表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
161/226

        161 ミーシャ 4

 タクヤは万能細胞の話しをした。しかし指令信号を出せるのがタクヤだけだと告げた。情報は世界を巡り指令信号を出せる医師が何人か出て来た。彼らと共に有名誌に掲載した。

           161  ミーシャ  4


 タクヤは発表を続けた。

「万能細胞を用います。万能細胞に指令信号を送って、臓器等を作って移植するのが今のやり方です。指令信号が私しか出せないのが発表出来ない最大のネックです。私はこの技術が広まり、多くの人々が救われる事を願っていますが、その技術は私にはありません。」

発表しない理由が指令信号が自分にしか出せない。結構多量な資料をマスコミ各社に配った。OHPの資料も配った。この発表は全世界に発信された。

 世界で数人の医師が臓器の作製移植に成功してタクヤと共に有名誌や学会に発表して賞賛を浴びた。人類は医学を大きく飛躍させた。

 タクヤはミーシャの一つのアバターだ。ミーシャは武器特に核兵器を世の中かり無くす事が使命だ。しかしマリエールは全ての傷病を癒すことが本来自分に与えられた自分に与えられた使命であり、ミーシャもそうありたいと思っている。

 時代は遡る。タクヤの時代から1000年以上遡る。ある程度広い敷地に大きめの建て物が建っている。町医者だ。どちらかというと貧民街寄りだ。医者は30代中半で傍らに10歳過ぎの少女がいる。男装しているが少女で間違いない。医者が彼女を拾って読み書きを教えた。医者にはあまり医師としての才能がなかったが少女にはあった。短時間で文字を覚え、医学書を読み漁った。めきめきと才能を伸ばした。この家は代々の病院だ。薬剤庫もある。治療具もある。これらの管理をして治療に立ち会うのも彼女だ。彼女に才能があるのはミーシャの力だ。アンドロイドがこの時代にやって来て大型コンピュータと彼女を接続した。治癒魔法も彼女は所持する。治療と薬と治癒魔法でほとんどの傷病は癒される。欠損や重病人、手術が必要な患者、老衰の患者は消毒や痛み止め程度に対応する。大店から使いが来た。大店の娘が右下腹に痛みを覚えているそうだ。彼女は盲腸炎を疑った。アイテムボックスにいろいろ詰め込み大店を訪れた。治癒魔法がある世界女性の医師や薬師も珍しくはない。ただし正式に医師や薬師を名乗るのは男性だけだが、女性は産婆や治癒魔法使いを除いて正式には認められていない。

 患者は10代中半の女性だ。彼女は触診や治癒魔法を繰り返した。痛みはとれるが、はっきりと盲腸炎と判った。医師に伝え対応を話し両親に話して貰う。彼女は本人に説明する。

 本人と両親の同意は得た。この世界では始めての外科手術だ。出血を伴うので外科手術用の準備をする。抗生物質と麻酔を注射する。下腹部を切開して盲腸を切り取る。糸で縫い、抗生物質を投与して消毒する。手術は完了して両親に鎮痛解熱剤を渡して毎日訪問

する事を伝える。10日ぐらいで完治するので治療費はその時受け取ると伝えた。10日経って女性は完治した。過去1年分を上回る治療費を受け取った。その後、富豪からの診療依頼が増えた。経済的に楽になった。目立つのは良くないと思った。出来るだけ手術は避けた。王侯貴族と接触するのは避けたい。

 1000年昔に遡る。医者に拾われた少女がアンドロイドに大型コンピュータと接続された。彼女はこの時代始めての盲腸炎の手術をした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ