フィリアの休日 116
フィリアは、グリードと共に久しぶりに自分達の屋敷に戻ると、精霊達と共にお茶会を開いていた。
フィリアが作ったクッキーに精霊達は大喜びで飛び回っている。
紅茶を飲みながら、精霊達と戯れ、フィリアは久しぶりにのんびりとしているなぁと大きく息を吐いた。
「ルーナ様、可愛かったわね!」
「ハロルドも、ルーナ孃の事をちゃんと見ているし、良い相手だろう。」
「えぇ!ハロルドになら、ルーナ様を任せられるわ。だってハロルドだもの!あぁ!それにしても、ルーナ様の可愛い姿、あの後、ハロルドとルーナ様がどんなやり取りをしたのか気になるわ!」
「まぁ、そこは、二人だって内緒にしたいだろうさ。」
「そうね。あー。皆が幸せになって行くのが、幸せだわ!」
「良かったな。」
微笑ましく、グリードはフィリアを見つめた。
もう、この休みが来れば卒業式がやってくる。
最後のイベントである。
そう考えると頭が痛くなってくる。
「フィリア。眉間にシワが寄っているぞ。」
眉間をグリグリと押され、フィリアは慌てて笑顔を浮かべた。
「どうしたんだ?」
グリードの言葉に、フィリアは首を横に振った。
「何でもないわ。」
だが、精霊達が声を上げる。
『フィリアドキドキしてるー。』
『心配してる?』
『大丈夫ー?』
その言葉にグリードは首を傾げた。
「どういう事だ?」
精霊達の余計な言葉に、フィリアは、小さな声で、呟くように言った。
「魔力は、確実に上がっているわ。だから、グリードの体から災いの魔力を払うのは大丈夫だと思うの。でも、、、、本当に大丈夫か、、、心配は、心配なの。」
グリードを攻略出来るのは本来ならば二周目である。今回は一周目。しかも、隣国を救うというイレギュラーも起きた。
隣国が救えたなら大丈夫なんじゃないかと思うが、かなり心配である。
フィリアの手に、グリードは自分の手を重ねて、フィリアに笑顔を向けた。
「大丈夫。それに、もしもフィリアに払ってもらえなくても、俺は自力で災いの魔力を払って見せるさ。」
力強くそう言われ、フィリアは笑みをグリードに返した。
「そうよね。、、、大丈夫よね。」
「あぁ。フィリア、こっちにおいで。」
グリードは、フィリアを自分の膝の上に横抱きで乗せると、頭を優しく撫でた。
「フィリア。俺はとても今幸せだ。」
「グリード。」
フィリアは、顔を赤らめると、グリードの胸に顔を埋めた。
その可愛らしい様子に、グリードは、フィリアをぎゅっと抱き締め、髪にキスを落とした。
微かに首にかかるグリードの息が恥ずかしくて、顔をあげられない。
「フィリア。愛してる。」
耳元で囁かれ、フィリアは顔を上げるとグリードの瞳をまっすぐに見上げて言った。
「私だって愛しているわ。」
その不意打ちに、グリードは驚き顔を真っ赤に染め上げた。
「それは、、、反則だ。」
グリードは、フィリアの唇に優しいキスを落とした。
触れるだけの、甘いキス。
グリードは、フィリアをぎゅっと抱き締めた。
「ずっとこうしていたい。」
フィリアは、抱き締められながら今何が起こったのかを考え、そして、茹でだこ状態になった。
そして、どこから見ていたのか、ニフエルにグリードは駄犬教育として正座で貴族の節度ある恋愛の仕方について話を聞く羽目になったのであった。




