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14 実は【ここまで】がプロローグでした。

<異世界って怖い所だったね・・> <魔物は嫌だなあ> <早く家に帰りたい>


小学生らは、初心者ダンジョンで死にかけた事で、自分の力を過信せずに【勇者の力】を活用して行くのだろう。


俺は・・結局何をしたのかな?・・よく分からない内に・・<勇者送還!> パアッ魔法陣の赤い光に包まれて・・

【11名】の召喚者は、【セージ・オブ・ミョルニール】の称号を持つ宇宙鳥のお父さんの魔法によって、元の世界【ジ・アース】に戻れる事になった。


送還については【媒体】は必要ないそうだ。


ちなみに、別の班としてダンジョンに潜った10名の小学生勇者とオジサンは、ダンジョンから戻らず・・「おそらくは魔物にヤラレタのだろう」という話だった。


俺が残された10名の小学生勇者に・・「この世界で死んだ者は【返品】されるので大丈夫だよ」と説明すると、少し元気を取り戻した様子だった。


それと・・「お父さんお母さん、私は運命の人の妻になります」と言って【マダラ模様の鳥娘】さんが、俺の嫁さんとして付いて行くと言って聞かない・・


「あのう・・地球にはバードマンが居ないので、捕まるかもしれないよ」と言うと・・


<メタモルフォーゼ!>と言う鳥娘・・そして【黒髪美人】に変身してしまった。


「私は貴方から貰った【セージ・オブ・ジアース】の称号が有るため、地球人の姿になれるのです」と言う鳥娘・・もとい【黒髪美人】に・・


「よろしくお願いいたします。」と挨拶する。こんな美人が嫁に来るならば、遠慮することはないのだ。


<パアア> と魔法陣に包まれた12名は・・「家の農場だ・・」実家の庭に現れたのだった。


<バラ バラ> ヘリコプターが12人を待っていた。


「先に戻った10名の小学生勇者と、ツアコンのオジサンが一足先にワシントンで待っていますよ」と役人に言われ、戻った俺達も日本を後にした。


ワシントンのホテルに着くと・・「聖二君。君も【返品】かね!」と言う声がした・・


「専務!アズガルドには行ってなかったのですか!」と言う俺に対して役人が・・


「ミョルニールの他にもアズガルドという異世界があるのですか?後で教えて下さいね」と、ニヤリ笑いする。


俺は専務オジサンに、ダンジョンで起こった事を話したのだった。


「そうか・・君の存在を恐れてダンジョンで罠にはめたと・・まあ普通にダンジョンで死亡した私が言うのもなんだがね・・」


聞けば、初心者なのに調子に乗った小学生勇者らが、ドンドン先へ行ってしまい・・


オジサンが盾となって魔物と戦うも、力及ばず全員が【返品】された話だった。


俺は「でも、ペンダントの様な【触媒】無しには召喚出来ないのでは?」と聞くと・・


嫁さんが「一回、召喚された者は魔力の残滓があります。だから勇者経験者がバラバラになっても、周りを巻き込んでは召喚される!のです」と言うのだった。


「あの三日天下の王様め!俺達が死んでも【返品】される便利な兵隊にするつもりだったのだな」と、少し腹が立った俺。


嫁さんは「あなた。新王は召喚などしませんよ。それより沢山子供を作って幸せな家庭を作りましょう」と前向きだ。


+++++それからどうした++++++

その後【言語文字】を得た俺は、無事【通訳士】試験に合格し、70歳までツアコンの仕事を続けたのだが・・認知症?なのか・・記憶がないのだ・・


そして気が付くと・・・<貴様は追放だ!> <ハズレスキルを持つ弟などいらん>


どうやら【転生】した様子だった。


つまり【ここまで】がプロローグなのである。

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