189 アマゾネス
アマゾネスとの戦いはボクシングになった。お互いに殴り合い最後はマリエールが勝った。マリエールが相手したのはアマゾネス最強の拳闘士だそうだ。
189 アマゾネス
マリエールにじわじわ押される形になったアマゾネスは嫌って、手を離しマリエールを突いた。マリエールは動じない。マリエールはアマゾネスを突いた。アマゾネスは倒れた。起き上がったアマゾネスはタックルにきた。流石にこの体重差ではそのまま場外まで運ばれる。マリエールは回り込み側面から突いた。アマゾネスはまた倒れた。立ち上がったアマゾネスは猛然とぶちかましにきた。僅かに体をかわしてマリエールの頭でアマゾネスの腹を突いた。ボディブローの形になった。アマゾネスは呻いた。しかしなんとか堪え、マリエールの腕を捉えた。マリエールはもう片方の手でアマゾネスの腕を掴んだ。両者力を込め持ち上げようとする。身体が持ち上がったのはアマゾネスの方だ。場外まで運べば終わりなのだろうけどそれでは味気ない。アマゾネスを持ち上げながら、マリエールは、
アマゾネスに、
「格闘技をしよう。」
と言って手を離した。アマゾネスはマリエールから身体を離してファイティングポーズ取った。ボクシングだと判った。アマゾネスはパンチを繰り返した。マリエールは巧みかわしてボディに入れる。時々マリエールの顔面にパンチが入る。軽く吹っ飛ぶ。マリエールの顔面から出血する。アマゾネスが歓声を上げる。何度かマリエールの顔面にパンチが入る。マリエールのボディブローが決まり対戦は終了した。勝ち名乗りを受けるとアマゾネスとマリエール自身に治癒魔法を掛けた。マリエールは洗浄魔法と着替えをして族長の所に出向いた。族長はドラゴン肉にご満悦のようだ。族長はマリエールに声を掛けた。
「きみが戦ったのはアマゾネス最強の拳闘士だ。相手の土俵で叩きのめすとはもはや人間の領域を超えているのではないか。」
族長は怒った風もなく語った。
「先日、相手の心を読むドラゴンと戦い己未熟さを知りました。戦いは重ねましたが至らない事ばかりです。」
族長興味を持った。
「相手の心が読めるならば敗ける事がないであろう。相手の考えの裏をかけば必勝だろう。」
流石族長、事の本質が正しく理解されている。しかし正確ではない。
「一対一ならば成り立つでしょう。正しく心の裏を付ければですが。テレパス同士だと力の差が勝敗の分かれ目です。」
ドラゴン肉は村民のアマゾネスに大量に消費された。ドラゴン肉はアマゾネスにとってもご馳走のようだ。族長に貴重な話しが聞けた。この世界では農業を行うのが難しい。魔獣が多すぎて農産物が育て難いから。だから狩りが食料の中心だ。でも狩りは男の仕事と考えている人間が多いから、こうして女だけで狩りをする集団がいる。アマゾネスだ。でも一生アマゾネスでいるわけにはいかない。いずれは結婚して子どもを産み育てる道を選ぶ。アマゾネスとは種族ではなく生き方の問題だ。
なんとなく理解した。マリエールも種族として存在しているのではない。生き方としてマリエールとして存在しているのだ。ただマリエールは普通の生活に戻れない。
アマゾネスはそういう種族があるのでは無く、アマゾネスという生き方だ。一生アマゾネスでいるわけではない。