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どうもどうも、どうにかなりそうな気がする?

しかし、どうやって帰ろうか。


宇宙空間は宇宙服を出してもらえばいいとして、問題は移動方法とどこに宇宙があるかだ。


パッと見でわかるわけないし、調べる方法も思い浮かばない。


「う~ん、どうしよう」


というか、何かの本で読んだことがあるのだが宇宙は一つではないらしい。


別の宇宙があり宇宙と宇宙の間には無が広がっていると。


もしここが別の宇宙なら僕たちは元の宇宙に戻ることまでも考えなければならない。


正直、まだまだ先は長そうだ。


「何かいい案ある?」


「特にないわね」


そうだよな。


まあ、とりあえず目下の目標としては宇宙空間を移動することかな。


「どれくらいまでなら大きいもの出せる?」


「そうだな~」


そういうと彼女は箱を取り出した。


「このくらいかな」


箱の大きさは縦が腰あたりまであり、横は肩幅程度だった。


結構なんでも出せそうな大きさだ。


「小ささに限度はあるの?」


「小さすぎると出せないわね。ねじとかは無理」


「液体は?」


「無理。個体しか無理」


となると、燃料が必要なものは無理と。


うーん電気もないしなぁ。



 そんなこんなでいろいろ考えていると暗くなってきた。


おそらく夜だろう。


ろうそくを立てて僕らは夜をしのいでいた。


しかし、暗くて音がないのは少し怖いものだ。


こんな時に大きい声でも出されたらたまったもんじゃない。


しかし、横を見るとすでにたまったもんじゃないという表情をしている天使がいた。


「お~い」


「ななななな、なによ」


明らかに怖がっている。


「怖いのか?」


「怖くはないわ。苦手なだけ」


「そうか」


僕は彼女から少し離れる。


そうすると彼女は離れた分だけ詰めてくる。


また、離れる。


詰めてくる


「すごく怖がっているよね?」


「怖くないわよ。何言っているの」


確実に嘘だ。


強がる意味なんてないと思うんだけどな。


ただ暗闇を怖がっているのを隠せていないのが、かわいいと思っている自分もいる。


そう思うと身体が自然と暗闇のほうへ向かっていた。


「待ってってば!暗いほうへ行かないで!一人にしないでよ!」


僕の手を本気でつかんでくる。


少しドキッとする。


「ごめんごめん。あまりにもわかりやすいウソだったからついからかいたくなったんだ」


「どこにも行かないで」


そういうと僕の右手と彼女の左手に手錠をかけた。


そこまでか。


「わかった」


まあ、今日はゆっくり寝るか。


疲れることはないが、精神的な疲労は蓄積されているはずだろうし。


なによりも夜は何もできない。


朝、起きたら手錠が外れていることを願っておこう。


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