『つくも神は青春をもてなさんと欲す』を片手に語る
ようこそおいでくださいました。
さてさて、今回は長編小説ではなく短編について語りましょうか。
はい。こちらでございます。
『つくも神は青春をもてなさんと欲す』
まぁまぁ、そんなに慌てなさって一体どうしたのでございますか。焦らずともゆっくりと紹介いたしましょう。
読むときはゆっくり落ち着いた場所でいかがですか?
心を静めて、ゆったりとした空間を味わいながらの読書もなかなか風靡があるってものですよ。
ゆっくり。
ゆっくり。
ゆっくりとページを下ろしなさいな。
落ち着きましたか?
それでは改めて紹介いたしましょうか。
こちらはそうですね……。
ジャンルでいえばどうなるのでしょう?
なろうでのカテゴリを用いるのであれば……ローファンタジー……というにはファンタジー系に偏っているわけでもありませんなぁ。
なら、アクション? どうでしょう? 線引きがどうも曖昧となっております。
私の言葉でよければですが、青春ファンタジー、とここは表現させていただきます。
さて、次に内容といきたいところですがどうです?
本筋に入る前にお飲み物はいかかです?
……はい。今、お入れいたしますね。
――粗茶ですが。
それではあまり待たせてもいけませんね?
話を続けましょう。
こちらの主人公――物部惣一は骨董品屋生まれで、そこに一人暮らししております。
その生まれからか、昔から骨董品を大事にしようという性格でして、物の修理が得意なのです。
いつも必ずドライバーを持ち歩く変わった男子高校生なのですが、そんな彼の下に茶釜が届くのです。
その茶釜はまるで人間のように立つことも話すこともでき、その正体は付喪神なのです。
どこからどう見ても幼女にしか見えないのですが……
あらあら。
そこのお方。突然立ってどうしたのでしょう?
……あまり変なことは考えないでくださいね?
話を戻しましょう。
彼女はお茶で心をもてなす能力を持っているのです。
彼女の力を持ってすれば、心を開きたくても開けない心でさえ、もてなされてしまうのです。
意味がわからないと思いますか?
それも仕方がありません。読まない限りはきっとわからないでしょう。
こちらの本はいつでもあなたをもてなさんと欲しております。
気が向いたときでも構いません。こちらの本に手を伸ばしていただければと思います。
今回はなかなか短かったのですが、どうでしょう?
焦らずゆっくりと読めば、長く感じられたのではないでしょうか?
それではまたお会いしましょう。
注釈:書店で見つからなくても慌てないことが大事ですよ