけどこの星は目立った不正を感じない。きみも鎖で縛られているように見えない。不満を感じているなら逃げだせばいい。」
護衛中は逃がすつもりはないけれど。テレパスをすれば子ども達全員不満を抱え込んでいる事が判る。逃げ出しても幸せになれないから逃げ出さないだけだ。一人の女子が、
「あなたみたいに強くなるにはどうしたらいいの。」
と聞いてきた。
「魔法が使えれば魔法を上達させせればいい。きみには魔法の素質があるよ。字が読めるならば魔導書をあげてもいい。魔法以外にも剣、槍、弓矢、体術などが強くなる秘訣だ。体力が基本だ。いまから取り組めば成人までに力がつく。冒険者にも成れる。」
魔導書を発言した女子に渡し。風魔法から説明した。風魔法は馬車の中で練習しても問題ないし攻防の要は風魔法であるエアカッターとウィンドシールドだ。魔法の素質は誰でもある。ただ魔法が使える者がほとんどいない。魔力はあっても魔法が使えない。ほとんどの人が魔法の練習をしないししても使えない人はいる。
ここいる子ども達は魔力があると言う意味で魔法の素質があると伝える。マリエールの説明と魔導書を読んで練習する事で魔法が使える可能性がある。とは言え魔法使いと名乗れる者が居るか不明だが、希望のない生活を送るよりも魔法を練習した方がいい。
午後の日の傾いた頃、マリエールは気配を感じて転移とフライで上空にでた。100m先くらいで20名ほどの盗賊団が待ち伏せしている。先頭の馬車に停止の合図を送った。最後尾の2人にも連絡した。白獅子の5人は予定通り動いた。マリエールは上空から魔法を放った。
子ども達に魔法の素質があると言った。魔力があるから魔法の素質がない者はいない。後は練習するだけだ。魔導書を渡し説明した。




