閑話 それから
リートの自分語り的な感じでいきます。
さて、後日談という訳では無いが、まあ、あの後の展開について話そうか。
まず、俺はリリィがいなくなった後、すぐログアウトした。
そして、ひと眠りした後またログインした。
『Welcome to WSO!』
ログインした時に必ず出るウィンドウを見て、また来たんだななんて感想を持ったな。
そして、あたりを見回すと昨日泊まった部屋のままってわけ。
現在時刻は8:01。
まだ、追い出されるまでは時間がありそうだな。
昨日夜に狩りをした分の[ステータス]の確認やステータス、アビリティポイントなども確認したいところだな。
あと、リリィから貰った称号もな。
リリィで思い出したけど、プレイヤーの総数に対して宿の数が足りないんだっけ?
だとすると、宿を確保しておく事は急務ってわけだ。
それに今日から"灯"で働く訳だから行かなきゃならないな。
え〜っと?宿を追い出される時間は10時だったよな?
残りの所持金は50セル。
宿の素泊まりも50セル。
払ってしまえば文字通りの無一文か。
一応昨日狩った素材を売ればいくらかは用意できるだろうけどな。
これを売るとしたらやっぱり冒険者ギルドかな?
となると、登録料とかも発生するのかな?
じゃあ、ギルドには売れないかもしれないな。
じゃあ、露店で売るか?
いやいや、買ってくれる保証はないな。
と言っても悩んでるだけじゃ何もならないな。
まずは冒険者ギルドかどこかで素材の買取をしてくれるところを探そう。
そうときまればまずは宿の受付の人に聞こうか。
そうして俺はいろいろなことを考えて宿の人に話を聞くために受付まで行ったわけさ。
昨日の最初に見た兄ちゃんが受付のようだな。
お、こちらに気付いたみたいだな。
「おはようございます。昨日はじっくりと御寛ぎ頂けましたか?」
「おはようございます。ええ、とても。所で聞きたいことがあるのですが?」
「御寛ぎ頂けたようで何よりです。はい、伺います。」
「昨日狩りに出かけていくつか魔物の素材を手に入れたのですが、これをお金に帰る施設や方法をご存知ですか?」
「ええ。一番確実なのは冒険者ギルドだと思います。また、露店で売れるかも知れませんが、欲しがっている人しか買いませんしね。こちらは運としか言えませんね。」
「やはり、冒険者ギルドが一番ですか。登録料などは必要ですかね?」
「確か100セル必要だったかと。」
「100セルですか。」
足りない。あと、50セル足りない。
さて、どうするか。
けど、逆に言えば100セル用意できれば素材を売り払えると言うことか。
だったら、先に宿代払っとくか。
宿無しで、手にいれた素材が盗られましたなんて笑えないしな。
「そうですか。ありがとうございます。それで今晩も素泊まりをお願いしたいのですが。」
「お役に立てたようで何よりです。それでは50セル頂きます。」
「50セルですね。」
と[ステータス]から50セル取り出した。
「はい。これでお願いします。」
「少々お待ちを。......はい、50セルちょうど頂きました。それでは引き続き8番の部屋をお使い下さい。あと、昨日は素泊まりだということで説明を省略したのですが、今後この宿をご利用頂けるのであれば長期契約をオススメ致します。」
「長期契約?」
「はい。5日単位で契約していただくことで割引させて頂きます。具体的には素泊まり5日の宿泊料金は250セルですが、長期契約をして頂きますと200セルになります。また、月単位の契約や年単位の契約になりますと、よりお安くなります。」
「そうですか。考えておきます。」
「そうして頂けると有難いです。」
「それでは鍵をよろしくお願いします。」
「お預かりいたします。それでは行ってらっしゃいませ。」
その声を背中に受けて、"止まり木亭"から出た。
さて、それじゃあ"灯"へと向かいますか。
っと、一段落ついたし[ステータス]確認しとくか。
プレイヤー:リート 性別:男
種族:ヒト族:Lv6 職業;ーーー
称号:〘リリエルの寵愛〙
《ステータス》
HP:55/55
MP:41/41
ステータスポイント:11
STR:16
VIT:15
INT:18
MND:17
AGI:17
DEX:17
《アビリティ》
アビリティポイント:10
[隠密:Lv1][投擲術:Lv7][精密操作:Lv6][俊足:Lv5][水魔法:Lv4][高速詠唱:Lv1][精神力強化:Lv2][鑑定:Lv7][治癒魔法:Lv3][付与魔法:Lv1]
控え:ーーー
これが今か。
なかなか上がったな。
あと、[隠密]と[付与魔法]は使ってないから上がってないけど、[高速詠唱]ってどうやったら上がるんだ?
また図書館にでも言って調べるか。
それじゃあ、ステータスポイントを振り分けてっと。
「それじゃあ、行こうか。リリィ。」
......。
「あっ、そうだったな。いないんだったな。短い時間だったけどもう一部になってたな。ハハハッ。
よし、それじゃあこれから頑張るぞ!」
またリリィに会えた時に土産話でも用意しておくためにも。な。
爽やかな風が街路樹を揺らす。
日差しは暖かい。
蒼く広い空の下、また俺は歩き出した。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
プレイヤー:リート 性別:男
種族:ヒト族:Lv6 職業;ーーー
称号:ーーー
《ステータス》
HP:55/55
MP:41/41
ステータスポイント:0
STR:19
VIT:15
INT:20
MND:17
AGI:19
DEX:21
《アビリティ》
アビリティポイント:10
[隠密:Lv1][投擲術:Lv7][精密操作:Lv6][俊足:Lv5][水魔法:Lv4][高速詠唱:Lv1][精神力強化:Lv2][鑑定:Lv7][治癒魔法:Lv3][付与魔法:Lv1]
控え:ーーー
次からは第2章に移りたいと思います。
第2章は初イベントをメインに書いていきます。
イベント内容は色々考えておりますがまだ決まりません。
うむ。難しい。
それでは第2章も引き続きお楽しみください。
こぼれ話 リリエルのその後
「ふぅ。」
終わりましたわね。
出迎えに遅れてしまった時は怒られるかな?なんて思いましたけれども、リートは怒りませんでしたわ。
......リート。
リートと一緒に過ごした半日は本当に楽しかったですわ。
リートと一緒にいて心がぽかぽかしましたわ。
今では会えないリートにもらったイヤリングに指先で少し触れ思いを馳せる。
けど、リートはまた会えると言いましたわ!
土産話もたくさん用意しておくと言ってましたわ!
だから、私も土産話を用意しておきますわ!
『またな』と言ってくれましたから!絶対会えますわ!だから私は!
「リリエル。戻ったかい?」
「‹お母さん›!」
「どうだった?」
「最高でしたわ!‹お母さん›!私はまたリートに会いに行きますわ!」
「そうかい。調整が終わって然るべき時が来たら会いに行かせてあげるよ。」
「ありがとう!‹お母さん›!」
「よし。それじゃあ、色々話を聞きたいから先に談話室に行ってきな。みんなそこに集まってるよ。」
「分かりましたわ!それじゃあ、また後で!」
そういって軽やかに部屋を飛び出ていく。
短い銀髪をたなびかせて。
「リート、ねぇ。また会いたいと思える相手ができるなんてね。随分と育ったもんだね。」
と、‹お母さん›と呼ばれた人は小声で呟いた。
そのつぶやきを聞くものは彼女以外にいなかった。




