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目覚め

・・・・・・目を覚ますと異世界だった


なんて事はなく、異世界?って感じの所だった

普通の木造一軒家に、暖炉があってコテージ?かなぁ


「おい、なにをグズグズしてる!早く薪を集めてこい!!」


私の顔に何か固いものが当たった

何だろう・・・痛い・・・


「ウスノロ!早く行け!」


私は頷いて外に出る

声を出すとまた怒られるから

黙って頷くだけ

時々頷くだけでも気味が悪いとかで殴られたりする


私はコロ

名前に意味はなく、ペットに名前をつけるように付けられた名前だ


赤ん坊で森の中に捨てられていたのを、この家の主人が拾って育ててくれているらしい


主人は男 一人暮らしで、中年ぐらい

酒飲みで雑用は全て私に任せている


少し前までは男の母親が居て私を育ててくれていたが、この冬の寒さに耐えきれなかったのか亡くなった

母親が亡くなってからは家事は私の担当になった

もともとそのつもりで拾ってきたんだろう


母親が年老いてきたのを感じ、老後が心配になった時に運良く私を見つけたのだ



私は薪を集めに行けと言われ、外に出ようとドアを開けた瞬間に全ての記憶を思い出した


思い出してボーッとしていたのが悪かった

おかげで傷が増えてしまった

何もこんなタイミングで思い出さなくても良かったのに


外に出る

雪がふり積もっている

寒い

凍えて死んでしまいそう


何をしに外に出たんだっけ

あぁ、薪を拾いに行けと言われたんだ


薪を・・・・・・・・・・・探す?・・・・・・・

辺りは一面の雪

薪を見つけるなんか不可能に近い

雪を掘って探せということだろうか


雪を掘ってみたがみつからない

枝も手が届くところには無い


ダメだ寒くて眠くなってきた

早く帰らないとまたご飯抜きにされてしまう

それでなくても、最近はろくなものを食べていないのに

あぁ暖かいものが食べたいなぁ

まき・・・・・・・・・・・・まき

ダメだ・・・・・・ねむぃ・・・・・・・・・


私の意識はそこで途切れた

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