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辻ヒーラーさんは今日も歩く  作者: Luce
第1章 辻ヒーラーさんと始まり。
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1話 サービス開始

本編をどうぞ!

VRMMORPG-ワイド・スカイ・オンライン-通称WSO


このコンテンツのサービスが開始されるというニュースが日本中に流れた。

小説の中にしか無かったVRMMORPGが遂に現実のものとなったからだ。

そして公式ホームページがその日のうちに開設され、接続状況が悪くなりそのホームページが見れないといったといったことまで起きた。

そしてホームページにはこうあった。


《このホームページをご覧の皆様。長らくお待たせいたしました。ゲーマーにとって長らくの夢。VRMMORPGが今ここに誕生したことを宣言させていただきます。そしてようこそ。ゲーマーにとっての新たな世界へ。開発者一同、皆様が我々の作り上げた世界へのご来場をお待ちしております。》


という短くはあるがゲーマーにとっての新たな世界の出現を記した言葉が書かれていた。


《さて、早速ではありますがこのゲームについての説明です。

まず始めに、今回新たなゲームを作り上げたということは世界初のコンテンツとなることもありまして内々に進めたため、このゲームではβテストは行いません。βテストを行わない理由といたしまして、世界初のVRMMORPGとなりますので、インパクトを持たせようとしたことに加え、一番の理由として、βテスターとして抽選で選ばれた少人数の皆様に衝撃を受けていただくよりも、より多くのゲーマーとともにWSOの世界に衝撃を受けていただきたいと思ったからです。もちろん深刻なバクでありましたり、軽微なバグも社員一同、またその身内などによる協力のもとシステムの検証や実機プレイは終えておりますので、その点につきましてはご安心ください。確かにWSOを起動するのに必要なヘッドギアは全員に行き渡るとは申せませんが、より多くの皆様にこの世界を見ていただき、衝撃、そして感動を回りのプレイヤーの皆様と共有していただきたいと思っております。どうかご理解いただきますようご協力ください。

そして次に・・・・・・。》


と書かれてあった。


そしてこの日から始まったヘットギアの販売はその日のうちに完売し、なおも予約がどんどん増えていくこととなった。

そして、発表日に販売されたヘッドギアを手に入れることができた幸運なプレイヤーたち10,000人を第1陣として、WSOの世界は始まった。



そして、幸運なプレイヤーの1人である彼のWSOの生活は始まる。

のちに辻ヒーラーさんとして有名プレイヤーとなる男である。

彼はベットに横たわって最後の確認を行っていた。


「よし、トイレにも行った。勉強も終わった。そして長期休暇も始まった。心置きなくゲームを楽しめる環境よしっと。あっ、もうサービス開始の15時じゃないか!急げ急げっと!それじゃあ、電源をつけてっと、

ゲームスタート!!」


その言葉を最後に彼の意識はWSOの世界へと旅立っていった。



『Welcome to WSO!』


そう書かれたウィンドウが目の前に開いた。


「Welcome to WSO か。」


そう言って周りを見ると何もない真っ白な空間だった。


「あれ?これって案内人の美人のお姉さんが出迎えてくれる感じじゃないの?ちょっとがっかりだ。というか誰もいないし何もない…な。......どないせいゆうねん。」


ついつい関西弁が出てしまった。


「え?マジでなにこれ!?もしかしてアレですか。スキルなしで始めさせられるやつですかそうですか。『もちろん深刻なバクでありましたり、軽微なバグも社員一同、またその身内などによる協力のもとシステムの検証や実機プレイは終えておりますので、その点につきましてはご安心ください。』嘘っぱちじゃねーか!おいおいマジで勘弁してく「すみません。遅れてしまいました。」れたようですね。ありがとうございます。全然待ってなんかいないです。ええ、ホントです。取り乱したりなんかもしていませんよ?ええ、ほんとです。」


やっべぇ。遅れてきやがってなんだこいつとか思ったけどもういいです。むしろデート感が出て嬉しかったです。綺麗な人だから許します。本当に急いできたからかほんのり汗をかいているところも点数高いです。


「え?え?え?は、はい。コホン。それでは改めまして。ようこそWSOへ。私、サポートAIの一人、リリエルと申します。今日は1日、WSOの世界を知っていただくために一緒に行動させていただきます。よろしきお願いします。」


と言って手が差し出される。

綺麗な手だなぁ。色白で非常にっと、その前に握手だな。ついつい忘れそうになった。


「よろしくな。リリエル。」


と差し出された手を握り返す。

スッゲェすべすべしてるんだけど!?この手!なにこれ!


「はい。お願いします。それではまずお名前を決めていただきますがもうお決まりでしょうか?」

「ああ。名前はハルトで頼む。」


昔からゲームをする時に使っていた名前だ。本名がハルトって訳では無いのだが、なぜだか気に入っている。


「ハルト様っと。......。申し訳ありません。そのプレイヤーネームは既に使われていますので、別の名前にして頂けますか?」


なんと!このゲームは名前がかぶってはいけないのか。まぁ、そっちの方が紛らわしくなくていいか。っとすると、だ。新しい名前は・・・


「よし。それじゃあリートで頼む。」

「はい。リート様っと。......。はい。問題ありません。それでは以降リート様と呼ばせていただきますね。」

「リートで頼む。」

「ですが、敬称をつけるようにといわ「リートでお願いします。」......わかりました。それではリート、と呼ばせていただきます。」

「できれば丁寧な喋り方じゃなくて友人と話すような喋り方だといいんだけどな。」

「それはもう少し仲良くなってからということでお願いします。リート。」

「なら仲良くなれるよう頑張るよ。次は?」

「はい。次はアバターの容姿を選択していただきます。ベースはヘットギアで計測したデータをします。」

「俺の容姿か。まあ特にこれといった特徴もない顔だからこのままでいいや。そうだな。少しいじれるっていうなら、髪の毛は短髪の緋色。目の色は変えれるか?」

「短髪の緋色っと。はい。何色になさいますか?」

「それなら髪と同じ緋色で。」


リアルでやると浮く色だけどゲームだしいいだろ。


「目も緋色っと。他に変更はありますか?」

「いや、それで頼む。」

「承知いたしました。それではこのような容姿になりますがいかがですか?」


目の前に大きな鏡が現れる。

身長は大体170cmくらいの少々細めの男が映し出される。


「へぇ。髪の毛と目の色が変わるだけでも意外と印象が変わるな。うん。これでよろしく。」

「承知しました。それではアバター作成終了です。余談ですが、性別は変更できませんのでよろしくお願いします。」

「了解。」

「それではほかのプレイヤーの皆様も準備が出来たようですのでそろそろ参りましょうか。」

「参るってどこに?」

「WSOの世界です!!」


と言ってリリエルが俺の腕に抱きつく。

なんだか腕に幸せな感触を感じる。もうちょっとこのままでお願いし「では参ります!!」もうちょっと!もうちょっと幸せに浸っていたいんだああああああーーー。

鏡に映る自分の姿が歪んで見えるのを最後に2人の姿が消えた。


2人が消えた後には鏡と『welcome to WSO』のウィンドウだけだった。

リートくんのスキルは次の話で。


こぼれ話 リリエル


「15時になったら65433番の部屋に行けばいいのよね。いまは14:55だけどあの部屋まで3分あれば間に合うからもうちょっと手順の確認できるわね。まず、WSOへようこそと言って、次に自己紹介をして、その次に・・・」

...。

......。

「・・・で、プレイヤーの方をWSOの世界に転移させるっと。よし。出来そうね!それじゃあ、そろそろ行こうかしら。で今の時間は〜っと。」


15:02


「しっ、しっ、しっ、しまったぁぁああ!確認しすぎた!走ればまだ間に合うはず!ええそうです。間に合います!この時計がちょっとばかり早いだけよぉぉおおおお!!」


これが彼女の遅れた理由であった。

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もう一つの連載作 テーマは邪道の王道。
「真実は迷宮の中」
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