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なんで、逃げているんだ?

【十日後】

 近づいてみるとわかる。明らかに異質だった。建物を包む静寂が人を遠ざけているような───

 建物の門は錆びていて、人が通れるサイズの穴があった。 門を潜ると、大きな鉄の扉に古く黒ずんでいるラミネートされた紙が貼り付けてあった。

 

 一時閉院のお知らせ【噛み傷を追われて診察を希望されてる方へ】

 当院の外来は、令和七年一月十日をもちまして、一時閉院いたします。

 数日前より、噛み傷を負われて来院される方々が増加しておりましたが、過日、政府の発表により、「新型シカ慢性消耗病」という感染病の一種であると認定されました。

 当院の外来では対応不可能であり、病院内・待合室での感染の拡大を防止するため、しばらくの間、診察をお受けすることができません。また、緊急事態宣言の発令により、全国一切の一般病院が、一時閉院されております。

 感染の可能性がある場合は自宅隔離をお願いします。

 

「日本って緊急事態宣言出たのって、いつ?」とアミは言う。

「いや、緊急事態宣言は今までで出たことない。」とスマホに書いてある情報を俺は言った。

「無いんだ、なんかずいぶん古い紙だよね、てっきり滅茶苦茶、昔にあったのかと思った」 

「俺もスマホ見るまではちょっと思っていた。まぁでも令和って元号もおかしいからなー」

「で、タツミ入るの?この建物」話を遮るようにアミは発言する。

「まぁ行ってもいいけど、周り見たけどさ。この鉄の扉以外扉ないよな」目の前の自分の身長の一.五倍ぐらいのドンと構えている錆びた鉄のスライド式の扉を見た。


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