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辻ヒーラーさんは今日も歩く  作者: Luce
第2章 辻ヒーラーさんと初イベント。
22/45

20話 精算

とりあえず[鷲の目]は無効化できるな。

けど、今はマリットを探したいんだから無効化してたら意味無いよな。

仕方が無いか。

[鷲の目]を有効化して、目を瞑ってからアビリティを[水魔法]と[鷲の目]を入れ替えてっと。

よし。三人称視点で探そうか。

なんだか、有名どころのRPGをプレイしている気分になるな。

確か前に見た時は山の麓あたりに集まってたっけな?

前に見つけたところまで行ってみるか。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


「いた。」


コロコロと丸いマリットが4体山の麓でころがっていた。

前に見た時も思ったけどすごい無防備なんだよなあいつら。飛べないくせに。

まあ、楽に狩れるからこちらとしては助かるんだけどな。

さっさと狩りますか。

[鷲の目]を無効化して、目を開いて[アイテム]から武器屋で買っておいた投げナイフを4本と初心者の杖を取り出す。

そして、[付与魔法]の『エンチャント・STR』を発動し、[隠密]も発動。

そうして、ある程度距離を詰めて一気に、


投擲。


「「「「ヌビャァァァアアア!」」」」


命中。

4体ともすべてHPバーが5割ほど削れる。

というか鳴き声酷いな。

そして、


「我が敵を穿て『ファイヤー・バレット』」


一番近いマレットに向けて発動。

さらに3割。


「オラぁぁああああ!」


さらに突きを数発放って1体目を屠る。

それを見てようやく戦闘態勢に入ったマレット達。

目の奥に怒りの炎を燃やしながら突撃してくる。

それをバックステップで距離を保ちながら[アイテム]から投げナイフを3本取り出し再び投擲。


「ヌビャァァアアア!」

「「ヌビャッ!?ヌ、ヌァァアアア!」」


残りの3体のうち一体に命中し、絶命。

躱した2匹はそれを見て心配するような鳴き声を上げる。


「戦闘中に目を離すとは余裕だなぁぁあ!」


そんな2体を一切の容赦なく杖で薙ぎ払う。

薙ぎ払われた2体はその勢いのまま吹き飛ばされる。

そうして、ちょうどクールタイムが終わった[火魔法]を唱える。


「我が敵を穿て『ファイヤー・バレット』」


発動すると同時にリートは奴らに向かって駆け出す。

そして、先に着弾した『ファイヤー・バレット』が一体に着弾し炎を撒き散らしながら絶命。

一瞬遅れて槍投げのような姿勢をとって、体のバネを使って投擲。

そして、命中した杖が最後の一体のHPバーを削り切った。


『You win!』

『経験値を入手しました。アイテムを獲得しました。』


戦闘終了のウィンドウが現れ、リートは体から力を抜いた。


「ふぅ。倒せたな。けど、ソロで4体は危ない気がするな。今回は上手くいったけど。」


などと言って、[アイテム]を確認。


「よし、肉は4個確保と。言われていた数より多いけど買い取ってくれるだろうな。」


"あかり"の店主のアンネは食材アイテムであれば相場よりも高く買い取ってくれるのだ。

それを知っているリートは、多く獲れた肉を買い取ってもらうことにした。


「さて、これで依頼されていた分の食材の調達は完了。今日は16:00からアルバイトだったよな?それで、今の時間は10時半ってところか。時間余ったな。何して時間を潰そうかね?まぁ、キルトの街に帰りながら考えるか。」


といって、街の方へ向かって走り出した。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


北の門から警備兵に身分確認を受けて街に入った。


「さて、どうすっかね?走りながら考えた中では図書館か街の探検ってところだな。と、その前に冒険者ギルドで素材の買取して貰って、武器屋で投げナイフの調達を済ましておくか。」


そういって、北の門の目と鼻の先にある冒険者ギルドに入る。


余談であるが、キルトの街の北区画は冒険者ギルドがあり、その近くに武器屋や薬屋などの冒険者がよく利用する店が多く立ち並んでおり、別名"冒険者区画"とも呼ばれている。

ちなみに、食堂街などがある東区画は"食堂区画"、商会や服飾関係の店が立ち並ぶ西区画は"商売区画"、そして貴族の邸宅や行政関係の施設が立ち並ぶ南区画は"貴族区画"などと呼ばれている。


閑話休題。


冒険者ギルドはまさに荒くれ者の集まりといった雰囲気で、酒場が併設されており、そこでは酒盛りをしている冒険者と思しき連中も居る。

それを横目で見ながら正面の受付のカウンターに進む。

受付の窓口はいくつかあり、それぞれに職員が立っている。

女は見目麗しく、男は端正な顔立ちをしている。

女性職員は男性冒険者に食事を誘われていたり、男性職員は女性冒険者に今晩の予定を聞かれていたりと、特に受付とは関係ないような話をしていて窓口はそこそこ埋まっていた。

リートは空いている窓口に向かった。

空いている窓口の担当は可愛いというよりも綺麗という言葉が似合う女性であった。


「ようこそ、冒険者ギルドへ。なにか御用ですか?」


受付の女性は軽く一礼して問いかけてきた。


「ええ。魔物の素材の買取をお願いします。」

「承りました。どのような素材がありますか?」

「バンの牙と皮、マリットの羽です。」

「それらの品々の納品の納品依頼の有無を確認して参ります。その間にこちらの用紙にそれぞれの品々の融通していただける個数のご記入をお願いします。」


用紙を差し出して、どこかへ去っていった受付嬢。


「えっと、バンの牙が3本に、皮が6枚。マリットの羽はギルド指定革袋の小で2袋分っと。」


と記入していくリート。


ギルド指定革袋というのは魔物を討伐した時に獲れた羽や体毛などが[アイテム]から取り出した時にどこから出てきたのか分からない革袋に包まれて出てくる。その革袋の事だ。サイズは特大,大,中,小の四段階ある。

同じようなものにギルド指定瓶と言ったものなどがあり、こちらは体液や蜜といった液体状のものを[アイテム]から取り出した時に入れられている瓶の事だ。サイズはこちらも同じ四段階。


これまた閑話休題。


「お待たせしました。マリットの羽の納品依頼がありました。‥‥‥、はい。ご記入頂いた数で依頼達成となります。それではマリットの羽小サイズの2袋は依頼達成料金から、バンの牙と皮はギルドが買取させていただきます。それでは"冒険者カード"を提出してください。」

「はい。」


[アイテム]から"冒険者カード"を取り出す。


「確認させて頂きます。依頼達成につきポイントを加算します。あと、2件の依頼達成でDランクへの昇級試験を受けることができます。それでは依頼達成料金として1000セル、牙と皮で3200セルで合計4200セルお支払い致します。」


そういって4200セルを目の前に置く受付嬢。


「ありがとうございます。‥‥‥確かに4200セル受取りました。」

「他に御用はありますか?」

「ありません。」

「承知いたしました。それでは、本日のご利用ありがとうございました。またご利用ください。」


といって、次はしっかりと一礼する受付嬢。


「はい。またお願いします。」


と軽く一礼してくるっと体の向きを変えて冒険者ギルドを出た。


「さて、次は武器屋か。」

あと1話挿入後、イベントへ入ります。

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もう一つの連載作 テーマは邪道の王道。
「真実は迷宮の中」
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