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ダンジョン挑戦その2

PV45000、ユニーク10000突破しました。

ありがとうございます。

これからも頑張ります。




 さて、スライムからの吸血を終わらせて、戦闘で出番のなかったリンがスライムにトドメを刺したことで戦闘が一段落したので、自分のステータスを確認して視る事にした。



【名 前】 ノゾム・サエキ

【年 齢】 17歳

【種 族】 ヴァンパイア

【職 業】

【レベル】 3

【H P】 17867598/17867598

【M P】 57912863400/57912863400

【筋 力】 7589431 (-99.7%)

【防御力】 6207259 (-99.7%)

【素早さ】 5988233 (-99.7%)

【命 中】 6542907 (-99.7%)

【賢 さ】 7321784 (-99.7%)

【 運 】 100~0


【スキル】

異世界言語 剣術LV2 短剣術LV2 槍術LV1 斧術LV1 身体強化LV6 身体硬化LV6 忍び足LV2 威圧LV3 雄叫びLV5 気配察知LV2 熱源察知LV3 火魔法LV1 水魔法LV1 風魔法LV1 土魔法LV1 氷魔法LV1 雷魔法LV1 闇魔法LV1 無魔法LV1 魔法合成 気絶耐性LV2 直感LV2 並列思考LV1 夜目 奴隷契約 観察 (違和感)


【固有スキル】

ヴァンパイア 吸血 再生 分裂


【所有奴隷】

リンスレット

サキ




 やっぱりだめだったか…。しかし、固有スキルまで奪えるなんて恐ろしい。

 とりあえず、能力の把握をしないと。


【並列思考】

 ・2つ以上のことを同時に脳で処理することができるようになる

 ・同時に処理できる数はレベルX2


【分裂】

 ・自身の肉体を媒体として魔力を注ぐ事で分裂体を創る事が出来る。

 ・分裂体の能力は媒体の肉体量と魔力量で変わる。

 ・創った分裂体は自律行動は出来ない。その代わり操作は出来る。

 ・与えた魔力を回収する事で分裂体は消滅する。




 分裂ってただ分裂するんじゃなくてこんな風になってたんだ。それならさっきの戦闘でサキが峰打ちではなく、刃で切り伏せても分裂は出来なかった可能性もあったんだ。

 

 「お疲れサキ。刀の使い具合はどうだった?」


 「ん~、まずまずかしら?」


 「そっか。そうそう、2人に聞きたいんだけど、この世界だとスライムって最弱じゃないの?」


 2人が?マークを浮かべているので、スライムのスキルについて説明するとリンがスライムについて教えてくれた。


 「こちらの世界ではスライムは一撃で倒すべきだと言われているわ。理由は固有スキルの分裂にあるの。スライムに小さなダメージを積み重ねていると、分裂に分裂をするから、最終的に物量で押される事になるのよ」


 スライムさん予想以上に恐ろしいッス。


 「それにしても、ノゾムのスキルは固有スキルまで奪えるのね。………分裂出来るようになったから、人を辞めたと言うべきかしら?」


 「ノゾム君…おめでとうって言うところかな?」


 「マジ勘弁して下さい」


 僕も密かにそう思っていても考えないようにしてたんだからさ…。



 僕がショックから立ち直って探索を再開して2時間ほどで2層へ続く階段を発見した。その間にスライムを15匹、ソードゴブリン10体、ボア3体を倒した。スキルにして並列思考と熱源感知と剣術が1あがった。ボアからは突進のスキルを奪った。ただ元がレベル1だったので、3体ではレベル2にはならなかった。

 戦闘自体はサキ1人で対処していた。何回か4~5体の集団で出てきた時もあったけど、サキは全て一撃で沈めていた。リンは出番がなくてスキルの練習をしていた。



 2層は1層の洞窟タイプではなく密林タイプに変わった。出てくる魔物も1層とは変わって昆虫タイプの魔物ばかりだった。2層は1時間で終わり3層に降りていった。

 そんなに早く降りて、スキルはちゃんと回収したかって?昆虫に吸血って…ゴメンなさいマジで無理です。そう言ったらリンがいい笑顔で………。気付いたら魔物から素材を2人で剥ぎ取っている、と言う流れを何回か繰り返していた。そして気付いたら糸生成と偽装のスキルがありました。僕は自分で習得したんだと思う事にしました。



 3層は山岳地帯だった。出てきた魔物はオークやオーガなどだった。流石にオーガはサキ1人で相手しないでリンの魔法を頼るようになった。これはサキの実力不足ではなく、今日中に5層へ到達する為に戦闘時間を短縮する為だ。結果1時間ほどで4層へ続く階段を発見した。3層の戦果はオーク10体、オーガ13体、ハーピィ4体でスキルで槍術と風魔法が1上がり、新たに豪腕を手に入れた。



 4層は沼地だった。この階層はサキの持ち味である高速戦闘が出来なかったのでリンの魔法をメインにして進んだ。リンは詠唱破棄のスキルがあるので、魔物が近づく暇もなく打ち落としていった。この階層で僕は初めて毒攻撃をしてくる魔物と出合った。流石に吸血はしなかった。だって吸血して毒になるかもしれないし、再生のスキルでは治らないと思うので止めた。こんな事で毒消しを使うのも勿体無いと思ったのも止めた理由の1つです。

 ちなみに4層の戦果は1時間と少しでポイズンリザード5体、フロッグマン6体と意外と少なめだった。スキルは盾術が手に入ったぐらいとこちらも収穫はあまりなかった。



 そして僕たちにとって初のボスが待ちかまえている5層に到着した。各階層ごとに休憩を入れていたから、ここまでくるのに8時間ぐらいかかったかな?


 「ようやくボス戦ね。これが終われば今日の目標達成だね。流石に疲れたよ」


 「私は前半出番がなかったので、まだまだ余裕ですよ」


 「何を言ってるんですか、リンスレットさんはあたしよりステータス高いんですから、出番とか関係なしに余裕ですよね?」


 「そんなことないですよ。魔力は1/3ぐらい消費してますし」


 「3層と4層で無双していましたよね? それを余裕と言わないでなんと言うのですか?」


 2人ともダンジョンに潜って結構経つのに意外と余裕そうだな。ってかリンは1/3も魔力を使っていたのか。思い返してみれば、無駄に強力な魔法を使っていたような…。


 「なんか予想以上に魔力を消費しているけどさ、リンってもしかして、途中から無双が楽しくなって調子乗って無駄に強力な魔法使った?」


 「………ナンノコトデスカ?」


 「リンスレットさん…」


 サキもこの事実にはため息しか出ないようだ。ペース配分忘れて魔力消費していれば誰でもそうなるわな。しかし消費した今の状態でも、同レベルの常人に比べたら30人分ぐらいは有しているんだけどね。


 「リンのアホな行動は忘れるとして、そろそろボスに挑みますか」


 「そうだね、早く終わらせよう」


 「ノゾム! そんな言い方は酷いんじゃないの?」




 リンの叫びは無視してボスが待つ部屋へ。




 部屋に入るとそこは一面砂漠だった。だけど、砂漠なのに全く暑くないのはありがたかった。ボスはどこにいるんだろう?と、探しながら歩いていると…。


 「ノゾム君、あそこに見えるのは何?」


 「……あれがこの層のボスらしいよ」


 僕はサキが指差す方向に見える砂の山? みたいなのを観察してみると、それは魔物だった。



【名 前】 サンドゴーレム

【年 齢】 

【種 族】 ゴーレム

【職 業】 

【レベル】 20

【H P】 4321/4321

【M P】 563/563

【筋 力】 2614

【防御力】 3711

【素早さ】 832

【命 中】 765

【賢 さ】 543

【 運 】 21


【スキル】

土魔法LV2 魔力探知LV2


【固有スキル】

流動体



 「観察の結果、あれはサンドゴーレムだって」


 「サンドゴーレム? 本当にこのダンジョンは中級ダンジョンなの? サンドゴーレムってBクラスの魔物だったはずよ?」


 「それはボスだからじゃないかしら? ボスって言うぐらいなんだから、他よりは強くないとおかしいでしょ?」


 「そう言われればそうですね。だけど、よりにもサンドゴーレムって…」


 「えぇ、私たちと相性最悪ですね」


 「ぼやいていても始まらないよ? それに本当にやばかったら僕も手伝うから」


 僕がそう言うと、2人は頷きながら戦闘態勢に入った。


 サンドゴーレムからは50mぐらい離れているお陰なのか、向こうはまだ僕たちに気付いていない。2人は気付かれないように慎重に距離を詰める。多分先制できる距離まで近寄るつもりだとは思うけど、リンとサキのどちらが最初に仕掛けるんだろう?

 サンドゴーレムとの距離を10mまで縮めた所でリンが動いた。


 「『エアスラッシュ』!」


 腕を二度振るって中級の風魔法を発動させる。狙いはサンドゴーレムの腕だ。そしてエアスラッシュのあとに続きサキが駆け出す。

 サンドゴーレムは魔法が近づいてきたのを察知して反応するが、動きが遅いので両腕をエアスラッシュで切断されてしまう。


 「GOOOOOO!」


 サンドゴーレムが腕を切断されて怒りの声をあげている中、サキがサンドゴーレムに肉薄する。


 「せいっ!!」


 気合のこもった掛け声と共に、サンドゴーレムの首あたりで刀を横一文字に振るった。


 「なっ!?」






 が、刀は首を1/3ほど斬り裂き止ってしまった。


 「GIGAAAAAAAAA!」


 サンドゴーレムはサキの攻撃を受けた次の瞬間に雄叫びと共に腕を再生させ、その腕でサキをなぎ払った。


 「嘘!?」


 「きゃっ!」


 リンが腕の再生に驚き、サキはサンドゴーレムの攻撃で吹き飛ばされてしまう。しかしサキは吹き飛ばされながらも刀は放さずにいた。


 「サキさん大丈夫ですか!?」


 「な、なんとか大丈夫です」


 サキは5~6m吹き飛ばされたが、リンの呼び掛けにはちゃんと答えたのでダメージはそこまでないようだ。2人は一度合流してこれからの方針をどうするか話し合い始めた。


 「話に聞いていた以上に厄介ですね。腕を切断したのに全くダメージがなさそうです」


 「そうですね。刀も砂の厚さに負けて振りぬけないです


 「再生が早くて核を打ち抜くのも大変そう…」


 「リンスレットさんの魔法連射でどうにかならないんですか?」


 「連射でも、高位魔法でも回りの砂を吹き飛ばすのが限界ですね。そのあとの核を一撃で破壊しないとすぐ元通りですね」


 「それならあたしは頑張って斬ってみます」


 方針が決まったらしいので、2人が再びサンドゴーレムに挑みにいった。


 「とりあえずは『スラッシュファング』!」


 リンは連射がきく中級風魔法のスラッシュファングを使い、サンドゴーレムの砂を切り裂いていく。


 「あった! せぇぇぇい!!」


 サキはリンが剥き出しにした核を一刀両断しようとしたが、ガキン!と弾かれてしまう。しかしサキは諦めず幾度も切りかかるが核を斬るまでには至らず、リンが斬り裂いた砂が元に戻ってしまう。

 そのあとも何度か同じ手順で核を攻撃をするも破壊までには至らなかった。


 「サキさんどうします? もうそろそろ魔力残量が危ないんですが…」


 「あ、あと一回だけお願いします。それでダメだったら、ノゾム君に参戦してもらう事にします」


 「分かりました。では久々に高位魔法を使います」


 2人で挑むのは最後にするらしく、それに伴いリンは高位魔法を使うらしい。


 「吹き飛べ『シューティングテンペスト』!」


 高位風魔法のシューティングテンペストは暴風雨を直径3mぐらいの球体に圧縮してからレーザーのように一直線に放つ魔法である。

 サンドゴーレムは叫び声もあげる間もなく核を残し砂は全て吹き飛ばされた。しかしあの魔法をうけても核は無事なあたり恐ろしい防御力だ。


 「すごっ! …これは決めないと」


 サキは鞘に納めた刀を核に向けて一気に抜いた。俗に言う居合い斬りだ。

 先ほどまで斬れる様子がなかったサンドゴーレムの核が真っ二つに斬れた。


 「き、斬れ…た?」


 サキは斬れた核を見て自分でも信じられない物を見たようにビックリしていた。


 「サキ凄いじゃないか!」


 「サキさんやりましたね」


 僕とリンはトドメを刺したサキの元に駆け寄った。


 「あたしもビックリしてるの」


 「もしかして新しいスキル習得したんじゃ?」


 「その辺りは帰ってから確認しましょう? 私は久々に、ここまで魔力を消費したから早く帰りたいわ。」


 「あたしも疲れたんで賛成です」


 「分かった。じゃあ帰りますか」


 僕たちはステータス確認を後回しにして、6層に降りる階段を降りた所にある転移水晶でダンジョンから脱出した。



ありがとうございました。


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