108 シルビアの星
シルビアの星でデモンストレーションだ。不滅の存在に絶対服従のアンドロイドについて説明する。人工的にアンドロイドを作成する発想のないシルビアに理解させるのは難しい。
108 シルビアの星
それは、シルビアの星に突然現れた。かつて高度が文明栄えたこの星は見る影もない。そんな中一人の少女が立っている。外見は十代中頃。細身の身体をスウェットスーツを身に纏う。身軽な動きで走り出す。少女の前方には大型草食獣を襲うディノニクスの姿がある。少女の拳はディノニクスを捕らえ瞬殺した。ディノニクスの死体も草食獣の死体も収納した。少女は空にを飛んだ。ディノニクスの群れが草食獣を取り囲む。少女はディノニクスに魔法を放つ。次々と倒して収納していく。アロサウルスやチラノサウルスも同様に倒す。少女は忽然と姿を消す。
シルビアやシルビアのアンドロイドとジュリは映像を見ていた。ジュリは、
「不滅の存在に絶対服従するアンドロイドの性能はいかがですか。私に絶対服従するアンドロイドですが、私のアンドロイドと殆ど遜色がありませんね。両者が拮抗し合って成長しています。」
マリエールは不滅の存在全てに不滅の存在に絶対服従するアンドロイドを勧める事を認めたわけではないがシルビアに関しては認めた。不滅の存在になって日の浅いジュリのアドバイスをシルビアなら嫌がらないだろうと思うからだ。
「ジュリちゃん凄いわね。私のアンドロイドもあんな事出来るのかしら。」
シルビアのアンドロイドは一斉に首を振った。
「私のアンドロイドは、成長するアンドロイドとの一戦で死線を越えて居ますからね。強く成りました。」
マリエールは死線を越えたのはジュリだけだ。しかもジュリは不滅の存在だから、死線を越えてもいないと思った。
「ジュリちゃんは不滅の存在に絶対服従をするアンドロイドを勧めてくれるわけね。」
ジュリはシルビアに不滅の存在に絶対服従するアンドロイドを是非とも勧めたいというのも違うと思う。
「是非とも勧めたいというのは違うと思います。まだ確証を持って
安全と言えませんし、シルビア様が所有されて役に立つのか明確ではありません。ただシルビア様にご説明して活用方法があるなら是非ともご利用下だされば嬉しいです。」
ジュリはシルビアに不滅の存在に絶対服従するアンドロイドについて細かく資料を使いながら説明した。シルビアはコンピュータとかAIとかアンドロイドを作るといった発想がないので理解が難しい。それをなんとか理解させようとするから時間がかかる。実物を出して説明すると、アンドロイドが、自分との違いが判り人工的に作られたアンドロイドだとシルビアも判り、要約納得を得た。
資料を置いて安全性が確認出来たら連絡する事にした。シルビアも活用方法が判ったら連絡する事になった。
ざっくばらんなお喋りになった。シルビアは、
「マリエール様は、人間の扱いにまだ苦労をされているの。」
ジュリはロバートが軍事用のアンドロイド製作したり、イチローが成長するアンドロイドを作ってジュリと対決した話しをして、
「でもマリエール様と私は、核戦争も環境破壊もなく人類が発展する未来を目指して居ますから未来が明るく見えます。」
そのための今日がある。
マリエールやジュリでも人間を扱うのは難しいかとシルビアに問われ、ロバーツの軍事用アンドロイドやイチローの成長するアンドロイドの話しをした。