117 ダンジョン攻略
ビルやレンは無事結晶石を手に入れた。ビルは何よりもレンの笑顔を美しいと思った。ビルはこの体験ゲームが好きだ。
117 ダンジョン攻略
このダンジョンが高難易度のダンジョンである事は印刷物で判っていたが、10層のボスを攻撃しないならCランク以下でも稼げる美味しいダンジョンだ。特に一層はオークもいるが、豚や牛や鶏も出る。肉の階層だ。広い階層でオークを避ける事も出来るし、自分達が狙う獲物が仕留められるので初心者でも稼げる。魔獣を倒せば魔石と高確率で肉のドロップ出る。2層はオークと大型の草食獣、3層は猪やや河馬も出てくる。4層から狐や狼と言った肉食獣が現れる。広い草原のようなダンジョンで草食獣と肉食獣が出会えば弱肉強食が始まる。強者は弱者の魔石を食べより強者になる。これがこのダンジョンの恐ろしさだ。強化種の存在だ。
とは言えフライのあるビル達にはこの広々したダンジョン都合が良い。フライで飛べば何にも問題なくダンジョンが踏破出来る。辿り着いたのが10層のボス部屋だ。
10層のボス部屋には、オーガが3体居た。どれも4mある巨体で中々凶暴そうだ。2人づつに別れて攻撃を始めた。ほどなく11層に繋がる階段に出た。
これまでと同じように進んだ。15層は歩いて進まないとドロップアイテムが出ない。マップには15層のドロップアイテムが出たた位置や、出るモンスターなども載って居る。要するに強化種だ。強化種は知能も高い。ベアなども連携する。しかし我々の目的はその尽くを倒しドロップアイテムを入手する事だ。
マップで確認すると、ドロップアイテムの入手の場所は東西の壁面のドー厶と中央のドー厶の近辺だ。三手に別れて攻撃を別れて行う。倒した時にドロップアイテム出れば依頼完了だ。
ビルとレンは東の壁だ。相手はベアと狼の強化種、決して楽な相手ではない。しかし、レンは対人戦は苦手だが対魔獣戦には自信があるようだ。レンの通る所瞬く間に魔獣が殲滅される。ビルは魔石とドロップアイテムの回収だ。作戦を開始して4時間が経った。そろそろ攻撃役と回収役の交代の時間だ。最後の回収した時結晶石のドロップアイテムがあった。ビルはレンと仲間達に伝えた。全員15層の出口に集合した。みんなで結晶石を通して幻影を確認した。ビルには、レンの笑顔が何よりも美しかった。
ビルは仕事に戻って、日常に戻った。こういった生活をしていると、新しい体験型ゲームのモニターの仕事もある。正直苦痛でしかないが、仕事としての依頼なので断り辛い。明確な理由を述べて、こんな依頼は受けない、こんな依頼なら受けるという線引きが必要だ。その結果、相手はビルの好みにあった。モニターの依頼しかして来ない。仕事の扱いだし、モニター手当が出るので。経済的にやや不安のあるビルにはありがたい。好みに合わないもの除かれるのであまり拒否感ない。幾つ受けていると気にいったものも出てくる。ビルの生活は体験ゲーム漬けになっていく。依存症の一種だろうが、趣味と実益の重なった。理想の生き方と言えなくはない。ビルはこの生き方に満足している。
ビルは、ビルの好みを伝えそれに合うものだけのモニターをしている。ビルは体験ゲーム漬けだが、生活に満足している。