155 戦争 9
宇宙船の操作がテレパスがない人間には出来ない事がマスコミ知らされた。テレパスを名乗る者はいるが本物はいない。
155 戦争 9
その報道は瞬く間に広がった。テレパスの能力があると名乗り出たりして騒々しくなった。名乗り出た人々は全て嘘だった。騒ぎが収束に向かう内に、本当にテレパスの能力のある人々がいるのが判った。人々はこの国でひっそりと暮らしている人々だった。目立つ事を嫌う彼らは名乗り出たりしなかった。テレパスの能力は持っていると知られると嫌がられる性質の能力だ。考えている事が知られて喜ぶ人は少ない。テレパスの能力を持ったものは同じ能力を持ったものを配偶者に持ちその子ども達もテレパスの能力を持つ。テレパスの能力を持つものは優秀なものが多いが集まってひっそりと暮らす傾向がある。今回見付けたのも名乗り出たわけではないマリエールが偶々見付けたものだ。マリエールも見付けたもののどう取り扱うか決め兼ねた。第一反重力や時間操作が出来るかも判らない。マリエールはその地域にアンドロイドを派遣して情報を探った。
結果ほとんどのテレパスを持った人々は反重力の操作時間操作が可能なレベルの能力があり、それに届かない年少のものも将来的には届くだろう事。能力を複数持っているものが多く時間の能力を持つものが多い。能力を持つものは能力を疎ましく思っているものが多い。能力や魔法が有益になる事は大昔と違って少ない。魔法も能力も役に立たない。テレパスという能力は人に知られてはならない能力だし、魔法だって持っているのは可怪しい。テレパスの所有者は都会では住み難い。農村等の人の少ない所で住みたい。テレパス同士で住みたいし無理なら一生独身で住みたい。
目立いたくない彼らに選択の機会を与えたいと思った。今直ぐとは言わないが、将来的に彼らが宇宙開発の事業に携わる道筋は残したい。
数ヶ国が核兵器の製造使用はしないと表明して通商交流が始まった。数ヶ国が核兵器を製造して攻撃を受けた。一度攻撃を始めると降伏するまで攻撃が止められない。スターウォーズの様相になる。次第に表明する国々が増え星中に広がった。宇宙船の操縦を担うテレパスも現れた。
そこまで見守って元の世界に戻った。星は滅亡していない。成功のようだ。アンドロイドの基地に来た。マリエールは歓迎された。アンドロイドによると戦争は起こってないそうだ。核の利用もほとんどなくなった。発電は主に太陽光発電だ。この星では核使用はなくなったが外周の惑星では核融合発電が行われているそうだ。星中にテレパスがいて外周の惑星がテレパスの星になり宇宙開発に乗り出したようだ。テレパスの生き方に選択肢が増えた。テレパスは突然変異で生まれた新人類のようだ。非常に知能が高く人口も増えている。テレパスだけの都市が出来て宇宙開発はテレパスの独壇場だ。アンドロイドも増え事実上星々を支配している。恒星間移動はまだテレパスにも難しい。宇宙船の製造はまだアンドロイドの力が必要だ。大型コンピュータは各地に設置されてインターネットが普及している。様々物がコンピュータ制御されている。
突然変異で生まれたテレパスがいる。新人類だ。知能は高く、様々な能力を持つが目立ちたがらない。要約宇宙船操縦の仕事に就く。テレパスの生き方が広がった。