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         153 戦争 7 

 マリエールが転移して来た。大統領と話し合う。核兵器を作ろうとした国への攻撃、核兵器の製造使用をしないと表明した国との通商交流を話した。

            153  戦争  7


 女性が売り込んだ記事はセンセーショナルな反応があった。軍基地は占領されたままだ。侵入は不可能だと諦めていた所にアプローチの方法が示された。政府は女性を呼んで宇宙人と接触する方法を協議した。

 結果、一週間後に政府は核兵器の製造使用を全面的に取りやめる事を表明し、宇宙人との接触を謀りたいとする官房長官のサイン入りの書面を女性は受け取りマスコミ各社に売り込んだ。

 にわかに宇宙人の存在が現実味を増して一週間後女性は首相官邸にやって来た。転移陣を敷くためだ。会場となる会議室の準備は整っている。午後1時に女性は呪文のように唱える。

「マリエール様お出で下さい。」

転移陣は明るく光る。光が収まりマリエールかが現れる。マリエールはニコヤカに、

「お会いした方は見えますが、他の方は始めましてマリエールと申します。お話は聞いて頂いていると思いますが核兵器の使用を止めに来ました。有意義な話し合い出来る事を願っています。」

宇宙人である事を隠す必要のないマリエールは自のままだ。宇宙人である事は判るがこの星の基準でも美少女だ。この国の大統領が代表して挨拶して本題に入った。

「我が国はあなたの提案を受けて核兵器の製造使用をしないと表明しました。他国との軍事バランスも心配です。表明のメリットがあれば教えて頂きたいです。」

マリエールは笑顔のままだ。

「私自身はあまり永く留まれません。アンドロイドを常駐させます。アンドロイドには核兵器の施設が出来れば破壊するように命令します。その他貴方がたとコミュニケーションが取れ、通商や交流が可能なアンドロイドも配置します。」

これはこれで満足のいく答えであったがもう一つ大きな問題がある。軍事基地の問題だ。この問題に対してマリエールは地図を広げ説明した。

「今後も一部利用させて頂きたいと思っていますが100平方キロメートルあれば十分です。このあたりです。後は開放します。上空も開放します。」

大統領は軍部の大臣と相談して、了承を伝えた。その後もいろいろ打ち合わせた。今日の事を国内外に伝え、核兵器を製造使用しないと宣言する国との交渉に応じる事も伝えた。マリエールは2体のアンドロイドを出した。超高度アンドロイドと簡易型アンドロイドだが外見はどちらも美少女なのでこの星人間には性能の違いは判らない。どちらも大型コンピュータと接続しているので知識の違いもない。超高度アンドロイドの方が素早く高度の判断が出来るし、簡易型アンドロイドの方がコミュニケーション能力が高いという違いはある。

 宇宙人との会談の結果が内外に知らされるといろいろ反応があった。好意的な反応もあれば敵意に充ちた反応もある。諸外国の反応は当面様子を見るだ。エノラ・ゲイ作戦の結果は世界の人々に衝撃を与えたし、核兵器を作ろうとすれば攻撃を受けると判って率先して作る国はない。だからと言って核兵器の製造使用をしないと表明する国もない。

 マリエールとの会談の様子を内外に伝えた。諸外国の反応は様々だが当面様子を見るという国が多い。核兵器を製造して攻撃されるのは怖い。

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