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 マリエールが彼女に与えた物は自己表現力だ。表現したいイメージを表現出来る力だ。その成果が出た。オーディション出場だ。

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 その日は、彼女の家で泊まった。2人で住むにもさほど困らない広さだった。マリエールはアイテムボックスから生活に必要な物を出して、家賃の代わり生活に必要な物は全て提供する事になった。食事の提供もマリエールが提供する。今日の朝食はフレンチトーストだ。彼女の知っている物は作れる。今日は彼女は演劇の練習の日だ。一般人も見学スペースなら見れる。マリエールは彼女と時間と場所を約束して散策した。マリエールが得たいのは食事の情報だ。それとこの世界の様々な情報だ。その中には無論演劇もだ。テイクアウト出来るものはテイクアウトして、店員達の思考からレシピを引き出し、実際食べに行くのは限られる。

 約束の時間に迎えに行く。演劇の話題で盛り上がる。テレパスで彼女の心を読むから外す事はない。話していると彼女の欠点がみえる。例えば彼女は本来恥ずかしがりやだ。そんな自分嫌でもっと自分が出したいと演劇の道を選んだ。でも求められている物が出し切れていない。そんな話しをしても彼女は怒ったりしない。自分でも判っているのだろう。

 マリエールは提案した。感情表現の練習をしょうと。役になりける練習だ。精神操作と変幻自在の合わせ技だ。役になり切ろうと思った瞬間にスイッチが入り思わなくなった瞬間にスイッチが切れる。後は練習だ。如何に役がイメージ出来るかで彼女はマリエールとの数回の練習でコツを掴んだ。いよいよ練習の日だ。待ち合わせせの時間彼女はニッコニコの顔でやって来た。

「次回は主役のオーディションに出るそうよ。それが来週だって。それがサロメだって。」

マリエールの記憶にあるサロメとこの星のサロメが同じ筈がない。しかし彼女が受け取った台本と彼女の受け取った説明に拠るとマリエールの前世の記憶のサロメは同じだ。どちらのサロメも15歳の悪魔的な魂を宿した美少女だ。年齢的にも彼女なら適任だ。マリエールの記憶のサロメはおばさん過ぎて興味を削がれた気がする。彼女がサロメをやるなら是非応援したい。オーディションはサロメの最大の見せ場、踊りを舞って、国王に願いを告げる場面だ。他のオーディション参加者には2ヶ月前から日時や台本が渡され、指導もされているそうだ。その時点では彼女は対象から外れていた。後10日あまりでは無理だ。マリエールは万能芸術と万能学習を施した。舞を立ち振舞を歌を美しく見て聞かせる万能芸術、長いセリフでも確実に流暢に語れる万能学習。2つの能力を身に付けて彼女の理想の演劇が出来れば短期間でも実力が出せるだろう。

 マリエールは記憶のサロメを彼女に教えた。幸いこの世界のサロメはほとんど同じだった。毎回マリエールは見学した。調整するためだ。歌いながら躍るには音声が小さ過ぎる。拡声機能が必要だ。舞が地味過ぎる。華美な舞の方がいい。サロメは妖艶な美女だ妖艶さが足りない-··-----------·-·--。あっと言う間に10日間経った。

 いよいよオーディション当日だ。

 10日でオーディションだ。準備が短過ぎる。マリエールの記憶の同名の作品を参考に練習する。万能芸術や万能学習も付与する。

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