表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
205/229

         205 ダロス

 ダロスは遺跡に入った。欲に目が眩み奥迄進んだ。其処で財宝を見付けた。手を出したところ攻撃された。

            205  ダロス


 ダロスの人生は最悪に近い。酒に溺れ麻薬に溺れた。借金塗れで闇組織に拾われた。ダロスには隠密行動とフライの才能がある。盗みや暗殺の依頼がある。闇組織は金払いがいい。お陰でお金に困る事は無くなった。それで今回の依頼だ。報償が何時もの10倍だ。確か魅力的な話しだ。しかし、裏がありそうだ。

 ダロスは広場に着いた。初到達の時は魔獣と交戦があったのだろう。もしかしてドラゴンだったかも知れない。今は何も居ない。もしも何かがいれば、逃げ出すしかなかった。広場に降りて、再度何かが居ないか確認した。何もいなかった。慎重に遺跡に入った。目も眩む様な財宝だ。初めは入り口の財宝を手にして引き返すつもりだった。しかし欲が出た。入り口にこれ程の財宝があるなら奥にはもっと素晴らし財宝がある筈だ。

 結論から言うと素晴らしい財宝は奥にあった。資料も文献もあった。ダロスの手が財宝をに手伸びた瞬間魔法が飛んで来た。財宝を傷つけないように軽目の魔法にとどめたのがダロスにも判る。明らかに力の差を感じる。ダロスは何も手にする事なくひたすら逃げた。残念な事にダロスが絶対に勝てない存在が遺跡の出入り口にいた。ドラゴンゾンビだ。ダロスも暗殺者だ。人殺すノウハウはある。しかし同時に力の差も判る。ダロスに魔法を放ったアンドロイドも追い付いた。

 ダロスはしばし悩んだ。ダロスはアンドロイドを倒す選択をした。アンドロイドはウィンドウカッターを放ってダロスを収納した。

 アンドロイドはマリエールと念話で通信した。

「予定通り侵入者を収納しました。やはり入り口付近の財宝では飽き足らなかったようです。」

マリエールはため息をついた。

「入り口付近の財宝で我慢していれば、アイツも死ぬ事なく我々の手間が省け、国も我々を信用した筈なのに、上手くいかないね。」

あまり残念そうでない。アンドロイドは、

「いずれ始末をする必要があった相手です。ここで始末が済んで良かったです。」

 1ヶ月が経ち、国王はダロスの死を確信した。国王は宰相に、

「原因はやはりドラゴンゾンビか。」

宰相は、

「奴は臆病者、そんな物がいれば逃げ還ったでしょう。事故の可能性が9割、1割が遺跡に入って殺されたかです。」

国王はマリエールかと言った。宰相は、

「あるいは仲間です。ドラゴンゾンビが神出鬼没で突然襲ってきたのかも知れません。彼らは我が国一の軍事勢力かも知れません。」

国王は考え込んだ。そして危険か? と呟いた。宰相は、

「迂闊に刺激する方危険です。相手の出方と力を見るのが先決です。そのためにもゲルド文明の研究が大切です。先日明らかになった燃える石と燃える液体、鉄の加工に自動車の開発を急ぎましょう。」

マリエールに備える為にマリエールに頼ると言う矛盾した課題をこなすしかない。国王は、

「湖底の遺跡にS級冒険者を派遣するか。彼ならドラゴンゾンビがいても問題無く倒せるだろうし、マリエール相手でも問題ない。」

 ダロスの死は明らかだった。国王や宰相は焦った。

事故死か殺されたかだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ