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辻ヒーラーさんは今日も歩く  作者: Luce
第1章 辻ヒーラーさんと始まり。
16/45

15話 勝てない。

前回のあらすじっ!


作者「リリエルは大切なものを盗んでいきました。それはリートの見せ場です。」

「はっ、はいぃ〜。」


と助けられたプレイヤーが蕩けた声で答えた。

この声は女性か?

にしてもリリィ絶対勘違いされてるよな。

確かに暗がりだと髪は短くて身長も170cm程あって、どことは言わないけど...無いし、


ギロッ!


「ひぃっ!」


これ禁句なヤツや。あかんヤツや。

ま、まぁ、確かに声が高い美少年だと思われても不思議じゃないかな?

まぁ、間違われる原因はやっぱり無いからだr


「リィーートォォーー?」

「本当にすみませんもうかんがえませんゆるしてくださいおねがいします。」


とりあえず謝った。

もう絶対考えません。

狼に槍の一突きで風穴開けるような人に怒られたら1発で全損する。


「あ、あのっ!た、助けて下さってありがとうございます!え〜っと、王子様!」


とキラキラした目でリリィを見つめる女性プレイヤー。

王子様って、やっぱりないかっと、これ以上はいけない。


「もう平気かい、お姫様?」


と何処かの英国紳士のように声をかける。

どうしてあんなにリリィはノリノリで王子様してるんだ?

あと、俺の存在忘れてない?


「は、はい!」

「それは良かった。それじゃあね、お姫様。」


と言ってこちらに駆け出してくるリリィ。

そして、リートの脇を通る時に、


「この場を離れます。」


といって明後日の方向へ駆けていったので急いでその後を追った。

後ろからは「せめてお名前だけでも〜!」という声が聞こえてる気がするが、俺には何も言うことは無いので無視しておいた。

そうして、5分程度駆けた先には森があり、そのうちの一本の木の元でしゃがんで羞恥に悶えているリリィがいた。

......そうなるなら何故やった。

そんな事を思いながらリリィに近づいて行くと、


「やってしまいましたわ。ついついいつもの癖でやってしまいましたわ。どうして私はいつもああなんですの。ぅぅぅ〜。」


とブツブツと言っていた。

こらあかんヤツや。リリィさんがポンコツになる時のヤツや。


「リリィ。どうかしたのか?」

「リート......。さっきの私を見て......どう思いました...の?」


どうと言われてもな?

まさに王子様にしか見えなかったとか、芝居の練習か?とか色々言いようはあるけどな。

果たしてこれは言っていいものか。

けど、取り敢えずは無難な答えを返しておこうか。


「まぁ、かっこよかったよ?」

「やっぱりリートも男っぽいって思いましたの?」


男っぽいか。ないな。

確かに男装なんかしても違和感ないような気もするけどな。


「まあ、確かに思うっちゃあ思うけど、それ以上に女の子してると思うが?」

「本当ですの?」

「ああ、本当だ。」

「そうですの。」


まあ、何通り口調使い分けてるんだよ。とかは思うけどな。


「まあ、それはさておきここは?」

「ここは東の森ですね。」

「何のひねりもないな。」

「ひねる必要性を感じなかったそうです。」

「それなら仕方ないな。で、出てくる魔物は?」

「昼間なら虫系統や蜂系統、今ぐらいなら蜘蛛系統や梟系統と言ったところでしょうか。あと、熊はいつでも出るとか。」

「まじで森のくまさんですか。」

「『おじょうさん おにげなさい』とはなりませんがその通りです。」

「出会いたくないな!」

「まあ、出現率は低いですし会うことはないと思いますよ?」

「ならいいなぁ。とまあ、取り敢えず魔物探すか。」

「そうですね。」


といった会話をしながら森の中で魔物を探す。


「やいやい。魔物さんや〜い。でっておいで〜。我が杖のサビにしてくれるわ〜。」

「そんな血に濡れた杖を持った治癒魔法使いは見たくないですよ。リート。」

「確かに。」


と物騒な歌を歌いながら魔物を探しているリート達。

すると、


ガサガサッ


と木を揺すったような音が聞こえてきた。


「これは魔物か?」

「恐らくは。」

「楽しみです。はい。」


[アイテム]から初心者の杖を取り出し、音が聞こえてきた方に向けて構える。

すると、


ホホーッ


と鳴き声が聞こえた。

なんだ、木を揺すった訳じゃなく木の枝に掴まった音か。

つまり魔物は梟で、位置は上か。

そうあたりをつけ、視線を上に動かすとメンフクロウによく似た梟と目が合う。


「我が敵を穿て『アクア・バレット』」


といきなり『アクア・バレット』を放った。

まあ、様子見の一撃だから避けてくれてもかまわんよ。

梟に当たるかと思われた『アクア・バレット』はギリギリで翼を広げ飛んで避ける。

あれ?案外大したことない?


「リート。あれはレッサー・オウルという名前で、飛行が得意です。そして、飛行時には風切り音などは聞こえないので、姿を見失わないようにして下さい。再捕捉は困難です。」


と声をかけてくる。


「了解。って言ってもどう倒すかな?というか、どうやって飛んでるあいつに攻撃を当てるかだな。」


さっき放った『水魔法』で、ギリギリ避けられるレベルの速さか。

そうなるとやっぱり速さで勝る[投擲術]か。"石ころ"にもまだ余裕はあるし一発投げとくか。

[アイテム]から"石ころ"を取り出して梟の胴体に向かって投げつける。


すると、投擲フォームから読み取ったのかいち早くその場から離れ"石ころ"を躱す。


牽制のつもりだったんだが、避けられるのはムカつくな。

けど、他に方法もないしな。

さて、手詰まりだ。

木を登ろうにも登っている間に攻撃されるだろうし、登りきれたとしても一歩間違えれば落下ダメージでこれまた危険っと。

......ていうかさっきからあの梟さん動かないの?さっきからずっとホバリングしてるんだけど。降りてくる気も何処かに留まる気もしねぇな。


よし、面倒だ逃げよう。


そう決めると、


「リリィ!こいつとは相性が悪いみたいだ。というわけで逃げるぞ!」

「思い切りがいいですね。まあ、確かに相性が良くないですしそれもありですね。」


といって、視界に梟を収めたまま素早く距離を取っていく。

梟は特に追ってきたりすることも無く、やがて木々に隠れて見えなくなった。


「逃げれたのか?」

「ええ。梟系統は執念深く追ってきたりする魔物じゃないですから。」

「そのお陰で助かった。そう考えると、俺にはこの森は相性が悪いな。梟には効果的な攻撃方法を持ってないし、蜘蛛と戦っている時に後ろから音もなく攻撃溶かされてもたまらん。それに熊さんに出会う確率も0じゃないと考えると大人しく平原で狼でも倒した方が良さそうだ。」

「確かにリートにはそっちの方がいいかもしれせんね。」

「というわけで出ようか。森。」


といって森から抜け出したリート達。

よし、狼探そ。

そうして草原を歩き回り1匹のレッサー・ウルフを見つける。

......奴なら狩れる。


「確かさっきは[投擲術]で倒したし、今度は魔法で行くか。」

「[投擲術]と言われればそうなのですが、イマイチ納得出来ません。」

「投げつけたから立派な[投擲術]だ!

「我が敵を穿て『アクア・バレット』


そうしてこちらに気付く様子もなかったレッサー・ウルフに『アクア・バレット』は飛んでゆき、見事に命中する。


キャイーーン!?


よく状況の飲み込めていないレッサー・ウルフだが、今の不意打ちでHPバーを4割ほど削る。

これだったら至近距離からの杖ぶっ刺しの方が強いな。

とまあ、混乱しているうちに畳み掛けるか。

そう思考を区切って、レッサー・ウルフに近づき、殴っては突いて、最終的には杖を頭にぶっ刺してHPバーを削り切った。


『You win!』

『経験値を入手しました。アイテムを獲得しました。』


とウィンドウが現れた。

そういえば、さっきも出てたけっけ?

けどまあ、安全かも分からない外で[ステータス]の確認は止めておこうか。

不意打ちされたりしても怖いし。


「お疲れ様ですリート。最初の[水魔法]以外魔法使いらしくありませんでしたけど。」

「倒せたんだからそれで良くないか?」

「リートがそれでいいならいいですけど、魔法使いとは言って欲しくありませんね。」

「酷くね!?」


といって、また次の魔物を探しに歩きだした。

リート君のエセ紳士モードやリリィさんの麗人モードは作者のHPバーを羞恥心でゴリゴリと削っていきます。


こぼれ話 レッサー・オウルの生態。


メンフクロウに似ている。というか、メンフクロウそのもの。

空中を素早く飛び回るため、何かしらの対応策を持っていないと討伐は困難。

攻撃力はあまり高くないが、対策が無いとスピードと消音飛行によってじわじわと嬲られる事になる。

素材としては羽が活用される。

羽は羽根ペンや羽根帚などに使われる。

一部地域では肉も取引していると噂があるものの定かでは無い。

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もう一つの連載作 テーマは邪道の王道。
「真実は迷宮の中」
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