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      14 S級冒険者達と共に

 治癒師は、ミルにフィールを習う。技術は教えられるが人を治そうという気持ちは教えられない。両方が揃って最高のフィールが出来ると言われる。

       14  S級冒険者達と共に


 S級冒険者達と共にに残ったアンドロイドはミルと名乗った。以前居たアンドロイド達とは違い良く話をしてくれる。治癒師にフィールの掛け方も指導してくれる。

「フィールは、力任せでは駄目よ。相手を治そうという気持ちは同じでも、相手を優しく包み込む様に掛けるのがコツよ。あなたはフィールの才能は有っても誰にも指導されて居ない。荒削りのフィールよ。人によっては効果がなかったり、不快を感じさせるわ。包み込む様なフィールを私に掛けて。」

こうしてミルの指導が始まった。判り易く効果が覿面だ。冒険者達のフィールは治癒師がやった。効果が出るのがはっきりと判る。

 ミルは治癒師のフィールだけ行なった。

「あなたはあなたが最悪の状態で、この人達をここに連れて来てフィールを掛け続けた。今のあなたなら判るでしょ。心身疲れきった者のフィールが意味がない事を。でもね。自分を癒そうとする人の気持ちは伝わるものよ。その気持ちが彼らを救った。誇りなさい。自分のしてきた事を。」

ミルは言う。技術は身に着く。でも人を治そうという気持ちは人それぞれのものだから教えられない。技術と気持ちがあいまって、最高のフィールになると。本当にその通りだと思う。

 仲間達は随分と元気になった。一人一人を2人で診察していく。一人一人に、体調を告げるミル。リーダーには、仲間を助けるため無理をしたため、心臓にしこりがあります。血の塊でフィールでは治りません。普通に生活すれば数年で消えますが、冒険者稼業では難しいですね。そのしこり以外は問題ありません。最後のリーダーにも許可が出て。我々は王都に戻る事になった。

「実は3日前から魔獣がうろついているの。少し急がせる事になったけど、あなたがいればチームは問題ないわ。」

ミルはずっと一緒にいてくれると思っていたのに、居なくなるなんて。

「私は、王都までだけど担当が代わるの。私は医療担当。基本的に医療部門はあなたに任せるから今度は、討伐担当が着くわ。」

怖い人が来そうだ。

「彼女優しいわよ。それに家事が上手いわ。あなたと気が合うと思うわ。」

 翌日転移する事になった。リーダーがミルに声をかけた。

「いろいろ世話になった。王都で分かれると聞いた。あなたのお陰で王都に帰れる。」

メンバーが口々に礼を言う。

「こちらこそ。あなた達の様な、気持ちのいいチームは見た事ないわ。出来れば一緒に居たいけど、これも任務だから王都までよ。新しい担当は素敵な女性よ。医療の専門ではないけど、家事や戦闘が得意。明るいし美人よ。」

 王都に転移した。ドラゴンを討伐した少女ともう一人の女性がいた。黒髪黒眼の白い肌の知的な美人だ。スタイルもいい。細長い手足が彼女の小顔とバランスが良く、人形のようだ。マリエールは、

「お帰りなさい。みんな元気そうだね。ありがとうミル。あなたのお陰でみんな無事に帰れたわ。」

マリエールはこのまま、冒険者ギルドに行かないかと尋ねる。S級冒険者のリーダーは承知する。

 王都に帰還する事になった。ミルは王都でお別れだそうだ。彼女は医療担当だった。新しい担当は家事と戦闘の担当だ。

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