表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
辻ヒーラーさんは今日も歩く  作者: Luce
第1章 辻ヒーラーさんと始まり。
5/45

4話 辻ヒーラーさんの原点

「アビリティ選択か。なぁ、リリエル?アビリティ所得ってのはどういった方法でするんだ?やっぱりアビリティポイントなんかでアビリティを所得する感じか?」


まぁ、これがテンプレだよな。


「はい。その認識で間違いありません。より詳しく説明すると、プレイヤーレベルが1上がる事に2ポイント。そして、アビリティのレベルが10の倍数になる事に3ポイント獲得することができます。この他には、イベントでの報酬やクエスト達成報酬などといった形で入手することができます。ちなみに最初のアビリティ選択では10個のアビリティをえらんでいただきます。」

「了解。ありがとうな。」

「そういえばリートはホームページで紹介してあったアビリティ一覧をご覧になりましたか?」

「ああ。と言ってもざっと目を通したくらいだけどな。」

「そうですか。それではなにか心を惹かれたアビリティはありましたか?」

「一応いくつかは取るアビリティは決めてある。」

「そうですか。ちなみにそれはお伺いしても?」

「いいぞ。決めているのは[隠密][投擲術][精密操作]だ。」

「アサシンスタイルですか?」

「ああ。どうしても現実では出来ないものだからな。」


姿を隠して相手に気付かれないように急所を狙って投擲って、なんだか厨二心がくすぐられるんだよなぁ。


「そうですね。そういうプレイスタイルで行くなら例えば[パッシブアビリティ]の[俊足]などはいかがですか?足を駆使して死角に潜り込んで更に投擲していくスタイルはいかがですか?」


…。リリエル。なかなか分かってるな。


「いいなそれ。採用。ありがとうなリリエル。」

「いえいえ、お役に立てたようで嬉しいです。そうですね。それでは使ってみたいアビリティなどはありますか?」


使ってみたいアビリティか。まぁ、[魔法アビリティ]は絶対に使ってみたいよな。現実では使えないし。


「そうだな。[魔法アビリティ]は所得しておきたいな。実際に使ってみたいし。」

「そうですか。攻撃魔法と補助魔法がありますけれどもどうなさいますか?」

「攻撃魔法は使いたいな。今所得できる攻撃魔法はどういったものがある?」

「え〜っとですね。[火魔法][水魔法][土魔法][風魔法]ですね。このアビリティを育てていけばそれぞれ[炎魔法][氷魔法][砂魔法][嵐魔法]などの上位属性の魔法に進化することができます。他にも種類はありますけれども、今回は所得不可なので説明は割愛させていただきます。どうですか?」


そうだな。[火魔法]は強そうだけど雨の日とかは使いづらそうだな。[水魔法]は砂漠エリアがあったら辛そうだな。[土魔法]と[風魔法]は海エリアとかでは使えそうにないな。

あれだな。どれも一長一短だな。

なら、1番使ってみたい魔法がいいよな。


「[水魔法]に決めたよ。1番好みだからな。」

「そうですか。それでは[水魔法]を確定っと。さて、残り5つです。他にはありませんか?」

「他か。あっ、そういえばアビリティ一覧はここにはないのか?」

「あっ、忘れていましたね。すみません。メニューの[ステータス]からアビリティ所得の項目を選んで頂いて、リート自身の手でアビリティ所得を選択して頂かなければならないのでした。申し訳ございません。」


といってぺこりと頭を下げるリリエル。


「許すから頭を上げてくれ。女の子に頭を下げさせるのは心苦しいから早いところ頭を上げてくれ。[ステータス]を開いてアビリティ所得を選択でいいんだよな?」

「ありがとうございます。はい。その通りです。」


といって頭を上げてくれたリリエル。

メニューを思念操作で開き、[ステータス]、そしてスキル所得を思念操作で選択していく。

さすがにアビリティ一覧を思念操作するのはめんどくさいし、物理的に操作しよう。

えっと、[隠密][投擲術][精密操作][俊足][水魔法]を取得っと。


「よし。所得出来たな。そうだリリエル。[魔法アビリティ]を取ったら取っておいた方がいいアビリティはあるか?」

「そうですね。例えば[高速詠唱][精神力強化]などはいかがでしょうか。この二つをとることで、詠唱時間を短くしたり、魔法の発動回数が増えますよ。あと[魔法アビリティ]とは関係ありませんが、[鑑定]は所得することをおすすめします。これがあることで冒険者ギルドの採取クエストであるとか、露店などで売られている商品の性能がわかりますから、悪い商品をつかまされる事はなくなると思いますよ。余談ですが、[鑑定]を欺く[偽装]というアビリティがありますが、これはアビリティレベルの高い方のアビリティが発動するので悪い人に騙されないように[鑑定]のアビリティレベルは上げておくほうがいいですよ。まぁ、とるのであればという話ですけどね。」

「よし、その3個のアビリティは所得するとしようか。えっと、[高速詠唱][精神力強化]に[鑑定]っと。あと二つか。なんだか残り二つしかないと思うとどのアビリティも魅力的で決められそうになくなってくるな。」

「そうですか。ところでリートは[生産アビリティ]は取らないのですが?」

「[生産アビリティ]ねぇ。たしかに取ってみたいけど、それよりも先にこの世界のいろいろなところを見て回りたいと思ってな。ある程度見て回ったらあっちこっち行った先で魅力的だった[生産アビリティ]を弟子入りでもしてとろうと思ってな。」

「確かにそういう考え方もありますね。いいと思いますよ。そういう考え方。まず興味のあることを探してからそれに打ち込む。ふふふ。確かにリートらしいと思いますよ。ふふふ。」


…。そんなに面白いことを言ったつもりはないんだけどなぁ。

まぁ、リリエルが笑ってるしこれでいいか。


「まぁ、そういうわけで[生産アビリティ]はまた興味が惹かれるものに出会ったらとることにする。にしてもあと2個か。……。よし。困った時の神頼みで行こうか。」

「そんな決め方でいいのですか?後悔しませんか?」

「しないね。それにアビリティポイントさえあればどんなアビリティでも取れるんだろ?ならいいさ。今ここで悩んでいるよりもさっさと決めてこの世界を少しでも早く見てみたい。」

「まぁ、あとからでも取れますけど……。まぁ、リートが良いならそれで良いですね。」

「おう。というわけで、ど れ に し よ う か な……。いや、なにか違うな。リリエル?」

「はい。何でしょうか?」

「お願いがあるんだけど。」

「お願い…ですが?」

「ああ。アビリティ選んで。」

「私がですか?リートのアビリティを?どうして?」

「いやぁ〜。この世界で1番最初に出会えた人だからね。ぜひ君に選んで欲しい。」

「後悔しませんか?」

「ああ。何ならさっきまで神頼みにするつもりだったんだぜ?それよりも最初に出会った君に決めてもらう方がよっぽどいいよ。」

「そうですか。わかりました。そうですね……。この2つはどうですか?」


そういってリリエルが作り出したウィンドウには、


『[治癒魔法][付与魔法]』


この2個のアビリティが書かれてあった。


「どう……ですか?お気に召しましたか?」


といって不安そうに見つめてくる。

もちろん俺には否定する理由もなく、


「ああ。気に入った。選んでありがとうな。リリエル。」


そう言うと、


「気に入ってもらえて嬉しいです!リート!」


彼女は満面の笑みを浮かべていた。

やっとアビリティが決まりました。

ほんと決まるまでが長かったです。

次の話は初戦闘です。(これ絶対)


こぼれ話 アビリティ作製班


「ところで、[作り笑い]ってアビリティ作ったの誰なの?」

アビリティ作製に携わっている女が周囲の人々に尋ねる。

「俺じゃねぇ。」

「僕でもありませんよ?」

「私ですよ?」

「ウチでもあらへんよ、って代表さんかいな。これ作ったん。」

そういって白状する代表-カルカタ-。


「また、代表ですか……。[アヘ顔][鉄面皮]に続いてまたネタアビリティですか。しかも1秒につきMPを1消費するって誰がとるんですかこの変顔シリーズ。にらめっこ大会をやるわけでもないでしょう。」

といってあきれはてる女。


「ああ、それはいいね。やろうよ、にらめっこ大会。」


「「「「え!?」」」」


何故かよくわからない過程を経てにらめっこ大会の開催が決定した。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
もう一つの連載作 テーマは邪道の王道。
「真実は迷宮の中」
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ