愚か
今日は学校だ。私は起きて時間が遅かったので急いで支度をして自転車で駅までいって駅から電車に乗り、そして学校に着いた。これがいつもの私の通学路だ。
学校の校門のところで後ろから声をかけられた。
「おはよう。優花。」
振り向くと幼稚園からの仲の 立花 薫 だった。
薫:「今日の理科のテストすごく難しい範囲だよね。」
ああそうだった。今日は理科のテストだ。昨日龍斗と遊ぶのに夢中でテストのこと忘れてた。
薫;「じゃあ、用があるからもう行くね。」
そういうと薫は走っていってしまった。私はとろとろ歩いて教室の前まで来たところで先生に出くわした。
先生;「川崎。お前今日のテスト点が悪かったら追試な。」
優花;「ええー本当ですかー?」
先生;「お前最近テストの点も悪いし、、まぁせいぜい追試にならないようににがんばれよ!」
先生はそういうと私の肩をポンポンとたたいて教室に入っていった。
チャイムが鳴ったので急いで私は席に着いた。
そしていよいよテストの時間が来た。
いつもの私ならここで点を落として追試だが、しかし今の私にはサキ様の手がある、、、。
テストが始まる前に私はサキ様の手をもってトイレにいった。
優花;「お願い。私の頭を良くして、、。」
そう願うとピキッという音がして指が折れた。
何回聞いてもこの指が折れる音は嫌いだ。なんだか私のすべてを奪い去ってしまいそうな気がするからだ。
そしてテスト開始。いつもの私は自分で言うのもなんだが超がつくほどの馬鹿だ。
しかしサキ様の手のおかげで見るからに解けなさそうな問題でもすらすら解ける、、。不思議だった。
試験をしているどのクラスメイトよりも早く終わった。20分も時間が余ったので私は寝た。
その2日後、、、答案を返すときがきた。寺島君、、、、川崎さん。
優花;「はい」
私は恐る恐る答案をもらいに行くと、先生が満面の笑みで
「よく頑張ったな。」
答案を見ると100点だった。心の中でジャンプして喜んだ。100点を取ったのなんて何年ぶりだろうか、小学生以来だ。
学校が終わり私は100点をとったから浮かれ気分で家に帰っていた。
そういえば私、何か大切な約束があった気がする。まあいいか。
骨董屋の女;「あの女もう願いを3つも叶えたわね。そろそろ準備しなきゃいけないわ。」