表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
18/23

星の不思議

朝起きると真っ白な世界が広がっていた。


そうだ僕はまだ、この世界にいたんだ。


そんなことを痛感させられた。


ただ、焦りはない。


むしろ一日たったことで様々なことが思い浮かんだ。


空が見えないということは大気があるってことだ。


どういうことかというと、地球の空が青いのは空で光が散乱しているからであり、散乱するのは大気があることが条件として必要だからだ。


そして、かなり上にあがっても白いということはかなり大気が濃いということだ。


あとは、ここは地球型惑星だということである。


地球型惑星は基本的に太陽みたいなやつから遠かったはずだ。


ただ、地球は例外だった気がする。


こういうことを踏まえると地球に戻れる可能性が高くなると思う。


僕は光のように真っ白な空間に黒色のペンを走らせる。


その結果、一つの結論に達した。


「青く見える星を探そう!」


なぜ青い星を探すかだって?


地球は青いからだよ!


思い立ったが吉日ということで僕たちは青い星を探し始めた。


明るい間は牛乳のように白いので、探すのは夜だ。


明かりがないので空はきれいに見える。


180度満点の夜空で、いつの日か落ちてきそうな怖さがあった。


「星って不思議だよな」


「そうね。なんでこんなにもきれいなのかしらね」


星は主張が激しい。


人間が想像もできない空間の中で、我が一番だといわんばかりに輝いている。


どの星もだ。


いや、例外が一つだけあった。


ブラックホールだ。


しかしブラックホールにも、かまってちゃんみたいなところもある。


それは何もかも逃がさないというところだ。


その姿はメンヘラと言ってもよいだろう。


捕まえたら一生離さないで手元に置き続ける。


そんな感じでどの星も主張しているのだ。


表現の形は違うといってもだ。


そんななかから地球を探すのだ。


簡単ではないとそれとも難しいと思うのか。


少なくとも僕はそれほど難しくはないと思う。


だって自分が住んでいた星だから。



 「見つかった?」


「見つからなかったわ」


「全然見つかんないね」


「そんなもんでしょ」


一週間程度たったが蜘蛛の糸ほどの手掛かりすらつかめていない。


この一週間でわかったことは、この星は公転周期が短いようだ。一日で星が結構移動する。


あと、自転周期が地球と比べると長い。


そのため、精神的疲労はかなりたまるのだ。


そして、一日が長いわりに星の移動が速いので疲れるし、休めないしで大変なのだ。


たまには別のことでもして気分転換したいものだ。


例えば床に絵を描くとか。


真っ白な床に黒色を塗るのはさぞ、快感だろうな。


新品の消しゴムを使う感覚だ。


まあ、でも、先に地球を見つけないとな。


僕は作業に戻った。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ