表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
辻ヒーラーさんは今日も歩く  作者: Luce
第2章 辻ヒーラーさんと初イベント。
39/45

37話 朝食

なぞの眠気に襲われてこの時間の投稿になり申した。


またこちらの作品が区切りの良いところまでいくまではこちらをメインに投稿していきます。


とりあえずは書きあがったら即投稿という形を試してみます。


「んあ?」


目を覚ますと見知らぬ天井。

なんとなく時間が飛んだ気分なんだが、なんでだ?

とりあえず周囲の状況の確認からしていくことにしよう。


さわさわ


この感触は布、そうして天井が見えているということもあって、更にテーブルといった調度品が視界に何も入ってこないということはそこそこ高い位置にいる。

つまりここから導かれる結論は、


「ベッドの上だろ!」

「…朝からうるさい。」

「ん?!」


女性の声、ということはつまり?!


ぺたぺた


うん、服は着てる。

つまり朝チュンではない。チッ。


まあ茶番はここまでとして、この事態になったって俺のせいだからな。

そういうわけで、


「おはようございます、ラナさん。」

「敬語?変。」

「朝からテンション下がるんですけど?!」

「…うるさい!」


ラナの体重の乗った一撃が俺のみぞおちに当たる軌道を描いていて、それを体が動かずスローモーションのように見ていると、


ドゴッ


うっぷ、だからその物理攻撃は不味いって!

最悪死ぬからねそれ!


「まあ下手に声を上げたらまた殴られるのでもう静かにしておきます。それが賢明です、分かっていますとも。」

「…なにか?」

「イエナンデモ。」


今のラナに触れてしまっては大変なことになってしまう未来が簡単に見える!


そういうわけでとりあえず色々と状況整理としゃれ込みましょう。


昨日は、って言っても現実世界だと一日どころか半日すら経っていないっていうのは不思議な気分だな。

また思考が逸れた。


とりあえず、昨日からイベントが始まってペグと出会って色々と考察をしてから街を歩いて情報を集た。

そうしたら冒険者ギルドの前で倒れているエリュに出会って、その情報を元に"モンスター・カーニバル"の発生を明確に知って、その情報をギルドマスターと一緒に聞いていたと。

そうしてラナのメンタルケアにペグの情報収集によって得られた情報を纏めて、そして色々と晩御飯を食べながら話をしたと。


そこからはうっすらとしか覚えてないが、まだ食べ足りないと言って夜の街に繰り出していったペグと分かれて、ラナと一緒に部屋に戻ってきたところで寝た…んだろうな?


てなわけで、何はともあれ二日目開始の運びとなったわけであるが、


「とりあえずは腹が減っては戦はできぬってね。という訳でラナ、食べられないものは?」

「無い。」

「ん、了解。朝だから簡単なものするな。ちょっと待っててくれ、作ってくる。」


実は魔術冷蔵庫の中を見たときから少し好奇心が刺激されていたんだよなあ。

見たことの無い食材はもちろん、何よりも調味料の類が多くて面白そうだ。


というわけで移動してまいりました冷蔵庫の中身を拝見させていただきますと、野菜に果物、肉から魚、卵から牛乳まで、色々と取り揃えられていた。


けどドリアンを一緒に入れるのはどうよ!

それを食べるためなら借金も辞さないっている人もいるっていう位に美味しいらしいけど、透明な袋で何重にも包んで、更に消臭効果のある魔術具まで設置されるっていうことは、ファンタジー理論でもどうにも処理が出来なかったということだよな!?

しかも開発者があんなんだぜ?むしろ現実のドリアンよりも臭いっていうことも考えられる!


というわけで、その存在感の強いブツは他所に置いて、ちゃっちゃと朝食でも作るとしようか。


ファンタジー理論で地球で言うところの米を10分程度で炊き上げる魔術具にいれてセットし、冷蔵庫の中から手のひらサイズの蓋つきの壷に入ってある味噌と葱、そして大根とマンドレイク、後は川魚のバジサという淡白ながら脂の乗った魚を取り出します。


さてさて、それらを用意しましたら大根をいちょう切り、マンドラゴラは一切の慈悲無く一口サイズに切れ分けて水を注いで雪平鍋に入れて強火で沸騰するまで待つ。


そしてバジサから鱗とワタを取り除いて身の表面に切れ込みをいれてから高いところから塩を振り、余計な水分を取り除いてからは串に突き刺して直火焼き、と出来たら良いのだが今はグリルで我慢して火を入れる。


そうして鍋の方が沸騰し、薄く切っていた大根やマンドラゴラに火が通ったことを確認すると、弱火にしてから中身が落ち着くのを待ってから味噌を溶かし入れ、ありがたいことにわざわざ昆布などから抽出されていたうまみ成分の入っている用意されていたダシを入れて味を調整し、再び強火にして待ち、グリルで焼かれているバジサをひっくり返して再び炙る。


チンッという音がなり、丁度米が炊き上がったようでそれを聞きながら、味噌汁を作っていた鍋に掛けていた沸騰する直前に火を消し、香ばしい匂いを漂わせるバジサを取り出し、それぞれを器に盛って、


「ジー」


最初からずっとついて来て触れないようにしてきたラナの視線が痛い!


という訳でエリュの分をエリュ自身にテーブルまで運ばせると、


「今がチャンス!」


冷蔵庫からあのドリアンのようなものを取り出す!


フハハハ!俺のドリアンに向ける興味に気がつき、ラナはどういうわけか俺にそれを解体させたくないようだが、俺の好奇心をこいつはビンビンと刺激してくるのよ!

ならば我が手によって解体され、食されるべきだr「止めて!」


ドフッ


「ぉぅ、な、なんでだよ!」


俺のレバーがピンチ!もろ入った!昨日食べた全てが一気に出そうだ!


「…それはだめ。美味しいけど、それ以上に最悪。臭いが…」

「ふぅー、ふぅー、よし。そこまでか?」

「食べるなら私のいないときにして。食べたなら少なくとも食べてから三日は近づかないで。臭いがうつるしキツイ。」

「取り付く島が一切無い!?」

「それくらいのモノ。私が食べたときには、その美味しさに感動したけど、それと同時に自分の臭さに驚いて何を食べてのその臭いがするような気分になる。」

「うわ、なんだそれ。本当に食べ物かよ。むしろそこまで行ったら兵器だろう。形状と言い臭いと言いといえばさ。」

「一応食べ物。」


食べ物に一応を付けないとはっきりと伝えられないってどういうことよ。

けどまあ、そこまでラナが言うんだったら今この状況で食べる必要はないな。

イベントが終わってから探そう。


「じゃあこれには冷蔵庫で寝ておいてもらおう。」

「それが良い。さっさと食べよう、朝ごはん!」


そう言うわけで自分の分の朝食を器に移して、テーブルに持って行く。


そして、


「そういやラナは何で食べる?フォークか?」

「箸くらい使える。」

「そうか、そんじゃ食べようか。いただきます。」

「…確か食事の前の祈りだったっけ?それ。」

「まあそんなもんだ。」

「じゃあ見習っておく。いただきます。」

「おう、召し上がれ。」


そう言って香ばしい匂いを放つ味噌汁を口に含むと、丁度良い塩梅でダシの旨味と味噌の砂糖とは違った意味での甘さが広がって、自分でいうのもなんだがなかなかうまい。


そして葱の風味や大根の持つ食感と、マンドラゴラの独特の味わいも中々。


そんで、うちのお姫様はというと、


「美味しい。」

「そりゃ嬉しい。」


表情を緩めてそう言ってるから嘘は無いんだろう。


というわけで、次はメインのバジサの塩焼きというシンプルなものだが、俺が塩焼きが一番好きだからという理由でこうして作ったわけだが、


「こら美味いな。」

「うん、美味しい。」


中はほのかに塩味が効いていてフワッと、外は香ばしく薄く脂を纏ってパリパリとしていて、淡白な味わいが米と絶妙にマッチしていて、いくらでも米が食べれる。

そうして少し口の中が塩辛くなってきたら味噌汁を飲んでリセットと。


「あ、全部米食べてしまった。ラナ、お代わりは?」

「ん!」


味噌汁を飲みながら茶碗をこちらに差し出してくるラナ。

…まあこれも自己主張が出来るようになったということで喜んでおくかな。


そしてラナの茶碗を引き取って米を盛り、自分の茶碗にも盛って再び食事に戻る。


というわけで中々の出来だった味噌汁と塩焼きに米という日本の朝食をイメージして作った大体四人前ほどの朝食で余ればペグにでもおすそ分けでもしようと作ったが、意外とラナが健啖家だったから余ることは無かったな。


すまん、ペグ。

朝食は自分で何とかしてくれ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
もう一つの連載作 テーマは邪道の王道。
「真実は迷宮の中」
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ