5話 ステータス
「リート。それでは最終確認です。あなたの選んだアビリティは、[隠密][投擲術][俊足][水魔法][高速詠唱][精神力強化][鑑定][治癒魔法][付与魔法]でよろしいですか?今ならまだ取り返しが効きますが?」
「そのままで頼む。」
「承知しました。それではアビリティを[ステータス]に反映します。・・・・・・反映完了しました。ご確認ください。」
[ステータス]確認っと。
プレイヤー:リート 性別:男
種族:ヒト族:Lv1 職業;ーーー
称号:ーーー
《ステータス》
HP:20/20
MP:11/11
ステータスポイント:10
STR:10
VIT:10
INT:10
MND:10
AGI:10
DEX:10
《アビリティ》
アビリティポイント:0
[隠密:Lv1][投擲術:Lv1][精密操作:Lv1][俊足:Lv1][水魔法:Lv1][高速詠唱:Lv1][精神力強化:Lv1][鑑定:Lv1][治癒魔法:Lv1][付与魔法:Lv1]
控え:ーーー
となっていた。
「確認されましたか?」
「ああ。質問してもいいか?」
「ええ。どうぞ。」
「種族や職業ってのはなんだ?」
「種族というのは、エルフであったり、ドワーフとであったりとそのままそのプレイヤーの種族が示されています。種族は数多くありますが、異なった種族になるためには各種族の長から帰属クエストを受けてそのクエストをクリアする必要があります。ちなみにそのクエストに失敗するとしばらくの間どの種族の帰属クエストも受けることができません。また、種族変更を行いすぎるとスパイ容疑などもかけられることにもなりかねませんので、ほどほどになさってください。そして、職業の説明をするために、ギルドについての説明をしてしまいますね。ギルドには2種類あります。職業ギルドと寄合ギルドです。職業ギルドは様々な国家や種族に認められた同じ職業の人々が集まって構成されている団体のことです。例えば冒険者ギルドでは冒険者の職についた人々によって運営されています。〇〇〇ギルドといったものは職業ギルドです。1方で、寄合ギルドですが、これは職業の一致不一致に関わらず、同じ志を持った者達によって作られた団体のことです。プレイヤーの皆様が設立できるのはこちらの寄合ギルドになっております。また、職業ギルドと寄合ギルドは掛け持ちして加入することができます。また、職業ギルド同士は加入できますが[ステータス]に記載されるのはメインとなる職業だけです。さて、職業というのは、職業ギルドの名において授けられるものです。寄合ギルドには職業を授けることが出来ません。そして、職業につくと、その職業特有のスキルが使えるようになります。」
「つまり、種族は各種族の長に認められて変わるもので、職業は職業ギルドにいって認められれば変わるものということか?」
「その通りです。」
「それじゃあ、称号ってのは?」
「称号は[命名]というアビリティをもっている人につけられることで増えます。称号には効果があり、その効果はステータスアップであったり、アビリティの威力拡大といったように多岐に渡ります。[命名]はプレイヤーには所得不可です。」
「理解した。それで次は何をすればいいんだ?」
「次はステータスポイントの振り分けですね。STRは力に関係するもので、物理攻撃による与ダメージ量や重たいものを動かすときなどに関係します。VITは体力に関係するもので、HPの最大値や物理攻撃による被ダメージ量に関係します。INTは魔法に関係するもので、魔法による与ダメージ量に関係します。MNDは魔力に関係するもので、MPの最大値や魔法攻撃に対する被ダメージ量に関係します。AGIは敏捷に関係するもので、移動速度や攻撃速度に関係します。DEXは器用さに関係するもので、命中率やクリティカル発生率に関係します。ステータスポイントは1上がる事にすべてのステータスに+1。プレイヤーレベルが1上がる事に2ポイント、5の倍数時には3ポイント獲得できます。こちらは自由に振り分けることができます。それでは今回はステータスポイントが10ポイントありますので自由に割り振ってくださいね。」
何に振ろうか。とりあえず魔法が使いたいから、INTに1番多く振り分けて、[投擲術]の命中率を上げるためのDEXと[俊足]と組み合わせて敏捷を更に上げるためのAGIと魔法をより多く使えるようにMNDにはおなじくらいふりわけるとするかな?あとは[投擲術]でも与ダメージ量を増やすためにSTRにも少し振り分けてっと。
そして振り終えたステータスがこちら、
プレイヤー:リート 性別:男
種族:ヒト族:Lv1 職業;ーーー
称号:ーーー
《ステータス》
HP:20/20
MP:15/15
ステータスポイント:0
STR:11
VIT:10
INT:13
MND:12
AGI:12
DEX:12
《アビリティ》
アビリティポイント:0
[隠密:Lv1][投擲術:Lv1][精密操作:Lv1][俊足:Lv1][水魔法:Lv1][高速詠唱:Lv1][精神力強化:Lv1][鑑定:Lv1][治癒魔法:Lv1][付与魔法:Lv1]
控え:ーーー
改めて見るとこのステータス統一性ないな。
[投擲術]と[水魔法]なんて絶対一緒に使えないだろこれ。
まぁ、ボチボチ自分の戦い方でも見つけていくか。
「振り終えたぞ。次はなにをするんだ?」
「次はモンスターとの戦闘です。これから目の前にウサギの魔物が出てきますから、倒してください。それではリートのアビリティ構成で必要なものを渡しますのでそれを駆使して倒してください。」
突然目の前にウィンドウが現れる。
そこには、
『サポートAI:リリエルより、"石ころ×10","初心者の杖"が送られてきました。
受取りますか? はい いいえ 』
と書かれていたので、はいをタップして受け取る。
「受取りましたか?それでは[水魔法]と[投擲術]についてのみ説明致します。ほかのアビリティについては自分で調べるなり図書館にいって調べるなりしてください。それでは[水魔法]についてですが、いまのアビリティレベルでは『アクア・バレット』のスキルしか使えません。詠唱は、
「我が敵を穿て。『アクア・バレット』」
です。[高速詠唱]のレベルが上がれば、
「穿て。『アクア・バレット』」
だけや、
「『アクア・バレット』」
だけで発動できるようになります。[投擲術]は予め投擲するものを手に持って投げつけるか、投擲するものに合わせた手の形をとってアイテム名を念じるといった方法があります。今言ったことで質問はありませんか?あと、初心者の杖は装備しておいてくださいね。」
「ないな。それじゃあうさぎさんを呼び出してくれ。」
といって素早く初心者の杖を装備して構えた。
あれ?これまた戦闘に入れてない……。
話膨らませすぎて戦闘の描写が…。つ、次の話では戦闘しますし(震え声)。
【HP,MPをステータスに追加】
こぼれ話 種族考案班
「ところでだ。獣人族は総称にして、種族名は"〇〇族"といった形にするというのは決まったな。それで……だ。ここで名称を決めておこうか。たとえばイヌがベースの獣人族はどういう名前にする?」
といって名称を決めようとする会議がはじまった。
「オーソドックスな感じで犬人族でどうだ?」
「なんだか面白みにかけてない?例えば……、犬耳族とかは?」
「それなら犬尾族はどうだ?」
「それじゃあ・・・」
犬ベースの獣人族の名称を考えるだけの会議であったはずが、1時間以上の激論になりついには家で飼っている犬の可愛さ自慢にまで脱線に脱線を重ねた。
そして最終的には、
'犬人族'
という極めて普通な名前に落ち着いた。