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        21 魔王の力

 禁術や魔素を使い、魔王と同調するマリエール。魔王の力や魔法を手に入れる。再生医療も手に入れた。マリエールが使えるという事はアンドロイド全員が使える。

           21   魔王の力


 レイシア達は様々な物を回収した。マリエール魔素溜まりに興味を持ち、魔素溜まりと転移陣を繋ぎ、魔素の多い場所を探すとこの近辺に多く見つかったのでその間を通路で繋いだ。魔素を利用して魔力を高めるという発想が無かっので新しいテーマに成りそうだ。確かに魔素を使うと魔力が高まる事が実感出来る。汚染物質をスライ厶に浄化させると魔素を発生する事は知っていたが、これも一考出来るかも知れない。

 マリエ·ールは魔王の遺体を見ていた。魔王の再生能力を自分の物したいが方策が難しい。魔王を薬にして飲めば良いのか、死んだため能力を得るのが難しいのか。マリエールは禁術と呼ばれる魔法使うかどうか思案していた。マリエールが道徳に縛られているからではない。この禁術を使うとマリエールが一時的に魔王と同化するからだ。同化して良い存在とも思えない。しかし、他の選択はない。やると決めた。再生能力は欲しい。

 理屈は難しいが要するに、魔王をアンドロイド化させるのだ。マリエールは自分と魔王の周りを魔素で覆い念話を掛けた。死者と念話が通じる事はないが禁術を使えば死者の記憶と念話が出来る。マリエールにとっても大変な作業だが魔素があれば可能だと思う。

 魔王の記憶に入った。魔王が反応する。マリエールが尋ねる。

「再生能力ってどうすれば得られるの。」

会話するのではない。魔王にその事を考えさせ、マリエールが読み解いていくのだ。再生は固有魔法だ。魔王の魔法が幾つかの魔法陣になり、マリエールにもたらされる。マリエールが再生魔法を持った。すなわち全てのアンドロイドが所持した。再生医療が可能になった。医療革命だ。

 魔王の様々な能力がマリエール、アンドロイドの物になった。単純に力だけでも数倍になった。魔王の様々な魔法が手に入った。寿命を操る魔法がある。その年齢に成るまでは出来ないが、ある年齢で老化を止める魔法だ。不老不死かも知れない。ただしこの魔法を使う前に殆どの魔王は死んだようだし、不老かどうかは分からない。老いないアンドロイドには意味のない魔法だ。最後に魔王とは何か。魔王はどうやって生まれるかだ。魔王にそれを確かめた。魔王の記憶だ。多分オーガだった記憶がある。何物かに拐われられ、魔王自身は魔神だと思っている。力や魔法を与えられて人間の世界を荒らして来る様に言われる。自分が魔王として幼年だと判って潜んでいるべきだと理解した。だから地中の魔素溜まりの近くに転移した。魔獣支配は不可抗力らしい。マリエールは、

「女神もいるのだから魔神もいるのだろう。関わりたくないな。」

と思ったが魔王討伐を果たしその力を身に付けたマリエールに魔神との関係がない筈がない。

 自分が作り、送り出した魔王が碌な活躍もせず、討伐された事実に魔神は怒りを覚えた。

「キャサリンが女王になってから上手く行かない事ばかりだ。」

魔神の一形態として、この国の貴族として上手く立ち回り、第2王妃や伯爵を操り魔神が住み良い世界にしようとしたのにマリエールのせいで上手く行かない。

「逆転の手が必要だな。」

 魔王の記憶から、オーガの子どもを魔神が攫って、魔王にしたようだ。マリエールは魔神と関わりたくないと思っているが既に関わっている。

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