1.転生したことを思い出す
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「え、なにコレ。」
8歳の誕生日、私が大人になっている映像が頭に流れてきた。一年ぐらい前から見てる夢に似ているけど・・・。あっ!
「そういうこと・・・。」
どうやら、私は、転生することに成功したみたいだ。この魔法テストの問題として、転生なのか、未来視なのか混乱しちゃうって言うことがあるなぁ。改良しなくちゃ。今の体にしっかり能力はもどってるかな。たしか、魔力や思考力は継続できるはずなんだよね。身体能力を戻せないのはすごい痛手だな~。
「レティ、どうした?」
「え!え、えと、なんでもありません。」
「そうか?」
うーん。怪しまれてるけど、これは言いたくないかな。まあ、ご飯食べ終わったから、部屋で、考えましょうか。
「お父様、少し考えたいことがあるので、先に部屋へ戻っていますね。」
ダイニングを出るとき、なんか後ろから呼ばれたような気がするけど気のせいだよね。え?戻る気ないもの、仕方ない。私はさっき思い出した前世の記憶を考え始めた。
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「フランレット様。これは?」
「これは、転生魔法よ。私の使用人のうち、次、生まれ変わっても、私に仕えたいっていってる人にかけてるの。もちろん、自分にもかけているわよ。これがかかった人は、死んで300年ぐらい後、この世界に帰ってくるの。ここに私の魔法がかかっている石があるわ。5歳になったら、記憶を取り戻すはずだから、できるだけこの石を持っていてほしいの。それで見つけられるから。この石は王都の外に、箱に入れて埋めてあるわ。リシュア、お願いね。」
「承知いたしました。これで、来世もフランレット様のおそばにいられるんですね。」
「・・・転生したら、底辺貴族がいいわ。使用人みんなと、仲良く名前で呼び合えるようになりたいわ。」
「フランレッド様。それは難しいと思いますよ。」
コンコン!
「失礼します!フランレット様。アンクシェッド領で大量に魔物が発生したそうです。フランレッド様に戦ってほしいそうです!」
「ドレッド、フランレット様は王女なのよ。仕事はほかにも」
「わかったわ。リシュア、いくわよ。」
「ですが!」
「リシュア、命優先よ。助けられる命は助けなくちゃ。だから私は隠れて行動してたのよ。」
「・・・承知いたしました。フランレット様、よろしくお願いします。」
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自室に戻った私は、紙に、思い出したことを書き記していた。
内容はこの通りだ。
名前:フランレット・クレスト
肩書き:クレスト王国第一王女、剣聖、大聖女、大賢者、Sランク冒険者 歌姫
偽名:レッド クレア
その他:クレア商会のリーダー(経営は動かすけど、役職なし)
冒険者をやっていることを王宮に隠して、剣聖、大聖女、大賢者、Aランク冒険者の称号獲得、その後、王宮にバレて、Sランク冒険者に昇格し、数か月後のアンクシェッド領の戦いで死亡
うん、なんか壮絶でド派手な人生だ。天才王女とかもいわれてたんだよね。そういうものも称号に入れちゃったら、なんか面倒くさいな。というか、よくこれで王宮に気付かれなかったなぁ。多少のメイクとかでも気付く人はいると思うんだけど。そして、次、今の状況。
名前:バイオレット・クウェルト
称号:クウェルト公爵家の令嬢
その他:特になし
なんか、違いがすごい。というか、王家じゃなくなっちゃったんだぁ。王家の方が権力振りかざして、いろんな人救えたのに。とりあえず、今日はもう遅いから、寝よう。明日、能力について調べておけばいいかな。使用人のティディアには話しておかないとね。それから、・・・今のこの国や周辺国についての情報も集めなくちゃね。
「ティディア、私、明日は森に行きたいわ。私とティディアだけでいきたいの。お昼ご飯の準備とかお願いね。」
「え・・・?か、かしこまりました。旦那様に報告しておきます。ですが、森は危ないですよ?本気ですか?」
「ええ、もちろん。それに、ティディアに話しておきたいこともあるの。お父様とかに、護衛とかつけられても振り切るから付けないでって言っておいて。」
「かしこまりました。」
明日が楽しみだな。たしか、冒険者登録ができるのは、15歳からなんだよね。それまでに筋トレしたり、法術のコツを思い出したりすれば大丈夫かな。法術って種類が多いんだよね。火、水、風、土、雷、聖、闇、無の属性魔法と属性魔術、妖精が得意な妖術、精霊が得意な精霊術、剣術などの近接格闘術、etc...7年で思い出さなきゃかぁ。身体能力については能力開花できないから、法術師になるには剣術とか体術とかもやんなきゃだからそこはイチからなんだよね。頑張らなきゃ。そういえば、あの子たちは元気にしてるかな。300年前に埋めた魔法石を持って明日、呼んでみよう。隷属契約とかってどうなるのか、そういう実験も兼ねた転生魔法だしね。明日が楽しみだ。
「なんか、レティ様がすごい考えてる。ここ最近夢について、考えていたみたいだけど、今は、夜だから、夢は関係ないはず・・・。何があったんでしょう?」
そうつぶやいたティディアの声はレティには届いていなかった。
レティ「昨日は考えすぎてあまり眠れなかったわ。」
ディア「レティ様、昨日から様子がおかしいわ。本当に護衛はいらないのかしら。その分私が頑張ってレティ様を助けなきゃ。ん?ここで、お嬢様って呼んで違和感を感じなかったら偽物よね。・・・お嬢様、どうかしましたか?」
レティ「?ティディア?なんでお嬢様呼び?」
ディア「(ホッ)いえ、何でもありません。支度しましょう。今日は森に行くんですよね。」
明らかにほっとした様子のディアに内心大丈夫かしらと思うレティであった。