果たされなかった願い 始まりの刻
皆さん!初めまして。 齋藤ゆめとと申します。
今回から勇者になって異世界を救うことになったんだがという物語を書かせていただきます。
どうぞよろしくお願いします!
ー痛い 痛い痛い痛い痛い。
痛い痛い痛い痛い痛いイタイ・・・いたい。
最初に感じたのは今まで感じたことのない底の知れない激しい痛みだった。
一瞬で意識が遠のく、と同時に痛みが消える。
体すべての糸がぷっつり切れたような、電源が落ちたのか、そんな感覚がした。
消えゆく意識の中で考える。
(なぜこうなったのだろうか・・・と。)
必死に考える。
悩む。
だが、分からない。
どれだけ考えようとも、思い出そうとしても、脳は「わからない」という信号を送り続けている。
そもそも、このことの発端もわからない。
全くの空白だった。
自問自答をなんだか続けたがどう考えても思い出せない。
次第に脳も機能しなくなっていく。
そして、全くの「無」になった。
「・・・え?」
無になった僕の耳元に声が聞こえた気がした。
どこのだれだろう?
ほんの刹那だけ活性かした意識や脳、感覚で考えた。
だが、それはあえなく終わった。
最後の最後で僕は異常なまでの胸の痛みと許されないものへの謝罪をして、こんどこそ僕ぼ存在は「無」になった。
「・・・ごめん、夏輝。」
降りしきるは雨は光を照らそうとはしなかった。