退屈
サキ様の手、私はそれが何なのかはよく分からないが、それは私に幸福を与えてくれるものだと思っていた。
最後の時まで、、、、、、、
私はごく普通の高校生。名前は 川崎 優花 家は結構裕福で暮らしに困ったことは今までなかったし、
私が欲しかった物はほとんどと言っていいくらい手に入った。周りから見ればとてもいい暮らしに見えるかもしれないが、人間というのは、罪深き生き物。私はこの暮らしに満足してはいなかった、、、、。
そんなある日私は部活後の学校帰りに本屋に寄って立ち読みをしていた。昔から本は大好きでとくに本の中でも、骨董品の図鑑などを読むのが好きだった。
実は私の祖父は昔から骨董などが好きで、祖父の部屋はいつも骨董で溢れていた。そんな祖父を見ていたせいか私も小さいころから骨董が好きだった。
本の立ち読みも飽きてきた。夕日がさっき降った雨の水溜りに映り込みきれいな色を放っていた。
私は右手に付けていた腕時計を覗き込んだ。もう六時か、、、立ち読みで疲労した体を休めようと家に帰ろうとしていた。
本屋を出た。私はいきなり不思議な衝動に駆られた。足が勝手に進む。家の方向とは逆に歩いているのだ。そしてやんだはずの雨がいきなり私に降り注ぐ。足が止まる、、、。骨董屋と書かれた看板の店についた。そしてまた足が動き出して中に入っていった。