144 カトリーヌ゙の成長 4
国王は7万年続いたこの王朝が長過ぎると感じている。だからと言って宇宙人に支配されるのは釈然としない。
144 カトリーヌ゙の成長 4
国王はこの王朝が長過ぎると思っている。この王朝は7万年続いている。あまりに長過ぎてそれ以前の王朝の記録は少ないが数百年事に代わっていたのは確かだ。この王朝が隣の銀河系の星に攻められて滅亡しかけたのをカトリーヌ゙に救われた。事ある毎にカトリーヌ゙は王朝を救うのでここまで残った。星のあり方に王朝は合わないという学者がいる。公言すると翌日には死体になる。王朝を滅ぼそうと公言したものは翌日死体になる事が続いた。クーデターも未然に防ぎカトリーヌ゙自身が乗り出す事もある。獅子身中の虫を退治した事もある。カトリーヌ゙の行動が全て正しかったという気はない。しかし王朝をここまで繋げてくれたのはカトリーヌ゙のお陰だしカトリーヌ゙が王朝に終わりを告げてくれるならそれでいいと思う。日頃の言動と行動で台無しだが、この星の英雄カトリーヌ゙にはイメージがある。その一つがどんな敵にも怯まない事だ。そのカトリーヌ゙がマリエールには敵わないとかマリエールの怒りを買わないように行動するとかこれまでの英雄カトリーヌ゙のイメージに合わない言動だ。
国王としてカトリーヌ゙の言動を許していいのだろうか。私の命をかけてカトリーヌ゙を諌めた方がいいのだろうか。
暫く直接通商や外交をした限り、マリエールの星は友好的で技術の高い星だ。マリエールの星との戦争についてカトリーヌ゙と語った。カトリーヌ゙は実際敵星を滅ぼした不滅の存在に絶対服従するアンドロイドの本当のオーナーはマリエールだ。この星がマリエールに反旗を翻せば敵星を滅ぼしたアンドロイドがこの星を攻撃する事になる。簡易型アンドロイドもマリエールの命令があれば人間の数万倍の力で人間を攻撃する事になる。事実上既にこの星はマリエールに支配されている。カトリーヌ゙はそれで構わないと思った。この星の未来を託すのはマリエールがいいと思ったそうだ。
命をかけてカトリーヌ゙を諌めるのは今でなくていい。マリエールが非道な行為をしなければ問題ないのだろう。
懇親会が始まった。王族、国の幹部を交えて30人ほどの集まりだ。これが上手くいかない場合の対策も考えてある。カトリーヌ゙は
「マリエールはこの星の人身売買や奴隷制度、売春制度や児童虐待、そして暴力団や窃盗組織、権力をかさにきた行ないを特に嫌われる。私はそのような行ないをする者に死を与える。明日から始める。もし命を助ける必要な者がいるなら今日中に止めさせろ。」
カトリーヌ゙は冷淡にそう言った。幹部の一人が、
「何故カトリーヌ゙様は宇宙人のマリエールを信奉するのですか。カトリーヌ゙様が自主的にされるのであれば異存はありませんけど、マリエールの意向と言われても納得がいきません。」
カトリーヌ゙は無表情に、
「マリエールの意向に背く者は生かしておけない。お前は明日目覚める事はない。」
参加者はカトリーヌ゙の能力を知っている。王朝に害なす者を尽く滅ぼし王朝を7万年間保った。カトリーヌ゙の言葉は必ず実行される。幹部は泣き叫び出したので、護衛に部屋から連れ出された。
懇親会でカトリーヌ゙はマリエールの意向を伝えた。幹部の一人が宇宙人の意向などに従う必要はないというとカトリールはあなたは明日目覚める事はないと言った。